かぼちゃの花ってどんな花?
かぼちゃは南米原産で、日本には室町時代に伝わりました。甘い実には、食物繊維やベータカロテンなど各種ビタミンが含まれています。ユニークな形はハロウィーンの飾りになるなど、親しまれていますね。種(パンプキンシード)も食品として流通しています。では、そんなかぼちゃにはどんな花が咲き、どんな特徴があるのでしょうか?
かぼちゃの基本情報
名前 | かぼちゃ、南瓜、唐茄子、ぼうふら、パンプキン |
学名 | Cucurbita |
科/属名 | ウリ科カボチャ属 |
原産地 | 南アメリカ |
開花時期 | 5月~6月 |
園芸分類 | 野菜 |
かぼちゃの花の特徴
黄色い合弁花
かぼちゃは、スイカやヘチマ、キュウリなどと同じ黄色い花を咲かせます。ウリ科野菜の特徴ですね。その中でもかぼちゃの花は大きめで、同じウリ科カボチャ属のズッキーニの花によく似ています。黄色い5枚の花びらが途中まで筒状にあわさった合弁花です
雄花と雌花がある
かぼちゃは、一株に雄花と雌花が混在して咲く雌雄異花の単性花です。雄花には雄しべが、雌花には雌しべと子房がついています。咲く数の割合は品種によって異なりますが、つるや葉ばかり繁るいわゆる「つるボケ」になると雄花が多くなる傾向があります。
花も食べることができる!
かぼちゃの花は、ズッキーニの花と同じ食用花(エディブルフラワー)です。たんぱく質、鉄、カルシウム、アスコルビン酸、レチノールなどが少量ずつ含まれています。地中海沿岸地域やベトナムなどで食べられていて、炒めものやチーズなどを詰めた料理が人気です。食べると味は淡泊で、ほんのり甘みがあります。
開花時期
かぼちゃの開花時期は、5月~6月です。苗から栽培を始めるなら、4月頃に植えつけます。種から育てるなら発芽気温は25℃~30℃です。3月下旬に種をまき、ビニールを被せるなどしてミニ温室状態にする必要があります。5月~6月に花を咲かせ、開花から50日ほどで実の収穫です。
かぼちゃの花言葉
かぼちゃの花言葉は、「広大」「広い心」です。かぼちゃの実の大きさからきた花言葉でしょう。西洋かぼちゃの学名はCucurbita maximaで、マキシマは「最大の」という意味のラテン語です。実だけでなく、花もウリ科の黄色い花の中では大きい方ですね。大きいことから、心の広さにも及んだ花言葉が与えられたのでしょう。
かぼちゃの雄花と雌花の見分け方
子房で見分ける
雄花と雌花の見分け方は簡単です。雌花には、蕾のうちから花の下にまるい子房がついています。このふくらみが、受粉によってかぼちゃの実になります。雄花の下にはついていません。ガクの下には花柄(茎)が伸びているだけです。
しべで見分ける
もう1つの見分け方はしべの形で見分ける方法です。花の中をのぞきこんでみましょう。雌しべの柱頭部分はいくつかに分かれているので、真上から見ると粒々が円形に集まっているように見えます。それがあるのが、雌花です。雄しべは、1本が突き出たような形です。
ボタニ子
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かぼちゃの雌しべ
出典:写真AC