ビーツとは?
ビーツは地中海沿岸が原産とされる、ホウレンソウと同じヒユ科の野菜です。日本ではあまりなじみのない野菜でしたが、近年では栄養価が高いスーパーフードとして注目され、スーパーなどでも見かけられるようになりました。育て方が簡単で、さまざまな食べ方を楽しめるビーツは、家庭菜園でも人気があります。
ビーツには血圧を下げる働きが確認されているカリウム、抗酸化作用で知られるベタシアニン、鉄分などの栄養素が含まれています。
ボタニ子
おなかの赤ちゃんの発育に大切な栄養素の葉酸も含まれているよ。栄養豊富なビーツを栽培して、いろいろな料理で食べよう!
ビーツの種類
種類①デトロイト・ダークレッド
種類②ルナ
種類③キオッジャ
ほかにもゴルゴやチオギアなど、渦巻き模様がきれいな品種はたくさんあります。
ボタニ子
細長い形をしたものや、白いビーツもあるよ。好きな品種を探して栽培しよう。
ビーツの基本情報
科名 | ヒユ科 | 置き場所 | 日なた |
属名 | フダンソウ属 | 耐寒性 / 耐暑性 | やや強い / 弱い |
別名 | テーブルビート | 難易度 | 優しい |
原産地 | 地中海沿岸 | 病害虫 | 軟腐病、ハモグリバエ |
生育適温 | 15~20℃ | 連作障害 | あり(3~4年) |
ビーツの栽培カレンダー
ビーツは春まきと秋まきで栽培ができます。生育適温を越えると、根の成長が遅くなってしまうので注意しましょう!
ビーツの育て方のポイント
育て方が簡単なビーツですが、栽培の重要なポイントを守らずに育てると、収穫時期を過ぎても根が十分に肥大しないことや、硬くなることがあります。栽培を始める前に、育て方のポイントを確認しましょう。
育て方のポイント①環境・水やり
栽培は日当たりと風通しのよい場所で行います。ビーツは乾燥に弱いため、水切れを起こさないように土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。
水やりのポイント
- 発芽までは特に乾燥させないように注意する
- 発芽後は、表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをする
- 暑い時期の水やりは、日中を避けて早朝か夕方の涼しい時間帯に行う
育て方のポイント②間引き
ビーツ栽培では、成長にあわせて3回の間引きをします。株間が狭いと根が成長できないため、時期と目安を守りましょう。
間引きの目安
- 1回目:本葉1~2枚、株間を3~4cmにする
- 2回目:本葉3~4枚、株間を5~6cmにする
- 3回目:本葉6~7枚、株間を10~12cmにする
育て方のポイント③肥料
栽培期間の短いビーツは、適切な時期に追肥を行うことが重要なポイントです。肥料切れを起こさないように注意します。追肥は2回目と3回目の間引きの後と、収穫の2週間前に行います。化成肥料を1㎡あたり30gを目安に与えましょう。
育て方のポイント④収穫時期
収穫適期は60~70日を目安で、根の大きさが5~6cmに成長したときです。ビーツは収穫時期が遅れると皮が硬くなり、中にすが入ってしまうため、目安を守って適切な時期に収穫します。
小ぶりのものでも味に問題はないので、硬くなってしまう前に収穫しましょう。
ボタニ子
品種によって収穫時期は少し違うから、種の袋を見て確認してね。
ビーツのプランターでの育て方
ここからは実際のビーツの栽培日記を通して、育て方を詳しく見ていきます。今回は春に種をまき、プランターで栽培を行いました。水やりなどの日常管理や、育て方のポイントを順番にチェックして、たくさんのビーツを収穫しましょう。
栽培者のプロフィール
ビーツ栽培0日目(4月2日):種まきの準備
ビーツ栽培1日目(4月3日):種まき
地植えでの種まきと育て方は?
地植えでは栽培の2週間前に、1㎡あたり200gの苦土石灰をまき、土と混ぜあわせます。1週間前に、1㎡あたり2kgの堆肥と60gの有機肥料を入れ、幅90cm、高さ10cmの平畝を作りました。条間15cmで、2cm間隔に筋まきをし、その後はプランター栽培と同様に育てます。
ビーツ栽培7日目(4月9日):発芽
発芽後からは、表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう!
ビーツ栽培12日目(4月14日):間引き1回目
ビーツ栽培31日目(5月3日):間引き2回目・追肥1回目
土寄せは根の成長を助ける重要なポイントなので、忘れずに行いましょう!
ビーツ栽培43日目(5月15日):間引き3回目・追肥2回目
ビーツ栽培56日目(5月28日):追肥3回目
収穫前の追肥はとても大切です!肥料切れを起こさないように忘れずに施しましょう。
ビーツ栽培70日目(6月11日):収穫
少し小ぶりなものもありましたが、たくさんのビーツが収穫できましたね!
ボタニ子
渦巻き模様がかわいいね!次のページでは収穫したビーツを調理するよ。簡単レシピも見てみよう!
出典:筆者撮影