うどん粉病の対策
注意していてもうどん粉病になってしまったときは、一体どうしたらよいでしょう?特に家庭菜園ではなるべく無農薬で育てたいですよね。うどん粉病になってしまったときの対策を紹介します。
うどん粉病が発生した葉を除去する
うどん粉病は時間がたつと自然治癒しません。確実な対処方法は、症状のでている葉を取り除くことです。早く決断をして対処したほうが病気を防ぎ、植物も元気に育ってくれます。
重曹や酢を薄めて散布する
重曹も酢も特定農薬に指定されているものです。症状が初期のうどん粉病対策として、希釈したものをスプレーで吹きかけます。濃度が濃すぎると植物にも悪影響が出るため、薄めのものを複数回吹きかけて対策してください。
重曹スプレー
重曹1gに対して水1Lで薄めます。希釈倍率を500倍以上と紹介しているところもありますが、それでは薬害がでることもあるようです。1,000倍ならば問題になることも珍しいため、効果をみながら複数回吹きかけてください。
食酢スプレー
酢1~3mlを水350mlほどで薄めます。こちらも濃すぎると薬害がでため要注意です。酢の持つ浸透力で、植物の組織内の病原菌にも効果を発揮するといわれています。
うどんこ病にかかりやすい野菜・植物
ほとんどの植物がうどん粉病にかかるといわれていますが、なかでも注意したい野菜や植物を紹介します。
野菜類
家庭菜園で人気の野菜も、もちろんうどん粉病には注意が必要です。なかでも要注意の野菜を見ていきましょう。
ウリ科の野菜
キュウリやかぼちゃ、ひょうたんなどもウリ科に含まれる野菜です。キュウリやひょうたんだけでなく、かぼちゃも棚づくりにして全体の風通しをよくして育てるとよいでしょう。初期は下葉の表面に病斑がでやすいため、水やりのときなどによく観察してください。
ナス科の野菜
ナスのほかに、トマトやピーマンなどもナス科の野菜に含まれます。トマトは主に施設内で栽培していると発生しますが、露地栽培ではめったに実害はでません。症状がでやすいのは葉の裏の部分で、はっきりと白くならずに葉が枯れ落ちてしまうのが特徴です。
イチゴ
イチゴもうどん粉病にかかりやすい野菜の1つです。発病初期は下葉に赤褐色の斑点が現れ、新葉の裏面に白い粉状のカビが発生します。ひどくなると果実もカビてしまうため、早めの対策が必要です。
果樹類
うどん粉病は果樹類でも発生しやすい病気です。なかでもぶどうがかかりやすく、葉の裏には円形の黄緑色の小斑点が、葉の表には白色のカビが発生します。ぶどうの実にも薄く菌が広がるため、症状がでていたら早めに対策しましょう。
花木類
花木類でもうどん粉病は発生します。症状がでやすくて有名なのはバラです。新芽やつぼみに淡い白い斑点がでたと思ったら、すぐに粉状のカビに変わってしまうため、すぐに対策してください。ハーブでもうどん粉病にかかりやすいものは多く、ローズマリーやミント、セージなど、人気の定番品種でも注意が必要です。
まとめ
うどん粉病は、トマトやキュウリといった家庭菜園で人気の野菜だけでなく、ガーデニングで人気のバラや、ローズマリーなどのハーブ類までかかる厄介な病気です。うどん粉病のかかりやすい時期や条件を見極めて上手に対策し、もし発生しても落ち着いて対処して、大切な野菜や草花を病気から守ってあげてください。
出典:写真AC