スイートバジルは、爽やかな清涼感のある香りを楽しめるハーブです。イタリア料理の付け合わせにぴったりで、パスタやサラダ、ピザなどに彩りを添える食材としても利用されています。
園芸部類 | ハーブ |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10cm〜100cm |
花の色 | 白 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 初心者向け、家庭菜園、グランドカバー |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
スイートバジルは南アジアが原産の多年草です。しかし寒さにやや弱い品種で、日本では冬越しが難しく、一年草として扱われる場合もあります。常緑性のため、家庭菜園で育てるといつでも収穫可能で料理に使えるのが魅力です。
植え付け時期 | 4月〜6月 |
種まきの時期 | 4月〜6月 |
肥料の時期 | 5月〜9月 |
剪定の時期 | 5月〜9月 |
花が咲く時期/開花時期 | 7月〜9月 |
スイートバジルは、地植えでも鉢植えでも育てられます。地植えで育てる場合は、株間を20cmほどあけて植え付けましょう。プランターや鉢植えにすると、ベランダ栽培や室内で気軽に栽培できます。キッチンまわりで育てると、収穫したスイートバジルをすぐに料理に使えて便利ですよ。
スイートバジルは、日当たりと風通しのよい場所で育ててください。日当たりの悪い場所で管理すると、葉が黄色く変色したり香りが薄くなったりします。室内で育てる場合も、日光の当たる窓辺で管理するのがおすすめです。葉がたくさん茂るので、風通しのよい場所で育てて病害虫被害を予防しましょう。
スイートバジルは、水はけと水もちのよさを兼ね備えた用土を使用して育てます。市販されている草花用培養土や、ハーブ専用培養土を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土を使用してください。地植えにする場所が粘土質の場合は、腐葉土や堆肥をたっぷりとすき込んでから植え付けましょう。
スイートバジルは、水切れを起こすと株が弱り、枯れる恐れがあります。地植えでも鉢植えでも、毎日欠かさず水やりをしましょう。土の表面が乾ききる前に水やりを行い、常に土が湿っている状態を保ってください。夏場は土が乾きやすいので、朝と夕方の2回に分けて水やりをすると安心です。
スイートバジルは、5月〜9月の成長期にかけて、肥料切れに注意しながら育てましょう。まず植え付けの用土に元肥として、緩効性の肥料や堆肥をたっぷりと混ぜ込んでおきます。植え付け後は、1カ月に1回の割合で液体肥料を規定の分量株元に施してください。肥料切れを起こすと、葉が黄色く変色してくるので、よく観察しながら管理するのがポイントです。
アブラムシは、年間を通して発生しやすい害虫です。集団で寄生して、スイートバジルの成長に必要な栄養分を吸汁するため、発見したらすぐに殺虫剤を散布して駆除してください。ハダニは葉の裏側に寄生する性質があり、発見が遅れると大量発生してスイートバジルが枯れてしまいます。水が苦手なため、定期的に葉水を行うと予防できます。
軟腐病(なんぷびょう)は細菌が原因で発生する病気です。茎の部分に感染すると、栄養分の通り道がふさがれてスイートバジルが枯れる恐れがあります。そのまま放っておくと腐敗がはじまり悪臭を放つため、早めに切り取って処分してください。株元が軟腐病に感染すると、根元から水っぽくなり株ごと倒れる場合もあります。
花が咲くと花に栄養分が行き渡り、葉が硬くなるのが特徴です。やわらかくおいしいスイートバジルを収穫するためには、開花してすぐか花後に花がら摘みや摘心をしながら育てましょう。
ポット苗の状態でスイートバジルを購入する場合は、葉がやわらかく、茎が太くてしっかりとした苗を選びましょう。葉の裏側までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない苗を選んでください。
5月〜9月の成長期にかけて、こまめに剪定しながら育ててください。茎が伸びすぎている部分や、葉が混み合っている部分を剪定していきます。剪定で切り取った葉は、料理に使ったり、ハーブティーにしたりするのもおすすめです。
スイートバジルの収穫量を増やすために、摘心は欠かせない作業です。長く成長している茎の先端部分の葉を摘み取り、脇芽を増やしていきましょう。
スイートバジルは「茎ごと」収穫するのが重要です。葉だけを摘み取ってしまうと光合成が不十分になり、おいしいスイートバジルを収穫できなくなります。茎や葉を傷つけないように丁寧に収穫していきましょう。
スイートバジルは、挿し木で増やしていきましょう。挿し木に適した時期は5月〜7月のため、剪定で切り落とした茎を使用するのがおすすめです。若くて健康に育っている茎を15cm〜20cmほどの長さで切り取り、赤玉土などの挿し木用の用土に挿してください。発根するまでは水切れに注意して、風通しのよい日陰で管理しましょう。
出典:写真AC