甘いかぼちゃのカロリーが気になる
かぼちゃは甘くておいしいですね。一方かぼちゃの甘さは、食べると太るのではないか、お菓子と同じではないか、と誤解されることも多くあります。しかしかぼちゃは、実は栄養成分が豊富な野菜です。また、食べ方を工夫することでカロリーや糖質量を抑えられます。
かぼちゃのカロリーと糖質
かぼちゃのカロリーは100g中40~91kcal・糖質量は8~20gです。ずいぶん幅が広いように見えますが、これはかぼちゃの性質によるものです。かぼちゃは品種によって糖質量が大きく異なり、加熱方法によってさらに変化します。
日本かぼちゃのカロリーと糖質
日本かぼちゃは、皮がごつごつしていて溝が大きいかぼちゃです。生100gあたりのカロリーは49kcal・糖質量は8.1gです。さっぱりとした甘味と、ねっとりとした食感が特徴で、主に煮物やパンプキンパイなどで利用されています。
西洋かぼちゃのカロリーと糖質
西洋かぼちゃは、つるりとした皮が特徴的なかぼちゃです。生100gあたりのカロリーは91kcal・糖質量は17gと、日本かぼちゃよりも多めです。強い甘みとホクホクとした食感が特徴で、幅広い人気を誇っています。そのため現在では、生産されているかぼちゃのほとんどが西洋かぼちゃです。
調理法でも糖質は変わる
かぼちゃの糖質量は、調理方法によっても変わってきます。たとえば西洋かぼちゃの場合、100gあたり蒸しかぼちゃは17.1g・ゆでかぼちゃでも17.2gですが、煮物にすると18.4gになります。さらに焼きかぼちゃにすると、100gで糖質量19.7gです。そのため、糖質量に気をつけて食べる場合は、蒸しかぼちゃがおすすめです。
甘さに対しての低カロリー
かぼちゃはとても甘いため、「食べるとすぐ太る」という印象をもたれやすい野菜です。しかし、ほかの甘い食べ物に比べると比較的糖質が控えめです。例えばバナナは、100gあたり21.4gも糖質が含まれています。また、白米の糖質は100gあたり76.6gですから、白米を食べる分をかぼちゃに置き換えるのも効果的ということです。
調理の工夫でカロリーを減らせる
かぼちゃは、もともと甘い野菜です。そのため、煮物を作るときに砂糖やみりんの量を減らすことで、効率的にカロリーを減らすことができます。また、焼きかぼちゃにするときに油を使わず素焼きにする、スープを作るときには牛乳を豆乳に置き換える、といった方法でも、カロリーを減らせます。
かぼちゃは炭水化物が多い?
かぼちゃは、ホクホクとした食感が魅力の一つです。この食感は、かぼちゃに豊富に含まれている炭水化物に由来するものです。炭水化物というと、米やいも類のように炭水化物の塊なのではないかと思う人もいます。実際にかぼちゃは、じゃがいもとほぼ同じ炭水化物を含んでいます。しかしそれでも、かぼちゃの炭水化物量は米の1/3以下です。
かぼちゃは緑黄色野菜
かぼちゃは緑黄色野菜です。一方さつまいもやレンコンは、淡色野菜に分類されます。緑黄色野菜とは、ほかの野菜に比べてβ-カロチンが豊富なもののことです。1日あたりの野菜摂取量目安350gのうち、150gは緑黄色野菜を食べることが推奨されています。なお、米や麦は穀物、じゃがいもはいも類であり、大分類が異なります。
食物繊維と糖質を含んでいる
炭水化物は栄養学上では、糖質と食物繊維の総称です。かぼちゃは確かに、ほかの野菜に比べると糖質が多く含まれます。しかし同時に、食物繊維も非常に豊富です。日本かぼちゃは100gあたり2.8g・西洋かぼちゃは3.5gの食物繊維を含むため、見かけ上の炭水化物が多くなっているのです。
ボタニ子
かぼちゃは、じゃがいものような炭水化物ではないのね。でもやっぱり、太るんじゃないかって思うとなかなか食べられないわ。
ボタ爺
確かに食べすぎれば太るじゃろうが、栄養豊富なかぼちゃを全く食べないのはもったいないぞ。次のページで詳しく見てみよう。
出典:写真AC