気温10℃以下でも育たない
25℃以上の高温が苦手なキュウリですが、寒さにも弱いのが特徴です。特に10℃以下になると枯れることもあるため、気温が10℃以下まで下がる地域では、ハウス栽培で温度が10℃以上になるように管理するのがキュウリの育て方の基本です。
水やりのタイミングが難しい
根から水分を吸収するキュウリですが、根が浅いので土が乾燥すると枯れる原因になります。そのためキュウリの葉が枯れる症状が見られたときは水枯れが原因であることが多いのですが、水枯れ対策として頻繁に水やりをすることも枯れる原因になることがあります。
連作に弱く増やすのが難しい
キュウリはウリ科の野菜なので、連作に弱い特長があります。連作をすると発芽してもうまく育たたず、場合によっては発芽すらしないこともあります。そのためキュウリは一年草ですが、失敗せずに増やすためには連作を避けなければいけません。
家庭菜園1年目でも収穫までできる?
キュウリの育て方と管理の基本がきちんと守れていれば、家庭菜園1年目でも収穫ができる段階まで育てることは可能です。ただしキュウリは連作に弱いので、過去3年間にキュウリや同じウリ科の植物を栽培していない畑であることを必ず確認してください。
家庭菜園では薬害に強い種類を選ぶ
キュウリの育て方が難しいといわれる理由の1つに「薬害が起こりやすい」ということが挙げられます。病気や害虫が多いキュウリなので大きな実をつけさせるためには、薬剤を使った予防が必要ですが、キュウリには葉薬に弱い品種もあるので、家庭菜園の場合は薬害に強いキュウリを選ぶことが重要なポイントです。
プランターのキュウリの育て方レベルは?
プランター栽培の場合は、家庭菜園で地植えするよりも栽培レベルは低いです。ただし「プランターで栽培すれば枯れることがない」というわけではありません。特に気温が上がりやすいベランダで栽培する場合、温度と湿度の管理が難しいです。
基本的なキュウリの育て方【種まき編】
きゅうりの育て方には「種まきする方法」と「苗を植える方法」があります。苗から植える方が難易度は低いですが、収穫量を増やしたいのであれば種まきの方がコストも抑えられるためおすすめです。そこで難易度は高めですが、費用をかけずに安定して収穫が見込める、キュウリの種まきについて解説します。
①種まきの時期
種まきの時期は、栽培する環境・地域によって変わります。通常は朝夕の温度が10℃以上になる4月中旬頃に行いますが、温暖な地域では4月初旬から種まきができます。ただし4月でも気温が10℃以下になる寒冷地では、5月初旬を目安におこなうのがよいでしょう。
②用土の準備
用土づくりは、種から発芽したタイミングで始めるのがおすすめです。きゅうりは発芽してから約3種間で苗に成長するので、用土は植え付けまでに準備をします。なお用土の完成までには約2週間かかるので、植え付けの時期に間に合うように準備を始めてください。
用土づくりの第1段階
用土づくりの第1段階では、用土のベースを作ります。植え付け予定の土を深く掘り、全体的に土が柔らかくなるまで耕します。土が柔らかくなったら、苦土石灰を耕した土にまんべんなく散布します。なお苦土石灰の量は、1平方メートルに対して100gを目安にするのがおすすめです。
用土づくりの第2段階
第2段階では、キュウリの成長に必要な栄養を土に与えていきます。キュウリは根から栄養を吸収しますが、根が浅い特長があるため、土にたっぷりと肥料を与えるのがポイントです。肥料は化成肥料を使いますが、与える際の目安は1平方メートルあたり150g~200gとします。
化成肥料といっしょに堆肥も与える
化成肥料はキュウリの成長に足りない栄養を補ってくれますが、化成肥料には持続性が低いというデメリットがあります。そのため用土づくりでは化成肥料と一緒に堆肥も与えるのが基本です。なお堆肥は持続性が高いのですが即効性が低いので、2種類の肥料をミックスさせることで植え付けに適したよい用土になります。
ボタニ子
次は「基本的なキュウリの育て方【植え付け編】」について紹介します。