サトウキビの育て方③収穫
刈り取りのやり方には、機械と手作業の2パターンが存在します。畑の規模や状況によって選ぶ手段は変わりますが、どちらのやり方でも共通する点があり、それは「なるべく時間をかけずに刈り取る」ことです。ここでは、なぜ迅速に刈り取りしなければいけないのか、も含めて解説します。
自分達で収穫する
作業は鍬と鎌を使って行う
観賞用や畑の規模が大きくない場合は、鍬と鎌を使って手で刈り取ることが多いです。しかし、刈り取りして時間が経つと味が落ちる欠点があるので、作業は素早く行わなければいけません。刈り取り方は、まず鍬で根元を刈ります。次に、鎌に持ち替えてサトウキビの頭を切り落とし、最後に葉を取ります。頭を切るのは、糖分が少ない部分で不要だからです。
収穫機を使用する
機械で素早く作業できる
畑でたくさん栽培しているような場合は、機械を使用します。機械を使用すると、自力で刈るよりもかなり早く作業を進められるのが強みです。機械を使う際も、作業完了後すぐに製糖工場へ持っていけるよう、業者に連絡しておく必要があります。作業をするのは手作業・機械のどちらも花が咲き終わった12~4月です。
収穫のコツ
- 刈り取りは花が咲き終わった12~4月
- 手作業・機械どちらも迅速に刈り取る
- 製糖工場と連携プレーが必要になる
質のよいサトウキビを出荷するためにも、生産者さんはここが勝負所ね。
サトウキビの育て方④水やり
水をあげる際は、夏と冬で頻度を変えるのがコツです。スクスクと大きく育てるには、各季節の生育リズムにあわせて、行うようにしましょう。また、水に液体肥料を追加するのも効果的です。とはいえ、液体肥料がいらない季節も存在します。この項目では、夏と冬の水のあげ方について解説します。
夏の水やり
土が乾いたらたっぷり与える
夏場はぐんぐん育つ季節なので、水も十分に与えます。水を与えるペースは土が乾いてからで大丈夫です。たくさん与えることで、大きく育つでしょう。水に液体肥料を追加して与えるのも、生育をよくするのには効果的です。もしくは、水の代わりに液体肥料を与えるやり方でも構いません。
冬の水やり
ペースを減らし乾燥気味にする
気温が12℃を下回るようになると、サトウキビはほとんど生長しません。そのため、寒い冬場は頻度を下げて乾燥気味に管理します。夏はあるとよかった液体肥料も、寒い季節は与えなくて大丈夫です。また、この頃は収穫期真っ只中でもあるので、水やりはもう必要なく、刈り取りで忙しい場合もあるでしょう。
水やりのコツ
- 生長期の夏場はたくさん水を与える
- 冬場は頻度を減らし乾燥気味にする
サトウキビの育て方⑤冬越し
耐寒性がある程度高い植物なので、冬越しは屋外管理でも可能です。しかし、ものによっては室内へ移動したほうがよいタイプも存在します。また屋外でも防寒対策はしたほうが無難です。とはいえ、そこまで冬を越すことは難しくありません。この項目で寒い冬を乗り切るコツを理解しておくとよいでしょう。
屋外での冬越し
耐寒性があっても防寒対策は必須
耐寒性は高いほうですが、屋外で冬を過ごす場合、マルチングしたり藁で株元を覆ったりする必要が出てきます。というのも、根が凍るのはよくないからです。寒さに当たり、地上に出ている部分は枯れてしまうものの、根が生きていれば冬を越せます。ほかにも、寒風避けは忘れずに行いましょう。
ボタニ子
斑入りのタイプは少し寒さに弱いため、室内で越冬させるのがおすすめです。
冬越しのコツ
- 根が凍らないようにマルチングや藁を株元にかける
- 葉が傷まないように寒風対策をする
まとめ
サトウキビは栽培条件が整えば、プランターを使ってベランダでも育てられます。冬越しも比較的容易で、土も市販のものでも十分です。今まで育てたことがない人にも育てられるのではないでしょうか。枯れ葉が茎に残っていると、害虫がつくことがあるので、収穫前に手入れをしながら育ててみてくださいね。
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出典:写真AC