ユーフォルビアとは
ユーフォルビアはユーホルビアとも呼ばれ、2000種以上も存在し、形態も一年草、多年草、多肉植物、低木とたくさんの形態があります。また常緑種と落葉種があり、種類によって花壇に植えつけたり、寄せ植えにしたりします。ここではユーフォルビアの大まかな紹介をしていきましょう。
ユーフォルビアの特徴
ユーフォルビア | 和名トウダイグサ |
形態 | 一年草・多年草・宿根草・低木 |
原産地 | 地中海沿岸 |
樹高 | 10~100cm |
開花期 | 4月~7月 |
花色 | 赤・オレンジ・黄・白・緑・紫 |
耐寒性 | 強い~普通 |
耐暑性 | 強い(多湿には弱い) |
特性 | 常緑性と落葉性のものがある・カラーリーフ |
ユーフォルビアの花の特徴
ユーフォルビアの花は、雄しべか雌しべが1本だけと退化しています。そして雌花が1個と数個の雄花が集まって苞に囲まれる杯状花序(はいじょうかじょ)という特有の形態をしており、その形態が1つの花のように見えます。また、切ると白い液体を出すのがこのユーフォルビアの特徴です。この液体は有毒物質を含むので、触れた場合はかぶれないように直ぐに洗い流しましょう。
ユーフォルビアの名前の由来
ローマ時代の医師「Euphorbus(エウフォルブス)」が、このユーフォルビアの白い樹液を治療に使った事から付けられました。
ユーフォルビアの花言葉
ユーフォルビアの花言葉は「ひかえめ」「明るく照らして」「地味」です。ひかえめや地味はその花姿がどちらかと言うと華やかではないことが由来でしょう。明るく照らしては、和名のトウダイグサが由来です。
ユーフォルビアの花言葉
- ひかえめ・明るく照らして・地味
ユーフォルビアの人気品種(7種)
ユーフォルビアにはたくさんの種類がありますので、全てを紹介することができませんが、日本でもガーデニングに人気のあるユーフォルビアを紹介します。
ユーフォルビアの品種① ハナキリン
マダガスカル原産の多肉植物です。綺麗な赤い色の花を咲かせます。しかし、棘が多くお手入れの時には十分注意しましょう。寒さに弱いので冬は室内管理します。温度管理が上手く行けば、ほぼ一年中花が楽しめます。
ユーフォルビアの品種② ポインセチア
クリスマスによく販売されているポインセチアもユーフォルビア属です。冬に出回る事が多いので寒さに強いと思っている人も多いでしょうが、冬は休眠期です。室内で暖かく管理し、水も乾いたらやるだけで大丈夫です。春先に剪定をして切り戻し、日当たりを良くするためにも屋外管理にします。梅雨の多湿、夏場の強すぎる太陽に弱いので置き場所はその都度変えましょう。
ユーフォルビアの品種③ ブラックバード
ユーフォルビア属にしては珍しく、宿根草で耐寒性があります。冬場でもビロードのような黒っぽい葉が茂っている常緑種です。春先に剪定し大きく育てます。育てやすく花壇にも植え付けられるガーデニング向きのユーフォルビアです。
ユーフォルビアの品種④ トウダイグサ
日本では北海道を除く地域で広く栽培されています。越冬する2年草の常緑種で、春先に花を咲かせます。葉は3~4cmのヘラ状で互生します。苞葉が椀状で黄色い小さな花を付けることから、灯火と受け皿に見立てたことから灯台草という和名が付けられました。
ユーフォルビアの品種⑤ ダイアモンドフロスト
メキシコ原産の多年草です。草丈は30cmぐらいで白い小さな花を咲かせます。枝が細かく分枝して春先から晩秋の頃まで咲き続けます。寒さには弱いですが、簡単に良く育つので寄せ植えにも人気のある品種です。
ユーフォルビアの品種⑥ 白雪姫
ダイアモンドフロストとよく似ていますが、こちらの方が苞のサイズが大きく、開花期が11月~1月と冬場に咲きます。短日性が強いので、花を楽しむのならば夏以降は夜間照明の当たらない所で管理しましょう。
ユーフォルビアの品種⑦ オベサ
南アフリカ原産の丸くなるユーフォルビアです。オベサとかラテン語で「肥満」を表す言葉で、丸い形状から付けられました。雄雌異株で両株ない限り種は出来ません。また異株なのでたくさんの交配品種も作られています。耐寒性も0℃まであり、日本でも育てやすい多肉植物です。
ダイアモンドフロストの育て方
今1番人気があり、寄せ植えや花壇に植えても美しい、ガーデニングにぴったりなダイアモンドフロストの育て方を紹介します。白雪姫もほとんど同じなので、参考にしてください。
植えつけ
温度管理をしやすいように鉢植えにする方が良いです。水はけの良い有機質に富んだ土を選びます。もちろん市販の園芸用土でもよいです。自分で配合するなら赤玉中粒:腐葉土を6:4ぐらいに配合しましょう。そのときに緩効性肥料を混ぜます。冬越しした苗を植えるならば、半分から1/3ぐらいに剪定をしてから根鉢を少し崩して植えます。剪定時、白い液がつかないように注意しましょう。
① 春の管理
植えつけ後、日当たりのよい戸外に置きましょう。水やりは鉢土が乾いたらたっぷりやります。生育期なので、週に1度の液体肥料と月に1度の緩効性肥料を追肥します。
② 夏の管理
日当たりを好むとはいえ、真夏は明るい半日陰に移動させましょう。多湿に弱いので、風通しの良い所がよいです。また、水やりは水切れをおこさないように朝晩の涼しい時間帯にたっぷりやりましょう。
③ 秋の管理
9月ごろまでは生育期なので日に当て、水もしっかりやり、追肥も必要ですが、冬場には生育を止めるので少しずつその準備に入ります。水やりの回数を徐々に減らしましょう。ガーデニングの材料として花壇に植えつけているのならば、そのまま放置すると枯れてしまうので鉢に植え替えておきましょう。
④ 冬の管理
10度以下になると暖かい室内の窓辺に移動させましょう。もともと多年草として扱われているダイアモンドフロストですが、日本においては室外では越冬できないので一年草として扱われているのはそういう訳があったのです。生育期でないからといっても、鉢土が乾くと水遣りは必要です。
白雪姫の育て方・注意点
ほとんどダイアモンドフロストと一緒ですが、白雪姫の方が短日性が強いので、花芽がつく9月下旬までは自然条件下で育てます。なるべく夜間に照明があたらないようにしましょう。
ユーフォルビアの病害虫対策
風通しが悪く多湿になると、オンシツコナジラミ・アブラムシ・カイガラムシがつきます。オンシツジラミは葉裏につく白い虫で見逃しやすいので注意してみましょう。アブラムシは新芽など先端につきやすく、カイガラムシは茎や葉の付け根につきます。見つけ次第、殺虫剤をかけるか、歯ブラシでこすって取り除きましょう。
まとめ
ユーフォルビアは宿根草で花壇に植えれる品種もあります。また寄せ植えにぴったりの品種もあります。耐寒性が強いものから弱いものまでありますので、自分好みのユーフォルビアを育ててみましょう。
出典:写真AC