世界には珍しい果物がたくさん
日本には世界のさまざまな食材が輸入されており、南国のトロピカルフルーツやマイナーな果物なども手軽に入手できます。しかし、世界にはまだまだ変わった果物が存在します。見た目だけでなく、においや味も不思議で個性的な果物を、一度は食べてみたいですね。今回は、そんなまだあまり知られていない世界の珍しい果物を入手方法とともに紹介します。ぜひ最後まで楽しんでくださいね。
※今回の「世界の珍しい果物35選」では、果物はすべて「あいうえお順」で掲載されています。
世界の珍しい果物35選!①~⑤
①アキー
名前 | アキー |
英名 | ackee、akee |
科名・属名 | ムクロジ科アキー属 |
原産地 | 熱帯西アフリカ |
アキーは、原産地の西アフリカでは食用にならず、ジャマイカに移植されてから食べられるようになった珍しい果物です。見た目もエキゾチックで、熟すと果皮が赤くなって破れます。未熟な実には毒性があり、嘔吐症状が出るほか、最悪の場合は死に至ることもあるので注意が必要です。
皮の内側の果肉はクリーム色で3つに分かれており、丸くて黒い大きな種子が入っています。トロピカルな果物らしい甘味はなく、柔らかく少し変わった食感と脂肪分があるのが特徴です。ジャマイカでは欠かせない食材として、伝統料理「アキーアンドソルトフィッシュ」などに使われています。日本でも、運がよいとジャマイカ料理店などで味わうことができるかもしれません。
②ウッドアップル
名前 | ウッドアップル |
別名 | ナガエミカン、ゾウノリンゴ |
科名 | ミカン科 |
原産地 | インド、スリランカ |
ウッドアップルは、薬効も注目される南国フルーツです。球体で果皮が木のようにかたいので、割って開くためにはかなづちなどが必要です。果肉が白いと未熟で渋くて酸味も強く、茶色に変色してきたら食べ頃です。食感はやわらかく、発酵したにおいがあります。トロピカルな果実特有の甘みはないので、砂糖をかけたり、ジュースやジャムなどに利用されたりします。栄養価が高く、現地ではスーパーフードとしても人気です。
ウッドアップルを日本で見かけることはなかなかないでしょう。入手方法としては、ときおり出回っている通販サイトでの購入がおすすめです。また、インドやスリランカなど、アジア諸国ではとてもポピュラーな果物なので、現地に旅行するときはぜひ試してみましょう。
③カニステル
名前 | カニステル |
別名 | クダモノタマゴ、エッグフルーツ |
科名・属名 | アカテツ科オオミアカテツ属 |
原産地 | メキシコ、中央アメリカ |
カニステルの果実は黄色がかったオレンジ色です。大きさは5~10cmほどで、果皮は薄く、種が2~6個入ってます。果物らしいにおいはなく、粉質で食べると喉が渇くという変わった果物です。日本では沖縄でも栽培されています。しかし、食べ頃が外見からは分かりにくく、味も個体差が大きいため、あまり売れないという意味で「金捨てる・蟹捨てる」などと呼ばれていました。
入手方法としては、通販サイトを利用して、国内で栽培されているカニステルを購入することが可能です。また、苗を栽培して果実を収穫することもできますよ。南国フルーツですが、ある程度の耐寒性もあります。収穫後の追熟が必要ですが、熟しすぎると発酵したにおいが出てくるので、見極めが大切です。
④キワノ
名前 | キワノ |
別名 | ツノニガウリ、ツノメロン、jelly melon |
科名・属名 | ウリ科キュウリ属 |
原産地 | アフリカ(諸説あり) |
約10cmの楕円型で、多数の突起がある変わった見た目の果物です。果皮は成熟するにつれて緑色から黄色になり、完熟するとオレンジ色になります。果肉は明るい緑色のゼリー状で、種を覆うようにぎっしりつまっています。味はわずかな酸味を感じる程度で、甘みはあまりありません。においは、キュウリやキウイなどに例えられます。砂糖をかけて食べたり、サラダの色どりや食感を足したりするのに最適ですよ。
色合いもエキゾチックなキワノは、アフリカ原産だと考えられていますが、諸説あります。生産国は、オーストラリアやカリフォルニア、ニュージーランドなどが有名です。日本でも栽培されているので、通販での入手方法のほか、各地の直売所では現物をみてから購入することができますよ。
⑤グラナディラ
名前 | グラナディラ |
別名 | グラナディージャ、クダモノトケイソウ |
科名・属名 | トケイソウ科トケイソウ属 |
原産地 | 中南米 |
グラナディラは、トロピカルなにおいで人気があるパッションフルーツの仲間です。皮がオレンジ色で、卵型をしています。中身も変わった見た目で、ジェル状の果肉におおわれた多数の黒い種が入っています。酸味は少なめで甘みがあり、エキゾチックなにおいがするのも特徴です。通常、種ごとパリパリと食べられます。また、栄養豊富な果物としても知られており、皮まで余すところなく利用されています。
グラナディラの入手方法で、一番確実なのは産地である中南米の市場を訪ねることでしょう。現地ではポピュラーな果物として並んでいます。日本で入手するのは少し難しいかもしれません。
ボタニ子
次のページでは、コブミカンからジャックフルーツまでの5種類の果物をご紹介します。