なぜかブロッコリーは筋トレに人気
ブロッコリーは、栄養価が高くダイエットや健康管理におすすめの野菜です。近年では筋トレに役立つことが話題となり人気の食材になっています。しかし、なぜブロッコリーが筋トレに効果があるのか知っている方は少ないかもしれません。ブロッコリーを食べるタイミングや一日の摂取量に気をつけて筋肉強化につなげる必要があります。筋肉にいい食べ方を学び、筋トレに役立てましょう。
筋トレにブロッコリーをおすすめするのはなぜ?
ブロッコリーは、「野菜の王様」と呼ばれるほど含まれる栄養素が多いのが特徴です。健康やダイエットに役立つだけではなく、筋肉にいい野菜として話題になっています。「なぜブロッコリーが筋トレの役に立つの?」と疑問に思うかもしれません。理由は筋肉の発達にブロッコリーの栄養と、男性ホルモンの働きが関係しています。
おすすめ理由①栄養が豊富
ブロッコリーは、筋トレに必要な栄養を豊富に含んだ野菜です。筋肉を育てるタンパク質、骨を育てるカルシウム、糖分と脂質の分解をサポートするビタミン群など筋トレに不可欠な栄養素がたくさん含まれています。また、体外に毒素を排出する成分「スルフォラファン」も含まれており、ほかの野菜と比較しても、筋肉を育てる有効成分が多いためブロッコリーは筋トレにおすすめです。
ボタニ子
おすすめ理由②男性ホルモンが増える
ブロッコリーには、「ジインドリルメタン」と「インドールー3-カルビノール」という成分が含まれています。この2つの成分は、アブラナ科の野菜に含まれている男性ホルモンを増強させる成分です。筋力の発達を抑えたり、脂肪を溜めたりする女性ホルモンを抑える働きをもっています。筋トレの後にブロッコリーを食べると男性ホルモンの「テストステロン」が増え、筋肉が発達しやすい状態に体を整えられます。
テストステロンとは?
テストステロンは、睾丸で作られる男性ホルモンです。筋肉や骨密度を増やしたり、男性機能を維持させたりする、体の生理作用をコントロールする働きがあります。過度のストレスや不規則な生活が続くと作られるテストステロンの量が減少し、無気力になったりイライラしたり感情面にも影響が出てきます。
筋トレに効果的なブロッコリーの栄養素
ブロッコリーは、筋トレに適した優れた食材です。筋肉を作るときに欠かせないタンパク質、筋肉合成で不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維など筋肉にいい栄養素がすべて詰まっています。ブロッコリーを上手に活用し、効率よく筋肉をつけましょう。
栄養素①タンパク質
筋肉を増やすためには体重1kgあたり、1.4~2gのタンパク質量が必要です。ブロッコリーには、100gあたり5.4gの植物性タンパク質が含まれています。タンパク質には「動物性」と「植物性」の2種類があり、両方をバランスよく摂取することが大切です。筋トレをしていると、卵や肉など動物性タンパク質を多く摂取しがちですが、ブロッコリーを活用すれば効率よく植物性タンパク質を摂取できます。
栄養素②ビタミン群
筋肉を作るためには、タンパク質だけではなくビタミンも必要です。ブロッコリーにはビタミン群も豊富なため、脂肪燃焼を促す働きや、タンパク質をアミノ酸に変えて筋肉に合成する働きが期待できます。
ビタミンB1とビタミンB2
ビタミンB1は体内の糖質を素早く分解する作用があり、ビタミンB2は脂質の代謝を助ける作用があります。体を動かす糖質を早くエネルギーに変え、脂質を効果的に燃焼させ余分な脂肪を蓄えないように働きます。どちらも激しく運動した後に欠かせない栄養素です。
ビタミンB6
ビタミンB6には、タンパク質をエネルギーに変換する働きがあります。筋トレによって傷ついた筋肉の組織を治す働きもあり、トレーニング後に必ず摂取したい栄養素です。ビタミンB6が不足していると、たくさんタンパク質を摂っても効率よく筋肉を作れません。プロテインと一緒に摂ると、さらに筋肉の強化が得られるといわれています。
ビタミンC
ビタミンCは、抗酸化作用があり疲労回復に役立つ栄養素です。筋トレに疲れた体を労わり回復させる働きをもっています。ブロッコリーの房よりも茎に多く含まれており、茹でても栄養が失われにくいのが特徴です。免疫力や鉄分の吸収力を上げたり、さまざまな働きが期待できるでしょう。
栄養素③ミネラル
筋肉は、マグネシウムとカルシウムの2種類のミネラルの連携によって動かされており、マグネシウムは筋肉を弛緩させ、カルシウムは逆に収縮させる働きがあります。互いに影響しあって働くため、2つのバランスが大切です。
カルシウム
ブロッコリーには、筋肉を動かすために必要なカルシウムが多く含まれています。筋トレは筋肉を強く大きくするトレーニングです。鍛えた筋肉を支えるためには、強く丈夫な骨を作るカルシウムを積極的に摂る必要があります。
マグネシウム
ブロッコリーには、マグネシウムも多く含まれています。筋トレで汗をかくと大量のマグネシウムが失われます。カルシウムが多く、マグネシウムが少ないと、運動後や就寝中に「足がつる」場合があり注意が必要です。カルシウムとマグネシウムの両方が摂取できるブロッコリーは、筋トレからの回復を力強くサポートしてくれる栄養素といえるでしょう。
栄養素④スルフォラファン
ブロッコリーには、体の解毒力や抗酸化力を高めるスルフォラファンが含まれています。スルフォラファンは、ブロッコリーやカリフラワーなどアブラナ科の植物に含まれるピリッとした辛味をもつ成分です。筋肉量を抑制する遺伝子を減少させる働きがあるため、筋肉を強化するときに邪魔な成分を取り除きます。筋トレの効果を促してくれる栄養素といえるでしょう。
ボタニ子
次のページで筋トレに効果的なブロッコリーの食べ方を紹介します。
なぜブロッコリーの栄養が筋トレに効果があるのでしょう?次の項でブロッコリーの栄養素をくわしく解説します!