「ボタニカル」とは？意味や使い方をご紹介！オーガニックとの違いは？

ボタニカルとは、「植物の」、「植物由来の」という意味です。ボタニカルは、英語で「Botanical」と書き、そのままカタカナ表記を読み方にしたものです。ボタニカルは、服飾小物からグリーンインテリアまで、幅広くわたし達の生活に取り入れられています。

ボタニカルの由来は諸説ありますが、「botane-」＋「-ical」であると言われています。「-ical」は英語は「～の」「～に関する」を意味しています。「botane」は植物や花芽を意味するギリシャ語で「ボタネー」と読みます。ちなみに牡丹の語源も「botane」であるという説もあります。

ボタニカルは、単体で言葉を使うというより「ボタニカル◯◯」というように、ボタニカル+言葉で表現されることが多いです。主にファッションや美容など、おしゃれなアイテムに使われることが多く、表現は多彩です。

（ボタニカルを使った表現を抜粋）

ボタニカルは植物由来という意味があることはわかりましたが、オーガニックとはどう違うのでしょうか？オーガニックも、自然のもので体にいい、優しいものだというイメージがありますよね。

まず、日本でオーガニックといえば、「化学肥料や農薬を使わずに生産された（有機栽培の）農産物」などをイメージする方が多いと思います。確かに、この意味合いが主流となりますが、オーガニックは、英語で「Organic」と書き、この由来をみると、「源」「起源」「本来の」という意味の「Origin（オリジン）」にたどり着きます。

例えば、インターネット用語では、「広告では無い、Googleなどの検索結果部分」を「オーガニックサーチ」と呼んでおり、オーガニックの使い方は必ずしも「農業や食品」に限った話ではありません。

とはいっても、オーガニックと結びつく言葉が多いのは、食品・農業関係です。例えば、オーガニックコットンであれば、有機栽培の綿という意味です。オーガニックもボタニカル同様に、他の言葉と組み合わせて表現されることが多いといえます。

では、オーガニックとボタニカルではどう違うのでしょうか。オーガニック、ボタニカルどちらも言葉のイメージは、「体にいい」「自然」という印象が強いと思いますが、オーガニックは（主に）「有機」を意味し、ボタニカルは「植物由来」を意味していますので、言葉や意味は別物です。（イメージは似ていますけどね。）

例えば、シャンプーで比較すると「植物由来の」という意味を持つボタニカルは、商品成分のうち、1つでも「植物由来」の成分が配合されていれば、「ボタニカル」を名乗れます。一方、オーガニックは、「食品」に対しては有機JASなど基準があるものの、美容製品に関しては、明確な基準がないため、原料がオーガニック素材かどうかがキーポイントになります。

では、ボタニカルという言葉が、実際わたし達の生活でどのように使われているか、実用例でみていきましょう。

ファッションの分野では、「ボタニカル柄」や、「ボタニカルモチーフ」という表現で、服や服飾小物、靴や水着などに用いています。2014年にボタニカル柄は大流行し、昨今も春夏はボタニカル柄がトレンドです。

ボタニカル柄は花の部分だけではなく、葉や茎、実などもモチーフにした柄です。花だけを柄にしたものと違い、グリーンが入ることで涼しげで、シックで落ち着いた雰囲気にコーディネートもできます。春先から夏にかけてキッズ、レディース、メンズまでシャツやワンピース、服飾小物まで、幅広く使われます。

ネイルは美容でもあり、ファッションのひとつですね。ネイルでも、ボタニカル柄は人気です。色合いの調整で、派手なものから落ち着いたものまで対応できるため、四季を問わず人気のデザインです。

レジンなどを使ったボタニカルアクセサリーも、とても人気です。装飾品としては小ぶりなものが多く控えめな印象なのに、ファッションのポイントで使うことで、女性らしくやわらかい印象になります。色とりどりの押し花やハーブを使って、簡単に手作りすることもできます。

ボタニカルシャンプーもまた、人気の商品です。毎日使うシャンプーは成分によって髪が傷むことがありますが、BOTANIST（ボタニスト）などの自然由来の成分が配合されたボタニカルシャンプーは、髪や頭皮に優しく、2014年以降若い女性を中心に、爆発的な人気を得ました。今でも、ショッピングサイトの上位に常にボタニカルシャンプーはランクインするほど、注目を高めています。

ボタニカルケアの商品が人気が出た理由は

1. 自然由来の成分配合で髪にも地肌にもやさしい
2. 香りなどがやさしいものが多い
3. オーガニック製品に比べ安価で試しやすい
4. 泡立ちがよく、洗い上がりがしっとりする

ボタニカルコスメは、量産できる安価な石油由来の成分のコスメと違い、植物由来の成分で作られていることが特徴です。石油由来の成分のコスメは、洗浄力や保湿力が強いため効果を実感しやすいメリットがありますが、その分肌へ負担がかかってしまうことがあります。

一方の、ボタニカルコスメは、肌への負担が少なくストレスがかかりにくいとされています。

ボタニカルインテリアは、植物やグリーンアイテムをナチュラルに飾ったインテリアのことです。ドライフラワーのリースやスワッグ、キャンドルなども見た目も可愛らしくて人気があります。都市部では緑に触れ合う場所も身近に少なくなり、植物が部屋にひとつでもあるだけで、癒やされますよね。こういったインテリアで暮らすことを「ボタニカルライフ」とも言います。

結婚式といえば、装飾に生花を使うことが主流でしたが、最近は「ボタニカルウエディング」という、植物やハーブ、ドライフラワー、グリーンなどを取り入れたウエディングスタイルが流行っています。あえてドレスは控えめにシンプルで、髪はダウンスタイルに葉やハーブなどを取り入れることで、よりナチュラルで優しい雰囲気になると評判です。

ボタニカルは、2014年のファッションのブームを封切りに、あっという間にわたしたちの生活に広がりました。同じようなイメージのオーガニックはボタニカルと似ているものの、違う意味がありましたね。とくに美容商品は、オーガニックと比べ安価なのに植物由来のやさしい成分が多いので、ぜひ取り入れてみましょう。