チランジア・ストリクタの育て方③管理のポイント
水やり
チランジア・ストリクタは葉の部分に水分をためておけますが、ほかのエアープランツよりも水を好むため、水切れさせないように管理するのがポイントです。2日〜3日に1回の割合で、葉全体に水が行き渡るように水やりをしてください。また、エアコンをつける時期には葉の表面が乾燥しやすくなるため、定期的に葉水を行い、水分を補いながら管理しましょう。
ボタニ子
「ソーキング」という水やり方法がある
チランジア・ストリクタなどのエアープランツには「ソーキング」という独特な水やり方法があります。ソーキングとは、バケツなどに水をたっぷりと張り、水の中にエアープランツを3時間〜6時間ほど浸すという水やり方法です。チランジア・ストリクタが、水切れを起こして枯れかけているときや、葉の表面がカサカサしている場合に試してみてください。
ボタニ子
長く水に浸けていると、チランジアは窒息しちゃうの!ソーキングしていることを忘れないでね!
ソーキングを短くしたのが「ディッピング」
ディッピングとは、ソーキングに比べて水に浸す時間が短い水やり方法です。一般的にソーキングは3時間〜6時間ほどエアープランツを水に浸しますが、ディッピングは1分〜2分程度しか浸しません。ディッピングは、いつもの水やりのかわりや、乾燥が気になるときに葉水のかわりとして行ってください。
ボタニ子
霧吹きの水やりが手間と思ったときは、洗面器に株を浸すディッピングかおすすめです!
ソーキングもディッピングも冷水を使用する
ソーキングやディッピングを行う場合には、冷水を使用してください。とくに、夏場は水道をひねってすぐの水が生暖かい場合が多く、そのままの温度で使用すると、チランジア・ストリクタが腐ったり枯れたりするため注意しましょう。
エアープランツでも水やりは必要?
チランジア・ストリクタは「葉から空気中の水分を吸収する」といわれるエアープランツです。しかし、全く水やりをしないと、水分不足で枯れる恐れがあるため注意しましょう。株全体のハリがなくなったり、葉の先端が丸まったりする場合は水分不足の可能性があります。多めに水やりをしたり、ソーキングをしたりして対処してください。
肥料
チランジア・ストリクタは、肥料を与えなくても問題なく育ちます。しかし、成長が滞っている場合や、株を大きくしたい場合には、4月〜5月と9月〜10月にかけて液体肥料を与えても構いません。チランジア・ストリクタは、根からは栄養分を吸収しにくいのが特徴です。そのため、霧吹きなどを使用して株全体にふりかけるように肥料を与えていきましょう。
チランジア・ストリクタの育て方④詳しい栽培方法
チランジア・ストリクタは、100円均一などでも気軽に購入できる植物です。育て方が簡単で、好きな容器の上に置いて、霧吹きで水をかけるだけでも問題なく育ちます。健康な株を選び、夏越しや冬越し対策をしながら育てましょう。
株の選び方
チランジア・ストリクタの株を購入する場合は、葉につやがあり、葉先が丸まっていないものを選びましょう。葉の裏側までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない株を購入してください。株に重みがあるものは、元気な証拠です。また、株を大きくしたい場合は、葉の付け根を確認し、子株のがついている苗を購入するのがおすすめです。
植え替え
チランジア・ストリクタは根から水分を吸収しないため、根詰まりを起こす心配はありません。そのため、コルクに着生させたり、地面に転がしたまま育てたりしている場合は、植え替えなくても問題なく育ちます。しかし、まれに根の部分に害虫が侵入し、根や茎を食害している場合があります。害虫駆除のために植え替えが必要な場合もあるため注意しましょう。
植え替えが必要なのはいつ?
チランジア・ストリクタを水苔に着生させた場合は、水苔が傷んできたタイミングで植え替えが必要です。水苔は古くなると吸水率が悪くなるため、定期的に新しい水苔に植え替えましょう。水苔は、劣化によりパサパサになったり、粉々に砕けてしまったりするため、水やりのときなどにこまめに観察しながら管理してください。
剪定
チランジア・ストリクタは、土や水苔に植え付けてない状態で、そのまま販売されている場合が多いです。机の上などに転がしておくだけでもどんどん成長するため、適度に剪定をしながら育てましょう。茶色く変色した部分や、葉が丸まっている部分を剪定し、草姿を整えてください。
夏越し
チランジア・ストリクタは耐暑性が強く、鉢植えで屋外においた状態でも問題なく夏越しできます。しかし、直射日光に長く当たると、葉がしおれたり葉焼けを起こしたりするため、日光が長く当たりすぎる場合は寒冷紗や遮光ネットを使用して、30%~40%ほど遮光してから夏越しさせると安心です。
冬越し
チランジア・ストリクタは耐寒性が弱く、冬の寒い季節に屋外で管理すると下葉から枯れ込んできます。そのため、屋外で鉢植えで育てている場合は、寒さをしのげる軒下や室内に移動してから冬越しさせましょう。チランジア・ストリクタの耐寒温度は約10℃のため、温暖地の場合でもしっかりと冬越し対策をしてください。
ボタニ子
次のページでは、チランジア・ストリクタの病気と害虫対策と、増やし方をご紹介します。
屋外に置いているならジョウロで水やりしてもOK!室内なら霧吹きで水やりです!