基本的なキュウリの育て方【植え付け編】
植え付けができるまでに株が成長したら、次はキュウリの植え付け作業を行いましょう。キュウリはツタを伸ばして成長する野菜なので、植え付けをする前にはツルを誘引するための支柱やネットの準備が必要で、植え付けをする際にも注意すべきポイントがあります。
①支柱をたてる
用土の準備ができたら、ツタを誘引するための支柱をたてます。支柱の立て方にはいろいろな方法がありますが、実の重さに耐えられるように合掌式の支柱を建てるのがおすすめです。なお支柱は株間を基準にたてますが、横との株間は50cm、対面する株間は60cmとなるようにしてください。
合掌式とは?
支柱のたて方は「直立式」と「合掌式」の2種類が主流です。横長の狭い場所では、支柱を障子の枠のようにして支柱をたてます。なお合掌式は「2列植え」または「多くの実を収穫する」のに適したたて方で、逆V字型にした2本の支柱を数本たてたあと、固定用の支柱を逆V字型の支柱に橋渡し、クロスバンドで固定します。
ネットを張ってもOK
狭いスペースで効率よく栽培するのであれば、支柱にネットを組み合わせる方法もおすすめです。土台となる支柱は実の重さに耐えられる強度が必要ですが、株間を意識して植え付けをすれば支柱の本数を減らしても大丈夫ですし、ツタもネットをつたって広がるので葉が重なりにくくなります。
②植え付け
用土と支柱の準備ができたら、いよいよ植え付けです。苗はあらかじめあけておいた支柱横の植え穴に植え、土をかぶせたら上から軽く押さえます。なお根が傷つくと枯れる原因になるので、苗を取り出す時には十分に注意してください。
基本的なキュウリの育て方【手入れ編】
①水やり
キュウリは水が多い土でないとすぐに枯れてしまいます。そのため水やりは土が乾燥する前にたっぷりと行うのが基本です。ただし水のやりすぎは、厄介なカビ菌系の病気や害虫が大量発生する原因になります。そのため土づくりで通気性のよい土を意識すると、水やりのし過ぎが原因で起こる病気や害虫の予防に効果があります。
②整枝
整枝(せいし)は剪定と同じ意味で使われることがありますが、正しくは整枝の作業の中に剪定が含まれています。さらに整枝の作業の中には、剪定のほかにも葉かき(古い葉を取り除く作業)や摘心なども含まれるので、「整枝=キュウリの手入れ」といえます。なおキュウリの場合、整枝を行うことで実の付きがよくなります。
整枝
きゅうりの整枝では、5節目までの子ヅル・側枝・雌花はすべて剪定します。6節目~10節目までは、先端の葉を1枚だけ残し、子ヅルは剪定してきれいに取り除いてください。11節目以上からは、葉を2枚残して子ヅルを剪定します。なおこの際に孫ヅルまで剪定すると、子ヅルが育たない原因になります。
摘心
摘心は、根元から5節目以上ツルが伸びた頃から始めます。ツタが8節目まで成長すると、株は実をつけられる大きさまで成長しています。そのため子づるを伸ばすために、摘心をして余分なツルを切り取ります。なお摘心はハサミを使ってもよいですが、ハサミから病気に感染することがあるので、使用前は必ず消毒しましょう。
③収穫
キュウリの種類によっても収穫時期が異なるのですが、種類は違っても剪定・収穫時期の目安は「開花してから約1週間後」です。剪定・収穫のタイミングによって実の大きさ・重さが変わりますが、実の変形・肥大化の場合は「肥料や水やりが足りなかった」「剪定する時期が遅くなった」などが原因と考えられます。
ボタニ子
次は種から発芽する方法を紹介しますよ!