バーク堆肥の特徴
バーク堆肥に含まれる有機質成分は分解されにくいという特徴があるため、バーク堆肥にはこれから紹介する2つの特徴があります。バーク堆肥は、作物の育つ環境を整える役割があります。うまく活かして、作物が育ちやすい環境を作りましょう。
特徴①土壌改良効果が長時間続く
バーク堆肥は「リグニン」という有機物を多く含みます。リグニンは分解されにくい成分のため、バーク堆肥は腐葉土などのほかの土壌改良材と比べると分解されるのが遅く、その分土壌改良効果も長続きします。そのため、ほかの土壌改良材に比べて土壌改良効果が高いことも特徴です。
特徴②土壌中の微生物が多様化する
バーク堆肥は分解されにくいため、多種多様な微生物が集まってきます。土壌中の微生物が多様化されると病原菌の発生を防ぐ効果があり、作物が病気になりにくい土壌を作れます。また土壌微生物は、土壌中の有機物を分解して作物の生育に必要な栄養素を作る働きも担うため、作物が健康にすくすく育つ土壌環境ができあがります。
バーク堆肥の使い方
バーク堆肥はリグニンという分解されにくい成分を含むため、効果が長時間続き、微生物が多様な土壌環境を作ることがわかりました。では、どのような使い方をすれば、その効果を得られるのでしょうか。バーク堆肥の使い方を3つ紹介します。
使い方①土に混ぜ込む
1つ目の使い方は、土壌改良材としての効果を発揮させるために、バーク堆肥を土に混ぜ込む方法です。畑や庭に使う場合は、30cmほどの溝を掘り、その中にバーク堆肥を入れて土と混ぜ合わせます。プランターの場合は、用土の2~3割程度のバーク堆肥を混ぜます。苗の定植や種まきの1~2週間前に行うのがおすすめです。
使い方②土にかぶせて使う
バーク堆肥をマルチング材として使う場合は、作物の周辺をバーク堆肥で覆うように土にかぶせて使います。バーク堆肥を厚めにかぶせることで、土壌改良の効果も少しながら期待できます。腐葉土も同じようにマルチング材として使われますが、重さが軽く風が吹くと飛ばされてしまうため、バーク堆肥を使う方ことをおすすめします。
使い方③乾燥したものは湿らせてから使う
バーク堆肥は極度に乾燥すると吸水力が低下します。乾燥したバーク堆肥を土と混ぜてしまうと、乾燥害を引き起こしてしまうので、使用するときは湿らせてから使うようにしましょう。バーク堆肥を土に混ぜ込んだ後に雨が降らず、土が乾燥してしまった場合は、しっかりと水やりをして土に水分を与えましょう。
バーク堆肥のメリット・デメリット
バーク堆肥は土壌環境を改良し、作物の育ちやすい環境を作るというメリットが注目されがちですが、注意しなければならないデメリットも存在します。デメリットまで把握したうえで、それを補う使い方をしましょう。では、バーク堆肥のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
バーク堆肥のメリットは、土壌改良効果を得られることと、土壌中の微生物が多種多様になることです。バーク堆肥自体に肥料としての効果はありませんが、バーク堆肥を使うことで作物の育ちやすい環境を作れます。有機質で微生物によって分解されるため、環境にもやさしいこともメリットの1つです。
デメリット
バーク堆肥のデメリットは、使いすぎると窒素不足を引き起こすことです。その理由は、微生物が有機物を分解するときに窒素を使うからです。窒素が不足すると作物の生育不良につながるため注意しましょう。そのため、バーク堆肥を使うときは一緒に窒素肥料も撒くことをおすすめします。一緒に使われる主な窒素肥料は油粕、または鶏糞です。
バーク堆肥の選び方
バーク堆肥を選ぶときは、以下の特徴のものを選ぶようにしましょう。その理由は、以下の特徴をもつバーク堆肥は発酵が進んでおり、効果を発揮しやすいからです。
- 黒色に近いもの
- 大きな破片がないもの
- アンモニア臭がしないもの
- カビが生えていないもの
ボタニ子
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