観葉植物「セローム」の育て方!剪定や挿し木の仕方など管理のコツを解説!

観葉植物「セローム」の育て方!剪定や挿し木の仕方など管理のコツを解説!

熱帯の観葉植物であるフィロデンドロン属のなかでも、ホープと並んでメジャーなのがセロームです。育て方も難しくなく、個性的なたたずまいから人気があります。部屋に一鉢あるだけで雰囲気が変わりますよ。セロームの管理方法や育て方、増やし方などをくわしくご紹介します。

記事の目次

  1. 1.セローム(ヒトデカズラ)とは
  2. 2.フィロデンドロンとは
  3. 3.フィロデンドロンの種類
  4. 4.セロームの特徴
  5. 5.セロームの育て方①:管理場所
  6. 6.セロームの育て方②:剪定
  7. 7.セロームの育て方③:挿し木
  8. 8.セロームの育て方④:株分け
  9. 9.セロームの育て方⑤:水やり
  10. 10.セロームの育て方⑥:植え替え
  11. 11.セロームの育て方⑦:肥料
  12. 12.セロームの育て方(まとめ)

セローム(ヒトデカズラ)とは

セロームとはサトイモ科フィロデンドロン属の観葉植物です。原産国はブラジルやパラグアイなどの亜熱帯地域です。熱帯出身ですが耐寒性があります。自生しているものは葉っぱが1m、茎が4mほどに成長します。1年中葉っぱをしげらせる多年草で、育てやすさは初心者でも大丈夫です。自生している現地では、仏炎苞というはなを1日だけ咲かせることもあります。葉っぱの形がヒトデのように見えることから和名はヒトデカズラです。

フィロデンドロンとは

フィロデンドロンとは、セロームが属する観葉植物の種類の名前です。自立性とつる性の2種類で650種類以上あります。育ちかたや生体、姿かたちも豊富です。ギリシャ語でフィレオは愛する、デンドロンは樹木を意味するので愛の木と呼ばれます。あまりにも種類が多いので代表的なセロームをそう呼ぶことになりました。

フィロデンドロンの種類

種類が多いフィロデンドロンですが、育てやすさから日本でも多くの種類が扱われています。ホームセンターや植物専門店、インターネットでも購入できますので、いくつかご紹介します。熱帯出身のフィロデンドロンですが、耐寒性と耐陰性をあわせもっているのが特徴で、越冬もでき、室内でも育てやすいです。

フィロデンドロン・キャニフォリウム

自立性のフィロデンドロンで、葉が裂けないのが特徴です。細長いうちわのような形の葉がまとまっています。葉の付け根の茎がぽっこりとふくらんだかわいい形をしています。この形が七福神の布袋様のおなかに似ていることから、和名はホテイカズラになります。この部分に水分をたくわえることができるので他のヒロデンドロンよりも水やりは少なめです。

フィロデンドロン・オキシカルディウム

ツル性のフィロデンドロンです。和名をヒメカズラといいますので、こちらの方が有名かもしれません。ハートの形をした葉っぱが特徴的で、見た目はポトスに似ています。ポトスほど成長は早くなく、葉っぱもやや肉厚です。通常のグリーンのほかにライムグリーンや黄色の斑入りもあります。

フィロデンドロン・インベ

シルバーメタルとも呼びます。フィロデンドロンの中では珍しい種類で、葉っぱは多肉質でやわらかめです。ビニールやシリコンのような感触が特徴で、竹の葉っぱを太くしたような形をしています。光の当たり方によって色の見えかたが変わります。クロインベやアカインベなど色ちがいもあります。

セロームの特徴

セロームの特徴といえば、葉脈にそって裂けた葉っぱです。小さいころは裂けかたが少なく、丸めのかわいい形をしていますが、成長するにつれ、裂けかたが大きくなります。フィロデンドロン・ホープはセロームに似た形をしていますが、葉っぱの裂けかたがセロームよりも派手です。裂けた部分の葉っぱもひだをもつようになります。

セロームのもう一つの大きな特徴は茎に現れる独特の目のような模様です。これは古くなった葉っぱが枯れ落ちた痕です。フィロデンドロン・ホープにも現れます。わき芽はまだ地中にあるのでわかりづらいです。株が大きく育てば葉も大きくなり、模様も大きくなるので、かなり個性的な外観をもつ観葉植物になります。

セロームの育て方①:管理場所

セロームは育てやすさが特徴で初心者向きの観葉植物ですが、管理場所をしっかりすることが大切です。鉢植えの場合、部屋の中で時期によって管理場所をかえるのがコツです。優しい日差しがふりそそぐように調整します。

春~秋

セロームは直射日光が苦手です。いきなり強い日差しに当てると葉っぱがやけどをしてしまいます。春や秋は明るい部屋か半日陰へ、真夏は日光が直接あたるようであれば、レースのカーテンをひきます。直射日光が苦手というだけなので、基本的には明るい場所を好みます。この時期にしっかり光合成をさせることにより耐寒性が強くなります。

耐寒性はありますが、温度が5度以上ある場所で越冬させます。鉢の移動が難しい場合は、段ボールや緩衝材などで囲います。耐陰性もありますが、あまりにも日光があたらないと徒長をおこします。セロームの場合、茎だけが伸び、葉の重さに耐えられず垂れてしまいます。もう一つ注意したいのが暖房器具の風です。直接当たると株が乾燥しすぎて弱ってしまいます。

セロームの育て方②:剪定

セロームは剪定しなくても枯れることはありませんが、場合によっては病気になったり虫がついたりすることもあります。観葉植物ですので、見た目やバランスに注意して、大きくなりすぎたり、枯れたりした葉は剪定してすっきりさせます。病気や害虫を予防するという意味でも、育て方で大切なのが風通しです。

剪定する時期

剪定の時期は成長期である春から秋にかけてするのがよいです。剪定すると植物が一時的に怪我をした状態になります。成長期であれば、回復力も強いので傷がいえるのが早くなります。傷口から病気にかかることも少なくてすみます。逆に、成長が遅くなる冬に剪定してしまうと、傷口が治りづらくなりますので、枯れた葉を取り除く以外はさけたほうがよいです。

剪定に必要なもの

・園芸用のグローブか厚手のゴム手袋
・剪定ばさみやカッター、ナイフ

剪定のやり方

根茎の根本からよく切れる剪定ばさみかカッターやナイフで茎を切り落とします。このときよく切れる道具を使用してください。切り口をきれいにすることで、傷口が早くふさがります。傷口がいつまでもふさがらないとそこから細菌が入ったりすることがあります。根茎に残った茎でセロームの特徴である目のマークが見えませんが、そのうちに枯れて取れやすくなります。

剪定するときの注意

セロームはサトイモ科フィロデンドロンに属する植物で、樹液にシュウ酸カルシウムをふくんでいます。皮膚につくと、かぶれたり、かゆくなったりしますので、剪定をするときはグローブや手袋をつけます。万が一皮膚についたときはすぐに水で洗い流します。

続いて、挿し木、株分け、水やり方法をご紹介します。

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セロームの育て方③:挿し木

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