カランコエは、オレンジ色やピンク色のかわいらしい小花をたくさん咲かせる多肉植物です。開花時期が長く常緑性のため、花壇の寄せ植えや、室内のインテリアとしても人気があります。
園芸部類 | 多肉植物 |
形態 | 常緑性 |
樹高・草丈 | 5cm〜50cm |
花の色 | ピンク、赤、白、黄、オレンジ、紫、グリーン |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 開花時期が長い、インテリアグリーン、観葉植物 |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
カランコエは、ぷくっとした多肉質な葉が魅力的で、全体に毛の生えているものや、茎を枝垂れるように成長させるものなどたくさんの品種があります。12月〜6月にかけて小さな花を次々と開花させるのが特徴です。
カランコエの花言葉は?
カランコエの花言葉は「幸福を告げる」「たくさんの小さな思い出」「あなたを守る」「おおらかな心」です。ベルに似た花を咲かせる品種もあり「幸福を告げるベル」に見立ててつけられた、素敵な花言葉が多くつけられています。お祝い事やプレゼントにもおすすめの植物です。
カランコエ:クイーンモアフラワーズ パリ4号鉢植え
参考価格: 996円
クイーンモアフラワーズ・パリは、優しいグリーンの花をたくさん咲かせる品種です。カランコエの品種の中でも耐寒性がやや強く、花もちが非常によいので人気があります。八重咲きのためボリューム感があり、豪華な印象を与えてくれるのが特徴です。
植え方 | 鉢植え |
---|
鉢径 | 12cm |
---|
観葉植物 多肉植物:カランコエ フィフィ*(吊り鉢)
参考価格: 7,400円
フィフィは「ベニベンケイソウ」とも呼ばれており、枝垂れるように下に枝を伸ばして成長していく品種です。オレンジ色のベルに似たかわいらしい形の花を咲かせるため、室内でインテリアとして育てると、部屋に明るい印象を与えてくれます。
植え方 | ハンキング |
---|
鉢径 | 15cm |
---|
植え付け時期 | 5月〜6月、9月〜10月 |
植え替え時期 | 5月〜6月、9月〜10月 |
肥料の時期 | 5月〜11月 |
剪定の時期 | 5月〜6月、9月〜10月 |
花が咲く時期/開花時期 | 12月〜6月 |
カランコエは、温暖地の場合は地植えでも鉢植えでも栽培可能です。寒さに弱く、寒冷地では屋外で冬越しさせると株が傷んだり枯れたりする可能性があります。そのため、寒冷地の場合はプランターや鉢植えで育て、冬が来る前に室内に取り込めるように管理するのが一般的です。
カランコエは、日当たりと風通しのよい場所で管理してください。日当たりの悪い場所で栽培すると花付きが悪くなります。しかし、直射日光が長く当たる場所で育てると、葉焼けを起こして枯れる恐れがあるので注意しましょう。常緑性のため、インテリアグリーンや観葉植物として室内でも育てるのもおすすめです。
葉が黄色く変色する原因は?
日当たりの悪い環境で管理すると、花付きが悪くなるだけでなく、茎だけが間延びしたり、葉が黄色く変色したりします。室内で育てる場合も、レースのカーテン越しの窓辺など、優しく日光の当たる場所で栽培しましょう。
カランコエは、排水性の高い用土で育ててください。市販されている「観葉植物用培養土」や「多肉植物用培養土」「サボテン用培養土」などが使用できます。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土に、少量のピートモスを加えた用土を使用しましょう。
カランコエを地植えで育てている場合は、降雨のみで十分なため水やりの必要はありません。多湿が苦手なので、雨が長く続くような場合は根腐れを起こしやすくなるので注意しましょう。鉢植えの場合は、やや乾燥気味に管理するのがポイントです。土の表面が乾ききってから水やりをしてください。
カランコエは5月〜11月の成長期にかけて、肥料切れをおこさないように育てましょう。5月〜9月には緩効性の化成肥料を、10月〜11月には液体肥料を株元に適量施します。室内で育てている場合は観葉植物用の肥料を使用すると、肥料独特の臭いが気になりません。
アブラムシは年間を通して発生しやすい害虫です。集団で寄生し、カランコエの成長に必要な栄養分を吸汁します。アブラムシの数が少ない場合は、ガムテープに貼り付けて駆除しますが、数が多い場合は殺虫剤を散布して駆除してください。
カイガラムシは、貝殻のような硬い甲羅に守られているため、殺虫剤が効きにくいのが特徴です。歯ブラシなどを使用して、カランコエの株から払い落とすように駆除しましょう。
ハダニは、乾燥している時期に発生し、葉や茎の汁を吸って成長する害虫です。葉の裏側などの見つけにくい場所に寄生するため、発見が遅れると大量発生する可能性があります。水が苦手な性質を利用して、定期的に葉水を行い、カランコエが枯れてしまうのを防ぎましょう。
灰色カビ病は、梅雨時期などにカビが原因で発生する病気です。感染した部分が灰色の楕円形状に変色するため、光合成が妨げられて枯れる恐れがあります。灰色カビ病が発症した部分は、薬剤を散布しても治せないため、他の部分への感染を防ぐためにも、病気にかかった部分は早めに切り取って処分しましょう。
花後に花茎から切り戻し剪定すると、切り口から新しい花芽をつけます。そのため、花後は思い切って花茎から切り落とし、脇芽を増やしながら育てましょう。また、花がらを放置するとカビが発生しやすくなり、病気や害虫被害を受ける原因となるため、花がら摘みを欠かさないようにしてください。
カランコエをポット苗の状態で購入する場合は、葉の裏側までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない苗を選びましょう。葉につやがあり、花芽のたくさんついている苗がおすすめです。葉が黄色く変色していたり、株元まで葉がついていない苗は避けてください。
植え替えは5月〜6月か9月〜10月に行いましょう。土から掘り起こし、古くなった根を半分ほど切り取ってから植え替えます。太い根を切ると枯れる恐れがあるので、細い根を切りましょう。
植え替えは必要?
地植えでカランコエを栽培している場合は、植え替えの必要はありません。鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために2年〜3年に1回は植え替えをしましょう。
花後は花茎から剪定し、新芽が出やすい環境を整えてあげましょう。伸びすぎた茎や、葉が込み入っている部分を剪定し、草姿を整えていきます。
耐暑性が強いため、夏越しの準備はとくに必要ありません。
温暖地の場合は地植えでも冬越しが可能です。しかし、雪や霜に当たると株が弱ったり枯れたりするため、マルチングをしてから冬越しさせましょう。
耐寒温度は何℃ですか?
カランコエは、5℃を下回ると株が弱ったり枯れたりする可能性があります。そのため、温暖地でも5℃を下回るようならば、室内の暖かい場所で管理したりマルチングをしたりして冬越しさせましょう。
カランコエは株が大きく成長すると、親株のふちに小さな子株がつくのが特徴です。子株をハサミなどで切り離し、切り口をしっかりと乾燥させます。赤玉土などの用土に切り口を下にして挿し、水切れに注意しながら管理しましょう。
剪定で切り取った茎を使用して挿し木でも増やせます。健康な茎を選んで10cmほどの長さで切り取り、挿し穂を作りましょう。葉がついていると腐ったり枯れたりしやすくなるため、葉を切り落としておくのがポイントです。3日〜4日ほど挿し穂を乾燥させてから、赤玉土などの挿し木用の用土に挿してください。
多肉植物でよく使われる「葉挿し」での増やし方もおすすめです。大きく育っている葉を選び、葉の付け根部分から丁寧に切り取ります。土に指で穴をあけてから、寝かせるように葉挿ししていきましょう。発根するまでは、風通しのよい日陰で保管し、葉を動かさないように管理してください。
出典:写真AC