ミニトマトに発生しうる病気一覧!発生原因や予防・治療方法をご紹介

ミニトマトに発生しうる病気一覧!発生原因や予防・治療方法をご紹介

ミニトマトの栽培は、病気の早期発見が大切です。葉っぱが枯れる、白いまだら模様が現れる、茎がしおれるなどの症状は発病の可能性が強いです。家庭菜園では、きれいな土壌に苗を植え付けると予防対策になります。ミニトマトはどのような病気を発生するのか見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.ミニトマトは発生する病気が多い?
  2. 2.ミニトマトに発生しうる病気①~④
  3. 3.ミニトマトに発生しうる病気⑤~⑧
  4. 4.ミニトマトに発生する生理障害
  5. 5.ミニトマトの病気を見逃さない!

ミニトマトは発生する病気が多い?

Photo bytorokusurutaro

ミニトマトは家庭菜園に人気の野菜です。しかし、葉や茎が枯れてきたため対処に困った経験のある方も多いのではないでしょうか。ミニトマトはナス科の野菜の中でも病気の種類が多い植物です。栽培するときは、葉が枯れる原因を知っておくと慌てず対処できます。発生原因と予防対策、治療方法を知り症状を早めにくい止めましょう。

ミニトマトに発生しうる病気①~④

Photo by sendaiblog

ミニトマトの病気は、根・茎・葉・実・花など全ての部分で発生します。主に「かび(糸状菌)」「細菌(バクテリア)」「ウイルス」が発生原因です。これらの病原体が植物や土壌を住み家として繁殖し、風雨や害虫によって伝染します。家庭菜園をしていて、葉や株がしおれる、葉が黄化して枯れる、黒いまだら模様があるなど症状が現れたら、すぐに対処しましょう。

ボタニ子

ボタニ子

薬剤は、初期段階の使用であれば安全に食べられるため、必ず容量など使用方法を読んでから使いましょう。

病気①青枯病(あおがれびょう)

青枯病は、葉や茎が青い状態でしおれて枯れる病気です。茎や葉が晴れた日中の間にしおれ、夜になると元に戻る状態を繰り返します。病気の進行が早く、しおれる状態が続くとそのまま枯れるため、感染を拡大させないよう周辺の株が発病する前に気づくことが大切です。発病した株は、切った茎を水中に入れると白い濁った細菌液が出てきます。

病害虫の発生原因

青枯病は、「ラルストニア・ソラナセラム」と呼ばれる細菌が野菜の内部に入り込むことによって起こる病気です。細菌が、ミニトマトの茎や根についた傷口から水を媒介にして侵入します。発生時期は6~9月です。夏の高温で土壌の温度が25~30℃と高い状態が続くと細菌が活発に活動して発病します。また、多くの植物が感染する病気のため、連作によって土壌に細菌が繁殖している場合もあります。

予防・治療法

青枯病の予防は、水はけをよくする対策が効果的です。プランターの場合は、底に石を敷くとよいでしょう。ナス科の植物の連作をさけ、藁(わら)を敷いて土の温度が上がりすぎないようにします。葉の上部がしおれ始めた段階で発病を発見できれば、「バリダシン薬剤」が治療薬としておすすめです。

病気②萎凋病(いちょうびょう)

萎凋病は、はじめ下葉が黄化し葉柄が垂れ下がり、徐々に株全体がしおれて枯れる病気です。最初は茎の内部が病気に侵されるため養水が回らなくなり、株のどちらか片側の下葉が黄化する半枯れ症状が現れます。夜になると、しおれた葉が元に戻りますが、朝になって気温が上がってくると、またしおれてしまいます。地面近くの茎が褐色に変色し、硬くなっている症状が出たらすぐに治療しましょう。

病害虫の発生原因

萎凋病は、かびが土壌から根に感染する病気です。気温27~28℃の高温時期に感染し発病するため、栽培中は常に感染する可能性があります。病原菌は土壌に長く潜んでおり、傷ついた根から入り込み発生します。またナス科の植物の連作も発生原因です。病原菌が年々増えていき、感染率が上がります。

予防・治療薬

萎凋病を防ぐためには、消毒済みの水はけのよい土で栽培しましょう。水はけの悪い土で育てていると、根が傷み感染率が上がります。植え付けや追肥のときなど根を傷つけないようにします。

病気③トマト黄化葉巻病(とまとおうかはまきびょう)

黄化葉巻病は、芽先の端が淡い黄色に変化する病気です。ひどくなると葉が縮れた状態になり、株の成長が止まります。生育が悪化し開花できなくなるため実が成りません。発生時期は3~11月と大変長く、栽培中は常に発生する危険があります。葉っぱの緑色の部分が黄色のまだら模様になり、葉柄が内側に巻き込んでいたら注意しましょう。

病害虫の発生原因

黄化葉巻病の発生原因は、コナジラミによる伝染です。葉裏に寄生し養分を吸い取り成長を止めてしまいます。白い色をしているため、葉に引っ付いている姿を見つけやすいです。コナジラミは温暖な気候を好むため、気温が下がる秋~冬にかけて減少していきます。

予防・治療法

黄化葉巻病は、苗をビニールシートなどで覆ったり、苗を植え付けるときに害虫防除剤をまいたりすると予防になります。治療法がないため、発生しないように予防対策が重要です。もし発病したら、すぐに株を抜き取り被害を拡大させないようしましょう。また、コナジラミは黄色に集まる性質があるため、黄色の粘着テープなどを使った対策も役立ちます。

病害虫④うどんこ病

うどんこ病は、葉っぱが白いかびに覆われ枯れる病気です。葉に白い粉をまき散らしたような斑点ができたら、うどんこ病を疑いましょう。発生時期は4~10月ごろで、春や秋の乾燥した環境で発生しやすくなります。30℃を超えるような夏日にはあまり発生しません。葉全体が白いかびに覆われると光合成ができなくなるため、早めに治療が必要です。

病害虫の発生原因

うどんこ病は、かびが原因で起こる病気です。乾燥した環境が続くと起きやすくなり、また窒素が多くなると発生します。土や落ち葉の中に潜んでいる小さいかびが、風や雨によって周囲に飛散して広がっていきます。昼夜の温度差が大きくなったり、葉が多く茂ったりしていて風通しが悪い状態は発生しやすいです。

予防・治療法

うどんこ病の予防にはマルチシートを敷き、土や泥の跳ね返りを防ぐと効果的です。葉が密集していると風通しが悪くなり、ほかの病害虫も発生しやすくなるため、摘葉をして蒸れないようにしましょう。また、日当たりをよくするのもおすすめです。うどんこ病にかかってしまったら、葉を除去し重曹や酢を薄めてスプレーで吹きつけると治療できます。

ボタニ子

ボタニ子

次のページで「ミニトマトに発生しうる病気⑤~⑧」を見ていきましょう。

次のページ

ミニトマトに発生しうる病気⑤~⑧

関連記事

Article Ranking