はじめに
日本を代表する花と言えば「桜」をイメージする方は多いのではないでしょうか。「桜」とひとえに言っても、たくさん種類があり、種類や品種、また地域によっても早咲きの桜や遅咲きの桜もあります。そこで今回は桜の種類と主な品種をピックアップして、それぞれの特徴や開花時期を合わせてご紹介します。
桜とは?
桜は、バラ科サクラ亜科サクラ属の落葉高木・低木の植物です。桜の種類は600種類以上あると言われていますが、大きく分類すると6つの群に分けられます。さらに、昔から自然に山地や平地に自生していた原種・野生種と呼ばれる10種の桜と、原種・野生種同士が自然交配して生まれた品種、原種・野生種をもとに人工交配させて生まれた園芸品種、に分けることができます。
分類 | 原種・野生種 |
---|---|
ヤマザクラ群 | ヤマザクラ ベニヤマザクラ カスミザクラ オオシマザクラ |
エドヒガン群 | エドヒガン |
マメザクラ群 | マメザクラ タカネザクラ |
チョウジザクラ群 | チョウジザクラ |
ヒカンザクラ群 | ヒカンザクラ |
ミヤマザクラ群 | ミヤマザクラ |
桜の主な呼び方
桜は、大きく分けて6つの群や原種・品種・園芸品種として分けることができますが、花びらの枚数や樹木の性質から「一重桜・五弁桜」「八重桜・牡丹桜」「しだれ桜・糸桜」の3つのジャンルにも分けることができます。
一重桜・五弁桜
一重桜(ヒトエザクラ)とは1輪の花につき花びらが5枚の桜のことで、五弁桜(ゴベンザクラ)とも呼ばれています。桜の種類や品種の中でも一重桜や五弁桜と呼ばれるものは、八重桜やしだれ桜に比べて多いとされています。主な種類はエドヒガン・ヤマザクラ・オオシマザクラで、品種はソメイヨシノ・カワズザクラ・コヒガン(彼岸桜)です。
八重桜・牡丹桜
八重桜(ヤエザクラ)とは1輪の花につき花びらが6枚以上あり、花びらが何枚も重なり合った桜のことで、牡丹桜(ボタンザクラ)とも呼ばれています。原種の桜からの自然交配からなる品種や、人工的な交配によって生まれた園芸品種に多いとされています。主な品種はヤエベニシダレ・シロタエ・ショウゲツザクラです。
しだれ桜・糸桜
しだれ桜とは枝が他の桜に比べて柔らかく、たくさの花が咲いたいくつもの枝が地面に向かって垂れ下がるような姿をした桜のことで、糸桜(イトザクラ)とも呼ばれています。エドヒガンからの自然交配による品種や、人工的に交配によって生まれた園芸品種に多いとされています。主な品種はヤエベニシダレ・ベニシダレです。
次のページでは桜の種類として、ヤマザクラ(山桜)・ベニヤマザクラ(紅山桜)・カスミザクラ(霞桜)・オオシマザクラ(大島桜)・エドヒガン(江戸彼岸)をご紹介します。