ホワイトゴーストはインドが原産の多肉植物で、インテリアグリーンや観葉植物としても人気があります。陶器のように真っ白な茎や葉と、独特なフォルムから「白い幽霊」という別名でも親しまれている植物です。
園芸部類 | 多肉植物、観葉植物 |
形態 | 常緑性低木 |
樹高・草丈 | 10cm〜100cm |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | あり |
特性・用途 | 多年草、インテリアグリーン、カラーリーフ |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
ホワイトゴーストは、美しい白色が特徴で「ユーフォルビア・ラクテアの斑入り品種」に分類されている多肉植物です。まっすぐに伸びた茎から両側に葉を伸ばすため、手を広げた幽霊のような見た目が楽しめます。ユーフォルビア属の中でも希少種として人気がありますが、管理方法や増やし方が簡単で、初心者にもおすすめの植物です。
ホワイトゴーストは、7月〜8月にかけて新芽をつけるのが特徴です。新芽は、赤色でトゲのように鋭い形をしています。成長が進むと、淡い白色やクリーム色の葉をつけるため、ホワイトゴーストに花が咲いたように見えるのが魅力です。
名前の由来は?
ホワイトゴーストは、太い茎の両側から反り返るような形で葉を伸ばします。樹形が幽霊のように見えるため「ホワイトゴースト」や「白い幽霊」という名前がつけられました。園芸店やホームセンターなどでは、英名や属名の「ユーフォルビア」という名前で販売されている場合もあります。
花言葉は?
ホワイトゴーストの花言葉は「ひかえめ」「地味」「明るく照らして」です。ホワイトゴーストの和名は「灯台草(トウダイグサ)」で、昔の照明器具「燈明台」に咲き姿が似ているのが由来しています。燈明台が暗闇を照らす様子から「明るく照らして」という花言葉がつけられました。
植え付け時期 | 3月〜5月、10月〜11月 |
植え替え時期 | 3月〜5月、10月〜11月 |
肥料の時期 | 3月〜5月、10月 |
剪定の時期 | 3月〜5月、10月〜11月 |
新芽が出る時期 | 7月〜8月 |
ホワイトゴーストは寒さに弱いため、基本的には鉢植えで管理するのがおすすめです。地植えで栽培すると、冬の寒さで弱ったり枯れたりする恐れがあります。プランターの場合は、株間を20cm〜25cm程度たっぷりとあけて植え付けてください。植木鉢の場合は、1つの鉢に1株ずつ植え付けましょう。
ホワイトゴーストは耐陰性があり、ほかの植物が育ちにくい半日陰でも管理できます。しかし、日光が全く当たらないと枯れる場合があるので、やわらかく日光が差し込む窓辺で育ててください。春と秋は屋外でも管理できますが、夏の直射日光と冬の雪や霜が苦手です。温度変化が激しいと株が弱りやすくなるため、初心者は年間を通して室内で管理しましょう。
ホワイトゴーストは排水性の高い用土で育てます。市販されている「観葉植物用培養土」や「多肉植物用培養土」「サボテン用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土の小粒と鹿沼土を混ぜ込んでから、少量の軽石を加えた用土を使用してください。排水性を高くするために、鉢底石や鉢底ネットを使用するのもおすすめです。
ホワイトゴーストは多湿を嫌うため、水やりは控えめにしてやや乾燥気味に管理するのがポイントです。水の与えすぎは、根腐れを起こして枯れる原因となります。春〜秋にかけては1カ月に2回〜3回程度の水やりで構いません。冬は休眠期に入り水をあまり吸わなくなるため、1カ月に1回の水やりで十分です。
水やりのコツは?
ホワイトゴーストは茎や葉に水がかからないように、株元に優しく水やりをしましょう。茎や葉に水がかかると株が腐りやすくなり、茶色や褐色に変色する恐れがあります。また、受け皿に溜まった水を放置すると用土が乾きにくくなるため、水やり後はすぐに受け皿の水を捨ててください。
ホワイトゴーストは、肥料を与えなくても問題なく育ちます。しかし、株を大きくしたい場合や、成長が滞っている場合には、3月〜5月と10月に緩効性の化成肥料を少量施してください。肥料の与えすぎは、肥料やけを起こして枯れる原因となるので注意しましょう。
肥料独特の臭いが気になる場合は?
ホワイトゴーストを室内で育てている場合に「有機肥料」を使用すると、肥料独特の臭いが気になる場合があるため「化成肥料」を使用するのがおすすめです。園芸店で販売されている「観葉植物用肥料」を使用しても構いません。また化成肥料を使用すると、コバエの発生を予防する効果も期待できます。
カイガラムシは5月〜8月にかけて発生しやすい害虫で、貝殻のように硬い甲羅で守られているのが特徴です。集団で寄生する性質があり、発見が遅れると大量発生している恐れがあります。殺虫剤が効きにくいので、発見したら歯ブラシなどを使用して、株から払い落とすように駆除しましょう。
ワタムシは、全身が白い綿毛のようなものに覆われているため「雪虫(ユキムシ)」とも呼ばれている害虫です。茎や葉に寄生し、ホワイトゴーストの栄養分を吸汁しながら成長します。数が少ない場合はガムテープなどに貼り付けて駆除しますが、大量発生した場合は殺虫剤を散布してください。
うどんこ病は、カビの菌糸が原因で発生する病気です。感染した部分がうどん粉をまぶしたように白色に変色するため「うどんこ病」と呼ばれています。葉の光合成が妨げられて、ホワイトゴーストの成長が滞り枯れる原因となるので、早めに切り取って処分しましょう。カビが発生しないように、適度に剪定をしながら育てると予防ができます。
さび病は「さび病菌」が繁殖すると発生する病気です。空気や水によって伝染するのが特徴で、感染した部分は黄色や褐色に変色します。葉の部分に感染する場合が多く、盛り上がった斑点模様がどんどん広がっていくため、薬剤を散布してから早めに感染部分を処分してください。
ホワイトゴーストは希少種で、あまり販売されていません。しかし時期によっては店先に並んでいる場合もあるため、よく探してみてください。ホワイトゴーストは茎が太く、葉が左右にバランスよく伸びている苗を選びましょう。葉の裏側までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない苗を購入します。
ホワイトゴールドをポット苗の状態で購入する場合は、茎から伸びた葉がバンザイをしているように見える苗がおすすめです。ホワイトゴーストは「白い幽霊」とも呼ばれているため、幽霊が両手を広げているように見える苗は人気があります。
ホワイトゴーストは成長スピードが遅いため、定期的な植え替えの必要性は低いです。しかし、ホワイトゴーストが大きく成長し、株に対して鉢が小さすぎると、根詰まりを起こす可能性があります。その場合は、根を折らないように鉢から取り出し、ひと回り大きな鉢に植え替えてください。
ホワイトゴーストは、耐暑性は強いですが直射日光が苦手です。直射日光に長く当てると、葉焼けを起こして株が弱ったり枯れたりします。室内栽培の場合は、レースのカーテン越しの窓辺に置いて、日光が優しく当たるようにしましょう。
ホワイトゴーストの耐寒温度は5℃のため、寒さをしのげる室内で冬越しさせましょう。エアコンのついている部屋で冬越しさせる場合は、エアコンの風がホワイトゴーストに直接当たらない場所で管理します。また、冬に水を与えすぎると、株が腐る恐れがあるので注意してください。
ホワイトゴーストは大きく成長した株から、株分けで増やしていきましょう。根を傷つけないように丁寧に掘り起こし、根についている古い用土を落とします。根を手でほぐして簡単に分かれる部分で株分けし、新しい鉢に株分けしてください。完全に根付くまでは、風通しのよい日陰で管理しましょう。
ホワイトゴーストは挿し芽でも増やせます。若くて健康な葉を選び、葉の付け根部分から切り取ってください。切り口を下にしてコップなどにさして乾燥させると、切り口から根が生えてきます。根が2cm〜3cm程度まで伸びたら、新しい用土を入れた鉢に植え付けましょう。水を与えすぎると根腐れを起こす恐れがあるので、挿し芽をしてすぐは乾燥気味に管理します。
ユーフォルビア ラクテア クリスタータ ホワイトゴースト
参考価格: 4,081円
多肉性ユーフォルビアとも呼ばれているホワイトゴーストで、サボテンのような見た目が特徴です。耐寒性がやや弱いため、必ず室内で冬越しさせてください。管理方法が簡単で、リビングや玄関のインテリアとしても人気があります。ホワイトゴーストは乾燥に強く、水やりの回数が少なくてすむので初心者にもおすすめです。
樹高 | 15cm〜30cm |
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おすすめ度 | ★★★★★ |
出典:写真AC