園芸部類 | 草花 |
形態 | 常緑一年草 |
樹高・草丈 | 20~30cm |
花の色 | オレンジ・赤・黄・薄黄色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 猛暑には弱い |
特性・用途 | 観賞用・食用・コンパニオンプランツ |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
フレンチマリーゴールドは、丈夫で初心者でも育てやすい植物です。ひとつひとつの花にボリュームがあるため花壇や鉢植え、寄せ植えなど、どのような場所も華やかにしてくれます。ほかの植物との相性がよく、一緒に植えることで害虫駆除の役割を果たす、コンパニオンプランツとしても有効です。
マリーゴールドは、キリスト教の聖母マリアの祝日に、いつも金色に輝く華やかな花を咲かせていたことから「聖母マリアの黄金の花」という意味を込めて名付けられました。原産地はメキシコですが、フランス王室に持ち込まれヨーロッパ全域に普及したため、頭に「フレンチ」がつくようになったといわれています。
タキイ種苗 草花 種子 孔雀草(フレンチ マリーゴールド)・ボナンザ ディープオレンジ
参考価格: 220円
ボナンザは、花の大きさ5cmほどの八重咲きタイプで、スタンダードな品種です。フレンチマリーゴールドの中では暑さに強いほうで、長く花を楽しめます。花色はオレンジ、黄、オレンジと黄の混合などがあります。
タキイ種苗 草花 種子 フレンチマリーゴールド・ディスコ混合
参考価格: 220円
ディスコは、花の大きさ5~6cmの一重咲き品種です。小ぶりで花つきがよく耐雨性もあるため、直植えでも育ちがよいのが特徴です。花色は、赤、黄、赤と黄の混合などがあります。
種まきの時期 | 3月下旬~5月中旬 |
苗の植え付け時期 | 4~6月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5~7月・9~11月 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
植え付け 植え替え |
○ | ● | ● | ○ | ||||||||
開花期間 | ● | ● | ● | ● | ● | ○ | ||||||
肥料 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
成長期 | ● | ● | ||||||||||
休眠期 |
フレンチマリーゴールドは寒さが苦手なため、種まきに適しているのは完全に霜が降りなくなった3月下旬以降です。4月~5月にかけて旺盛に成長します。苗の植え付けはこの時期がベストです。早いもので5月頃には花を咲かせ、猛暑に弱く8月は開花が減りますが、涼しくなってくると再び花を咲かせてくれます。
フレンチマリーゴールドはとても丈夫な植物のため、鉢植えでも庭植えでもよく育ちます。根の周りにある菌と花の独特の香りによって、センチュウやアブラムシなどの一部の害虫を遠ざける効果が期待できるでしょう。トマトやキュウリ、サルビアやハイビスカスなど、ほかの植物との相性もよく、コンパニオンプランツとしても活躍します。
フレンチマリーゴールドは湿気を嫌う性質をもつため、日当たりがよく風通しのよい場所で育てましょう。日当たりがよくないと花付きが悪くなってしまいます。室内でも育てられますが、日当たりのことを考慮すると、屋外のほうがおすすめです。
フレンチマリーゴールドは、土質をあまり選ばない植物ですが、有機質を好む傾向があります。庭植えなら腐葉土やたい肥で土作りをしましょう。鉢植えの場合は元肥を含んだ市販の園芸用土か、使用赤玉土7:腐葉土3に化成肥料を少し混ぜ、1週間ほど寝かせたものを使用してください。
フレンチマリーゴールドは、湿気をとても嫌います。庭植えの場合は、カラカラの状態になるまで水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土が乾いたタイミングでたっぷり株元に水を与えましょう。基本は花や葉に水はかけませんが、ハダニ予防として葉の裏にシャワーで水をかける分には構いません。
フレンチマリーゴールドには、多くの肥料は不要です。庭植えの場合は、植え付け時に腐葉土とたい肥を施しておけば追肥はいりません。開花時期が長いため、鉢植えの場合には月に2~3回、定期的にリン酸を含む肥料を与えましょう。しかし、夏の弱っている時期に肥料は逆効果です。8月は追肥の必要はありません。
フレンチマリーゴールドに付く代表的な害虫はハダニです。ハダニは水が苦手なため、水やりの際に葉に直接水をかけましょう。葉の裏側をシャワーで流すだけでも効果があります。高温多湿が苦手な植物のため、暑い時間帯の水かけは厳禁です。葉に水をかけるのは夕方涼しくなってからにしましょう。
フレンチマリーゴールドは比較的病気に強い植物ですが、湿気が苦手なため、立ち枯れ病には注意しましょう。対策としては、種まきの段階で清潔な用土を使うようにしてください。株元をじめじめの状態にしないことも大事です。
フレンチマリーゴールドは、梅雨や秋の長雨によって灰カビ病になる場合があります。雨の多い時期は、枝の剪定やこまめな花柄摘みをして、通気性を保つことが大事です。水の与えすぎにも注意が必要です。灰カビ病を発症してしまった場合、初期なら殺菌剤でも対応できますが、ひどい場合は全て取り除きましょう。
フレンチマリーゴールドは湿気に弱く、花が雨にあたり続けると腐りやすくなります。また、種ができると栄養が回らなくなり花が枯れてしまうため、花後は花柄をこまめに取り除くことが大事です。
フレンチマリーゴールドは暑さに弱いため、どうしても8月には弱ってしまいます。7月の梅雨明けに1回、秋の彼岸頃に1回、草丈が半分ほどになる高さでバッサリ剪定しましょう。花がしおれやすくなったり小さい花しか咲かなくなったりしたときは、花柄(かへい)だけでなく、小さめのつぼみも切り落としましょう。
フレンチマリーゴールドの本葉が10枚ほど出てきたら、中心の太い葉を手で折りましょう。折ることで上に伸びるのを止め、横方向へこんもりと育ち、花付きがよくなり長く楽しめるようになります。摘心することで株全体の形が整い、見た目もきれいになります。
フレンチマリーゴールドの増やし方は、挿し木が簡単です。挿し木の適期は4月下旬~6月です。挿し穂の長さは約10cmにし、葉を2~3枚残しほかの葉は切り落とします。30分~1時間水揚げしたら、あとは挿し木用の土に挿すだけです。乾かないように管理し、十分に育ったら、お好きな場所に移植しましょう。