タマゴケとは?胞子体などの特徴や上手な増やし方など育て方をご紹介!

タマゴケとは?胞子体などの特徴や上手な増やし方など育て方をご紹介!

近年インテリアなどにも利用される苔、ひそかにブームにもなった苔ですが、その中でも特に女性に人気でかわいいと言われている「タマゴケ」。そのタマゴケの特徴や育て方、増やし方や夏越しや冬越しはどうしたらよいかを対策もかねていくつかご紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.タマゴケとは?
  2. 2.タマゴケの特徴
  3. 3.タマゴケの育て方
  4. 4.タマゴケの夏越し・冬越し
  5. 5.まとめ

タマゴケとは?

出典:写真AC

女性にかわいいと人気のあるタマゴケをご存知でしょうか?タマゴケは日本を含め、東アジアやヨーロッパなどに生息しており、葉はスギゴケに似ています。葉の色は若草色から黄緑色をしていて、スギゴケより淡く葉も柔らかいです。成熟した状態で全長が4~5cm程で、茎は枝わかれしません。もっとも特徴的なのは「蒴」です。未熟な状態ではまだ尖った形をしていますが、やがて透明をおびた黄緑色になり、熟すと茶色に変化していきます。

タマゴケの自生している場所

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

自生している場所は、主に森林の湿った岩の上や腐葉土の溜まった崖上などにコロニーを作ります。コロニーのかたちは半円状で、水がちょろちょろと流れるような湿った場所を好みます。しかし、半日陰でやや乾燥気味でも自生することがあります。乾燥気味の場所で自生する場合には、生育が遅いことがほとんどです。

タマゴケの特徴

Photo by prelude2000

苔とはいえ、ひと目では見分けがつかないことがあり、特徴として、他の苔と似ている部分があります。その部分も含め、どのようなものがあるのかご紹介いたします。

特徴①タマゴケの葉·茎·仮根

Photo byMyriams-Fotos

タマゴケの葉はスギゴケによく似ていますが、育つ環境や茎の長さが大きく異なります(スギゴケは明るい場所で風通しのよい場所を好みます。茎の長さも5~20cmと長いです)。葉の色は比較的、明るい緑色(黄緑色)をしています。ほとんど日の当たらないところで育ったタマゴケは濃い緑色になることが多いようです。乾燥には弱く、乾いてくると葉が巻くようにちぢれ、さらに乾燥すると葉の先のほうから茶色くなります。茎は真っ直ぐに伸びて枝分かれせずに葉をつけます。仮根は赤茶色になっているのが特徴です。

特徴②タマゴケの胞子体

Photo byimagii

タマゴケの最大の特徴でもある玉のような蒴をつけた胞子体は2月中旬頃〜5月中旬頃にかけて見られるようになります。胞子体は受精卵から細胞分裂して生まれてくるため、胞子体をつくるには、雌が雄からの受精が不可欠です。そのため、「雄株、雌株だけの群落は受精ができずに胞子体ができない」と言われることもあるようです。しかし、タマゴケは雌雄同株(一株で両方の生殖器官をもつもの)であるため、単体での自家受精も可能と言われています。

Photo byFree-Photos

蒴は発芽直後は黄緑色をしていますが、中の胞子はまだ、未熟な状態です。胞子が成熟していくにつれて、蒴は先端のほうから褐色に変化していきます。そのため目玉のように見えることもあります。

タマゴケの育て方

Photo by Atsushi Tadokoro

タマゴケを育成するには、いくつか気をつけなければならないことがあります。直射日光に弱く、室内でも強い日光のあたる場所は苦手です。ですから、半日陰くらいの場所で管理します。春に蒴が出てきたときは、茶色に変色します。枯れると見栄えが悪くなるのでカビの原因にもなります。はやめにピンセットなどで取り除くようにしてください。

育て方①土の選び方

Photo byTuan86

苔テラリウムに入れる場合は、基本的にはどの苔も、黒土やソイル(アクアソイル)‪や富士砂や溶岩砂などでいいですが、育成するための用土としては保水性のあるものがよいとされています。樹皮培養土や腐葉土、ピートモスなど保水性があり最適です。

Photo byPexels

しかし、それだけでは保水性が非常に高いため、細粒の赤玉土と一緒に使うことをおすすめします。配合する土の種類や比率は人によって異なりますが、赤玉土と腐葉土を2:1で配合したり、赤玉土とピートモスを3:7で配合するとよいそうです。

育て方②植え方

出典:写真AC

苔の植え方として、張り苔法、移植法、蒔き苔法の3種類がありますが、タマゴケの植え方は蒔き苔が1番、最適です。蒔き苔法とは元になる苔を揉みほぐし、バラバラにしてまいていく方法です。この方法は、少ない苔で広い面積をカバーできるので苔庭などを作成する際には最適な方法です。蒔き苔法をした当初はどうしても見栄えが悪くなってしまいますが、新芽が生え揃うとその環境で育った苔であるために、張り苔法で育てるよりも丈夫な苔になります。

育て方③増やし方

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増やし方としては、蒔き苔法が一番おすすめです。葉や茎を細かくして、土にまくと芽が吹きます(蒔く苔は少量で済むので、効率も非常にいいです)。ただし、他の苔よりも時間はかかります。生長しやすい環境であれば、約2〜3週間で発芽し、十分に茂ってくるのは、およそ3ヶ月後になります。

育て方④水やり

タマゴケは乾燥には弱いです。葉が乾いてしまうと、パリパリになり、縮こまってしまいます。そうなると、見た目が悪くなってしまうので乾いてきたら早めの霧吹きで湿らせてあげましょう。

育て方⑤湿度管理

苔テラリウムで他の苔と一緒に育てるには、湿度を好む苔と一緒に入れるようにして、蓋のある容器を選ぶと湿度管理がしやすくなります。蓋のない容器でもタマゴケを育てられますが、その場合は葉の様子を見ながらこまめに霧吹きをするといいでしょう。

タマゴケの夏越し・冬越し

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

夏越しをするにあたって、まず、気温の高さに気をつける必要があります。気温が高すぎると葉先が茶色くなり枯れ始めるため、管理には注意しましょう。また、30度ほどになると生長が止まってしまいます。生長をさせたいのであれば、25度以下を保つようにしましょう。タマゴケは少し寒いと感じる気温のほうが生長が早いです。

夏の蒸れに注意

フリー写真素材ぱくたそ

いくら湿度が大事だといって、夏もいつものように水やりをしていると、気温が上がってしまったときに容器の中がサウナ状態になります。タマゴケは特に、蒸れに弱く半円状のコロニー内部は水が溜まりやすいつくりになっています。温度管理が難しいときは水をあまり与えないようにしましょう。また、水を与えたあとはすぐに蓋をすると、容器内がこもりやすくなりますので、5〜10分ほど開けたままにしておくといいでしょう。

夏場の暑さ対策

フリー写真素材ぱくたそ

普段、部屋にいる場合はクーラーのついた部屋で、なおかつ、密閉した容器の中で育てることができれば温度や湿度も問題なく育てることができます。しかし、それが難しい場合は、冷蔵庫に入れておくという方法もあります。寒さに強い苔なので、数日間入れていても問題ありません。ただし、冷蔵庫の中は光が一切ありませんので、葉の色が悪くなってくる場合があります。帰宅後は、植物育成LEDライトなどで適度に光を与えると、一段と元気に育てることができるでしょう。

タマゴケのカビ対策

出典:写真AC

タマゴケのカビ対策はまず、役目を終えて茶色く変色した胞子体をピンセットで除きます。茶色くなった部分を放置しておくとカビが発生しやすくなります。次に適切な環境で管理を行い、丈夫に育てることが1番のカビ対策になります。苔に適した明るさ、温度の場所に置き、適度な水やりをします。そして1日に1回、1分間程度、換気を行うと細胞が軟弱化せずに丈夫に育ちやすくなります。苔を丈夫に育てれば、カビが寄りにくくなります。

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カビの予防としては、ヒバの精油を2000倍希釈したものを水やりがわりに散布することをおすすめします。もしも、胞子体にカビが生えてしまったら、苔が弱ってきたときに広がってしまいますので、早めに取り除きましょう。

Photo byMichael-T

苔まで全体に広がってしまったときは、綿棒できれいに取り除きましょう。そのあと、家庭園芸用の殺菌剤でカビが再び発生するのを抑えます。トップジン・M・オーソサイドなどを使用します。また、多く発生してしまった場合は、ストレプトマイシン剤が効果的です。

タマゴケの冬越し

Photo bysusannp4

タマゴケにとって冬はとても成長する季節です。最高気温が25度以下、最低気温が15度以下くらいになってくると生長をはじめます。寒さには強く、最低気温が10度以下になると成長がよくなります。冬越しでも涼しい場所で育てましょう。ですから、今の時期ちょっと元気がないかなと思っても、なんとか夏越しをすれば秋以降、淡くきれいな苔が伸びてきます。

まとめ

出典:写真AC

タマゴケは夏の暑い時期、乾燥やカビを乗り越えた先に、冬越しには大きな成長を見せてくれます。春にはかわいらしい蒴をつけてくれ、手間ひまをかけた分、それに応えてくれるでしょう。

田中千鶴
ライター

田中千鶴

よろしくお願い致します。

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