バーク堆肥とは
バーク堆肥は樹皮(バーク)を主原料とし、そこに鶏糞や発酵促進剤を加え、微生物の力によって発酵させてできた有機質肥料です。肥料取締法の中で、特殊肥料として国の認定を受けています。バーク堆肥は土壌改良を目的として使用され、土をふかふかにしたり、土に栄養分をもたらしたりします。また、マルチング材として作物の周りを覆って雑草や低温から保護するという使い方もあります。
バーク堆肥の成分
バーク堆肥は肥料ではないため、植物の生育に必要な3つの成分、窒素、リン酸、カリウムをほとんど含んでいません。バーク堆肥の主成分は有機物で、全体の70%以上含まれています。また植物の生育の助けとなる微量元素や、病気の発生を抑える有用微生物も多く含まれています。
腐葉土との違い
腐葉土もバーク堆肥と同じ土壌改良材ですが、腐葉土は葉を発酵させて作られた土であるため、原料が違います。また、腐葉土は多くの窒素を含んでいますが、バーク堆肥には窒素がほとんど含まれていません。微生物に分解される速度も違い、腐葉土は分解されやすい葉から作られているため分解が速く、バーク堆肥は遅くなります。
パーク材との違い
パーク材も樹皮を原料としますが、樹皮をチップ状に砕いただけで発酵させてはいません。バーク堆肥が土壌改良材として使用されるのに対し、パーク材はマルチング材やグランドカバー、公園や庭の景観保護に使われます。また、最近ではインテリアとして観葉植物を育てる方も増えていますが、パーク材は観葉植物を育てる際に使われることも多いのです。
バーク堆肥の用途と効果
バーク堆肥は樹皮を発酵させてできた堆肥で、肥料成分をほとんど含んでいないたことがわかりました。続いては、バーク堆肥の用途を2つ紹介します。用途によって得られる効果が違うため、バーク堆肥を使う際は目的に応じた使い方を心がけましょう。
用途①土壌改良
バーク堆肥は土壌改良材として使用されます。バーク堆肥に多く含まれる有機物は、微生物のエサとなり、微生物が有機物を分解することで土壌の団粒化が促進され、通気性、保水性、保肥力が向上します。また、土がふかふかになるといった効果もあります。畑や庭の土が固いと感じたら、バーク堆肥を混ぜ込んで、効果が表れるのを待ちましょう。
用途②マルチング
バーク堆肥のもう1つの使い方は、マルチング材です。植物の周囲にバーク堆肥をかぶせることで、雑草防除や防寒効果、地面からの水分の蒸発を防ぐ効果、さらには雨による泥はねを防いで病気を予防する効果が得られます。また農薬を使わずに雑草が生えにくくなることで、害虫も減らせます。農薬を使わずに作物の育ちやすい環境を整備できるため、農薬を減らしたい場合はバーク堆肥を使いましょう。
ボタ爺
次はパーク堆肥の特徴について紹介するぞ!