はじめに
苔テラリウムとは
小さな小さな植物であるコケ。その苔を、ガラス容器の中で栽培することを「苔テラリウム」といいます。略して「苔リウム」と呼ぶこともありますが、どちらも同じ意味の言葉です。苔テラリウムは、初心者でも簡単に作ることができ、完成後のお手入れもとっても簡単です。ぜひ自分だけの苔テラリウムを手作りしてみてくださいね。
苔テラリウム作りに必要な材料
ここでは、苔テラリウム作りに必要な材料をご紹介していきます。苔テラリウム作りに最低限必要な材料は、①~⑤の「容器・土・コケ・霧吹き・ピンセット」のみです。その他の⑥~⑨は、必ずしも用意する必要はありませんが、揃えておくと便利なものです。
材料①容器
容器は、透明なガラス瓶を選んでください。濃い色の遮光瓶は、植物の成長に必要な光を通さないので避けてください。また、ガラス瓶の間口は広い方が作業がしやすく便利です。さらに、密閉できる蓋付きであれば、完成後の湿度管理もしやすいでしょう。密閉することで、容器内の湿度を保ち、水やりの頻度を減らすことができます。
ボタニ子
壁掛けタイプの容器等もおしゃれで人気がありますよ。
ボタ爺
わざわざ購入しなくても、食べ終わったジャム等の空き瓶で代用することも可能じゃ。
材料②土
苔テラリウム作りをする上でおすすめは、「赤玉土」です。赤玉土は、有機物を含まない無機質な土です。そのため、赤玉土を使用すると、雑菌等が繁殖しにくいというメリットがあります。また、一般的な「腐葉土」でも栽培可能です。腐葉土は、ホームセンターや100均等でも販売されています。
材料③コケ
コケの入手方法
コケは、園芸店、アクアリウムショップ、ネットショップ等で購入できます。どうしても手に入りにくい場合には、自然採取したコケを使用するという手もありますが、虫の混入等を考えると、自然採取したものは少し扱いが難しいでしょう。
おすすめの苔
苔テラリウムにおすすめの苔は、コケの中でも湿気を好むタイプです。以下でおすすめの苔を3つご紹介します。この他にも様々な種類のコケがあるので、一度、園芸店等に足を運んで、お好みのコケを見つけてみてくださいね。
おすすめの苔①ホソバオキナゴケ
苔テラリウム作りによく使われるのが、このホソバオキナゴケ。「山ゴケ」という名前でも親しまれ、ミニ盆栽等で使用されることも多いです。湿気を好み、育てやすいのが特徴です。
おすすめの苔②ヒノキゴケ
ヒノキゴケは、湿気を好み、暑さにも寒さにも強い丈夫な種類。フサフサとした触り心地で、別名「イタチのシッポ」とも呼ばれています。茎の長い種類なので、苔テラリウムを作る際には用土を少し多めに入れてあげましょう。
おすすめの苔③タマゴケ
タマゴケも、とても人気のある種類です。タマゴケという名前は、丸い胞子体を付けることに由来しています。柔らかな色合いとかわいらしい雰囲気が人気です。暑さにはやや弱いので、夏期は管理に注意が必要です。
材料④霧吹き
霧吹きは、苔テラリウムを作る際や完成後の水やりで使用します。家にあるもので十分ですが、もし家にない場合は、ホームセンターや100均等で購入できます。
材料⑤ピンセット
ピンセットは、苔テラリウムを作る際にコケの植え付けや飾りの配置で使用します。これも、家にあるもので十分ですが、もしもない場合には、箸で代用することもできます。
材料⑥ジョウロ
ジョウロは、霧吹きと使い分けをすることで、水やりがより楽になります。ジョウロで水やりをすると、容器に水垢が付きににくいというメリットもあります。
材料⑦スポイト
スポイトは、必需品ではありませんが、長期間、苔テラリウムを育てる場合には、あると便利です。苔テラリウムを長く育てていると、土の中に老廃物が溜まることがあり、それを取り除く作業にスポイトが必要になります。
材料⑧ゼオライト
硬質天然ゼオライト20kg (3-8ミリ)
参考価格: 3,300円
ゼオライトは、水腐れを予防するために使用します。これも、必需品ではありませんが、もし使用する場合には、苔テラリウムを作る際に、あらかじめ(土を入れる前に)容器の底に入れておきましょう。これがあると、苔テラリウムの管理がよりしやすくなります。
材料⑨飾り
飾りは、お好みのものを選んでください。初心者に特に人気があるのは、苔テラリウムに入るくらいの小さなフィギュアです。ジオラマショップや100均、ネットショップ等で購入できます。他にも、石や流木等の飾りもおしゃれで人気があります。
- 苔テラリウム作りに最低限必要な材料は、「容器・土・コケ・霧吹き・ピンセット」の5つだけ!
- 必需品ではないものの、その他に揃えておくとよい材料は、「ジョウロ・スポイト・ゼオライト・飾り」である
ボタニ子
次のページでは、苔テラリウムの作り方を紹介するよ!
出典:写真AC