はじめに
みなさんはツルムラサキという野菜をご存知ですか?中華料理ではおなじみの食材ですが、日本料理でも美味しい食べ方がたくさんあるんです。今回はツルムラサキの基本情報や名前の由来、栄養や茹で方など料理の仕方、美味しい食べ方(レシピ)を10種類ご紹介します。まずはツルムラサキの基本情報からご紹介しましょう。
ツルムラサキ(蔓紫)の概要
基本情報
名前 | ツルムラサキ (蔓紫) |
科名 | ツルムラサキ科 ツルムラサキ属 |
原産地 | 東南アジア | 日本の 生産地 |
福島県 宮城県など |
収穫時期 | 3月~11月* | 旬 | 6月~8月 |
ツルムラサキは、つる性の一年草草本です。東南アジア原産の野菜で、紫色のものと緑色の品種があります。主に葉と茎を食用とし、モロヘイヤに似た独自のぬめりがあり、味はホウレンソウに似て食べやすい夏野菜です。収穫(流通)時期は3月~11月と長く、その中でも6月~8月の旬の時期は美味しいといわれています。
名前の由来
ツルムラサキは名前の通り、つるが紫色であることから「蔓紫(ツルムラサキ)」の名前の由来になったとされています。紫色の果実は染料に使われていたこともあり、ツルムラサキの学名であるBasella rubraの「Basella」はインドの現地名から、「rubra」は赤色という意味から由来しています。
海外でのツルムラサキの呼び方・食べ方
ツルムラサキは中国では「木耳菜(ムーアルツァイ)」と呼ばれ、中国料理ではツルムラサキを炒めものとして調理するのが定番です。つるが紫色のものは加熱すると汁が赤くなるため「臙脂菜(イエンジーツァイ)」と呼ばれています。ベトナムでは「モントイ」と呼ばれ、ベトナム料理ではスープの具として食べるのが定番です。
ツルムラサキ(蔓紫)の栄養
ツルムラサキは緑黄色野菜の中でも栄養価が非常に高いといわれています。今回は、
- βカロテン(ビタミンA)
- ビタミンC
- ミネラル(マグネシウム、カルシウム)
①βカロテン
ツルムラサキはβカロテンが豊富です。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、髪や皮膚、粘膜の健康維持や視力維持、喉などの呼吸器系を守るはたらきがあるといわれています。
②ビタミンC
ツルムラサキはビタミンCも豊富です。ビタミンCは免疫力を高め風邪や感染症予防に効果があるといわれ、肌や骨の健康維持にも大切な栄養素です。
③ミネラル
ツルムラサキにはマグネシウムやカルシウムなどのミネラルも豊富です。カルシウムとマグネシウムは、骨を丈夫にするはたらきがあるといわれています。
ボタニ子
ボタ爺
ツルムラサキの旬は6月~8月と夏じゃが、夏野菜は旬をむかえる葉物野菜が少ないから貴重なんじゃぞ~!
ツルムラサキ(蔓紫)を調理しよう
ツルムラサキの食べ方
ツルムラサキは生で食べられる野菜ですが、アクが強いため生で食べるよりも茹でたり炒めたりしたほうがアクも抜けて食べやすいです。茹でることで葉茎もやわらかく、独自のぬめりも出て美味しく食べられます。
ツルムラサキの下茹で・茹で方
ツルムラサキは葉と茎を可食部としているため、根の部分は包丁で落とします。葉と茎を切り分け、沸騰させたお湯に塩を入れたら茎から入れていきます。茎の茹で時間は30秒、葉の茹で時間は20秒ほどです。サッと茹でたら、ザルに上げて水気を切りましょう。粗熱が取れたら、水をしっかり絞って食べやすく切ったら下茹では完成です。
ボタニ子
茹で方はシンプルだから、簡単!茹ですぎには注意だよ~!
ツルムラサキの茹で方ポイント
- 茎から茹でる
- 茎は20秒、葉は30秒ほどと時間を覚える
- 茹で終えたら粗熱と水気をしっかりとる
ツルムラサキは、ホウレンソウに匹敵する栄養価の高さが注目されているよ!