バジルとは
バジルの基本情報
科 | シソ科 Lamiaceae |
属 | メボウキ属 Ocimum |
学名 | Ocimum basilicum |
和名 | 目箒(メボウキ) |
英名 | Basil (バジル) |
伊名 | Basilico(バジリコ) |
生薬名 | 羅勒(ラロク) |
原産 | インド、熱帯アジア |
生え方 | 多年草(日本では越冬できないため1年草) |
名前
古代ギリシャではバジルは「王様の薬草」と呼ばれ、古くからその薬効が知られています。イタリア語ではバジリコと呼ばれています。種を水につけると多く含まれるグルコマンナンがジェル状になり、これを目のゴミを取るために利用したため、和名は目箒(メボウキ)といいます。
品種
イタリア料理に多く使われる種類は「スイートバジル」、その他の栽培品種、近縁種、雑種などをあわせると150種類ほどもあるといわれます。例としてはレモンバジル(Ocimum × citriodorum)、ホーリーバジル(Ocimum tenuiflorum)、タイバジル(O. basilicum var. thyrsiflora)などがあげられます。
植物としての特徴
バジルは本来多年性植物ですが、日本では越冬が難しいため1年草として扱われます。卵型の濃い緑色の葉をハーブとして用いますが、品種により大きさや形は異なります。草丈も品種によって異なりますが、30~150cmほどに生長し、甘みのあるさわやかな香りがあります。夏過ぎに小さな白い花をつけます。
香り
香りも品種によって異なり、精油成分の比率も変わります。ヨーロッパのバジルの主な香りの成分は、エストラゴール、リナロール、シネオール、オイゲノールなどです。精油成分は多く含まれますが、刺激性は低いので、葉は生でも食べられます。アジアのバジル、特にホーリーバジルにはより強いクローブ(丁子)のような香り、レモンバジルにはレモンのような香りがあります。
葉の利用
イタリアのジェノバ近郊でよく作られるペスト・ジェノベーゼ(ジェノバ風のソース)が有名です。バジリコ、パルメザンチーズ、松の実、ニンニク、オリーブオイルを混ぜて塩で味付けしたもので、ジェノバのプラー地区で栽培されたバジルを使うものが最高とされています。フレッシュな葉とトマトもモッツァレラチーズのインサラータ・カプレーゼ(カプリ風サラダ)も広く知られています。
栄養
バジルの葉に含まれる栄養分は、カロテン、ビタミンE、リナロール、カルシウム、マグネシウム、鉄などです。芳香成分リナロールのリラックス効果の他、ビタミンやミネラルも多く含まれるので、不足しがちな栄養の補給にも役立つといわれています。栄養成分は乾燥しても変化はありません。
ボタニ子
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