さび病とは?病気の原因と対策方法を解説!治療に効果的な薬剤はどれ?

さび病とは?病気の原因と対策方法を解説!治療に効果的な薬剤はどれ?

植物を育てていると、病気を避けて通ることはできません。この記事では、多くの植物がかかる病気「さび病」についてまとめました。さび病の原因と有効な対策、予防と治療に効果のある農薬などをご紹介します。また、さび病にかかった野菜は食べられるかどうかもお伝えします。

記事の目次

  1. 1.さび病とは?
  2. 2.さび病の原因
  3. 3.さび病の対策
  4. 4.さび病にかかっても食べられる?
  5. 5.植物ごとの症状と対策
  6. 6.まとめ

さび病にかかっても食べられる?

出典:写真AC

さび病は植物の病気で、食べても人間には感染しません。しかし、病気にかかった植物は、病気に対抗するための毒素を体の中で生成している場合があります。その悪影響を受けるおそれがあるので、病気の斑点が出ている部分を食べるのは控えたほうがいいでしょう。以下で、食べられる場所と食べられない場所の分け方と考え方をご紹介します。

食べられる部位

基本的には、病気にかかっていない部分は食べられます。たとえば、長ネギの緑の部分がさび病に感染した場合は、白い部分なら食べられるという具合です。一番表面の皮にはさび病菌がついている可能性があるので、捨てるようにしてください。玉ねぎ、にんにくなどの場合は、病気にかかったのが葉であれば、地中の茎の部分(普段食べるところ)は見た目で様子がおかしくなければ食べられます。

食べられない部位

病気にかかった部分は食べないほうがいいでしょう。また、全体の半分以上が病気にかかっている場合は、見た目には赤さび状の斑点がついていない部分でも、内部にさび病菌=カビが浸透している場合もあります。見た目で広い範囲がさび病におかされている場合には、大丈夫に見えるところも食べるのはやめ、全部捨てたほうが賢明です。

植物ごとの症状と対策

出典:写真AC

さび病にかかりやすい植物としてはネギ属が有名ですが、それ以外にも非常に多くの植物が感染します。ここでは、芝生や花など食用以外の作物、一般的には病気に強いと考えられているミントなどの作物、トマトなど実のなる野菜、いちじくなどの果樹について、それぞれの初期症状と対策を紹介していきます。

芝生・バラ

出典:写真AC

芝生の場合、葉の表面に黄色い粉状の斑点があらわれます。芝生に有効な農薬はサプロール乳剤、ラリー水和剤、イオウフロアブルなどです。全体が枯れるリスクは低めです。バラの場合は、花に灰色カビ病、葉に赤さびのようなさび病が出ます。バラに有効な農薬はサンケイエムダイファー水和剤、ジマイダイセンなどです。そのほか、花ではキクやナデシコなども発病します。

ミント・にんにく

出典:写真AC

ミントでは、黄色い斑点が最初にでき、ます。農薬を使う場合はカリグリーンなどが効果を発揮しますが、予防なら霧吹きでお酢をかけるのも有効です。25~50倍に薄めてかけると、ミントを好むアブラムシ予防にも効果があります。にんにくではオレンジ色の斑点ができ、多発すると黒い斑点になることもあります。花に発症することもあり、カリグリーンやアミスター20フロアブルなどが有効です。

トマト・インゲン豆

Photo bykie-ker

トマトでは、まず葉に褐色の斑点があらわれます。感染すると、開花しても結実しにくくなります。トマトに効果がある農薬は、GFベンレート水和剤、カリグリーンなどです。インゲン豆では、茎や葉に白色や淡褐色の斑点を生じます。カンタスドライフロアブル、ゲッター水和剤などの農薬が効果を発揮します。肥料切れは病気の原因となるので、開花・収穫時期の追肥も忘れずにしましょう。

コーヒー・いちじく

Photo bypixel2013

コーヒーにとって最も驚異的な病気がさび病です。過去にはパンデミックを起こして産地を壊滅状態に追い込んだこともあります。農薬はGFベンレート水和剤が期待できます。いちじくの初期症状は、葉の裏にできる小さなさび状の斑点です。有効な農薬は、コテツフロアブル、コロマイト乳剤、サンマイト水和剤などが挙げられます。

まとめ

フリー写真素材ぱくたそ

この記事では、多くの植物がかかる病気「さび病」についてご紹介しました。さび病は感染しやすい病気ではありますが、さまざまな方法で予防と対処が可能です。病気が発生しにくいよう畑の状況をととのえるほか、病気を発見したら早めの対応で蔓延を防ぐようにしてください。さび病への対策は、他の病気に対する防除にもなります。手間のかかることですが、日常的な管理につとめましょう。

今野なばな
ライター

今野なばな

ベランダ菜園が好きで、やんちゃな息子と水やりするのが目下の夢!

関連記事

Article Ranking