園芸部類 | 果樹 |
形態 | 落葉低木 |
樹高・草丈 | 1m~1.5m |
花の色 | 桃色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
特性・用途 | 落葉性・庭木 |
栽培難易度 | ★★★☆☆ |
ブラックカラントは、夏に1cmほどの大きさの真っ黒な実をつける落葉低木です。自家結実タイプの植物なので、1株植えるだけで実の収穫を楽しめます。暑さに弱く寒さに強い特徴があり、日本では主に青森県で栽培されています。果実には美容や健康によいアントシアニンが多く含まれており、特に女性からの人気が高いです。
ジャンボカシス【チタニア】5号ポット
参考価格: 7,128円
チタニアは一般的な品種の約2倍の大きさの実が収穫できる、スウェーデン産のブラックカラントです。酸味が控えめで、ジャムやジュースに加工しても、そのまま食べてもおいしいです。
レッドカーラント 苗木 12cmポット苗
参考価格: 3,740円
レッドカラントは、ブラックカラントと同じスグリ科スグリ属の植物です。透明感のある真っ赤な果実は、さわやかな酸味を持ち、ジャムやソースなどに加工するとおいしく食べられます。観賞用としても人気で、寄せ植えにもおすすめです。
植え付け・植え替え時期 | 12月~2月 |
収穫時期 | 7月~8月 |
剪定の時期 | 12月~2月 |
開花時期 | 4月~5月 |
ブラックカラントは暑さに弱く寒さに強いため、冷涼な気候を好みます。植え付けは12月~2月の寒い間に済ませると、花が咲く春にむけての成長がよくなります。高温多湿が苦手なため、夏の猛暑日の管理には注意が必要です。
ブラックカラントは、鉢植えでも地植えでもよく育ちます。低木ですが、大きいものだと2mほどまで伸びます。毎年根元から新枝が勢いよく伸びてくるため、鉢植えの際には大きめの鉢を使用しましょう。
ブラックカラントは夏の高温多湿の状態が苦手です。地植えの場合は、午前中は日当たりがよく、午後は明るい半日陰になる場所に植えてください。鉢植えの場合は、その都度場所を移動させましょう。強い直射日光を嫌いますが、日が当たらないと結実しないため、特に植え付け後は日当たりと風通しのよい場所で管理してください。
ブラックカラントは特に土を選ばないため、市販の培養土やハーブ用の土で十分です。混ぜあわせて用土を作る場合は、赤玉土4:腐葉土3:鹿沼土3の割合で準備してください。
ブラックカラントは、地植えの場合は特に水やりの必要はありません。夏に雨が降らず乾燥がひどい場合にのみ水をあげましょう。鉢植えの場合は、土表面が乾ききってからたっぷりと水やりしてください。開花や結実時期の乾燥は、花付きや実付きが悪くなるため注意が必要です。
ブラックカラントは高温多湿が苦手なので、夏は朝早くか夕方以降の涼しい時間帯に水をあげましょう。葉が落ちた後は、あまり水を必要としません。冬場は晴れの日が続く場合に限って、1週間に2~3回水やりしてください。
ブラックカラントを地植えする場合は、植え付け時の2~3月に元肥を、収穫後の9~10月に追肥をあげましょう。鉢植えの場合は開花前の2月、収穫時の7月、収穫後の10月に追肥してください。肥料の種類は、有機質肥料か即効性化成肥料がおすすめです。
ブラックカラントにつきやすい代表的な害虫には、アブラムシ、ハダニ、カイガラムシが挙げられます。アブラムシは特に幼苗時に、ハダニやカイガラムシはそれ以降につきやすいため注意しましょう。害虫は放っておくとすぐに増え、枯れる原因になるため、見つけ次第すぐに取り除いてください。
ブラックカラントがかかりやすい代表的な病気は、うどん粉病と斑点病です。いずれも通気性が悪いと発生しやすいため、水のやりすぎに注意し、適度な剪定を心がけましょう。病気が広がると枯れる原因になるため、見つけ次第取り除いてください。
花後はそのまま実がつくため、花後の管理は特にありません。
ブラックカラントの苗を選ぶ際は、株の根元からしっかりとした幹が生えているものを選びましょう。下のほうの枝についている葉が元気なものが、大きく成長しやすいです。
植え替えの最適期は、落葉後の12月~2月です。根詰まりを防ぎ、蒸れにくくするためにも、2年に1回は植え替えましょう。
ブラックカラントは、風通しをよくするために適度な剪定が必要です。込み合った枝をすっきりさせるため、前年枝の2/3~1/2ほどバッサリ切り落としましょう。新芽は枝の下の方までたくさんつくため、半分以上切り落としても問題ありません。
ブラックカラントは多湿状態を嫌うため、葉が茂っている期間も通気性確保のために剪定が必要です。上の方の葉が茂りすぎると、下の葉に栄養がいかず黄色くなり枯れる原因になるため、弱った葉や枝はその都度取り除きましょう。実のなる枝は4年~5年ほど経過すると実がつきにくくなるため、古い枝は根元から切り落としてください。
夏の高温多湿の状態が続くと、ブラックカラントは弱りやすく、最悪の場合枯れてしまいます。真夏は午前中のみ日に当てて、午後は涼しい半日陰で管理しましょう。地植えしていて移動ができない場合は株元を藁などでマルチングして、地温が上がるのを防いでください。
ブラックカラントは寒さに強いため、特に冬越しは問題ありません。ただし雪が降る地域では、枝に雪が積もると雪の重さで枝が折れる危険性があるため、降る前に木の上のほうの枝をまとめて一つに束ねるように、紐で縛るなどの対応をしましょう。
ブラックカラントの増やし方は挿し木が簡単で、最適期は6月です。その年に伸びた枝を15cm~20cmほど切り取り、葉を減らして挿し穂を作りましょう。30分~1時間ほど水揚げしたら、バーミキュライトなどの清潔な土に挿してください。その後は日陰で風通しのよい場所で管理しましょう。
出典:写真AC