キュウリはかぼちゃやゴーヤと同じウリ科の植物で、熟す前に実を収穫して食べるのが特徴です。サラダや浅漬けなど生食に適した夏野菜として、家庭菜園でも特に人気があります。
園芸部類 | 野菜、実物野菜 |
形態 | 一年草、つる性植物 |
草丈 | ー |
花の色 | 黄色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | やや強い |
耐陰性 | やや弱い |
栽培難易度 | ★★★☆☆ |
キュウリはタネからも苗からも育てられ、黄色い星型の花が特徴です。雄花と雌花がありますが受粉しなくても実がなるので、ベランダなどあまり虫が来ない場所でも気軽に育てられます。
和名の黄瓜は江戸時代に黄色く完熟した物を、食用にしていたことに由来しています。
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代表的な節なり(親づるに実をつける)キュウリの接木苗は、連作障害の心配がなく安定した収穫が期待できます。F1は交配第1世代を示す記号で、病害虫に強く育てやすいため、特に初心者の方におすすめです。
レア度 | ★☆☆ |
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金沢の伝統野菜で見た目はずんぐりとして、漬物ウリと同じぐらいの大きさになります。漬物や酢の物、煮物にもおすすめの品種ですよ!
レア度 | ★★★ |
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形状 | 種(小袋) |
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1〜2cmほどの極小サイズのキュウリが収穫できるのが、プチキューです。楕円形のスイカのような縞模様が特徴で、酸味がありピクルスなどにおすすめです。成長が早くグリーンカーテンにもなります。
タネを蒔く時期 | 4〜5月 |
苗を植える時期 | 5〜6月 |
花が咲く時期 | 6〜10月 |
実がなる時期 | 6〜10月 |
収穫時期 | 6〜10月 |
キュウリの栽培適期は春から夏です。適度な暖かさを好むため、寒冷地では遅霜に注意が必要です。種まきは4〜5月、苗の植え付けは5〜6月に行います。花が咲いてから1週間〜10日で実になります。春植えだけでなく夏植え・秋植えに適した品種もあり、植え付け時期をずらして上手に管理すれば、10月中旬ごろまで収穫が可能です。
キュウリはプランター栽培・露地栽培・ハウス栽培が可能です。用土を使わない水耕栽培でも育ちます。キュウリのプランター栽培は立ち性の品種を選び、露地栽培では地這い性(横に成長する)の品種もおすすめです。プランターは花用の小型のものではなく、土がたっぷり入る野菜用のプランターを使います。キュウリは水をよく吸い上げるので、1株あたり14〜20Lの容量が必要です。
キュウリを育てる場所は屋外で、生育適温は昼間が22〜28℃で夜間は17〜19℃です。真夏の猛暑で生育が鈍ることがあるので、ベランダなど暑くなりやすい場所ではプランターの下にブロックを置き、風通しよく管理しましょう。
キュウリを育てるには日当たりのよい場所が最適です。午前中に日が当たる半日陰でも育ちます。支柱を組むかネットを張って育てるため、ある程度の高さと広さが必要です。
キュウリはウリ科の植物なので、ゴーヤ・スイカなどで連作障害が起きます。連作障害にはかぼちゃなどを台木にした接木苗を植えましょう。新しい用土で植え付けるプランター栽培には、連作障害が起きないのでタネから育てた自根苗(実生苗)も選べます。
キュウリの用土はプランター栽培の場合は、野菜の培養土が最適です。配合する場合は、赤玉土小粒6:腐葉土2:堆肥1:くん炭1に有機石灰を1株あたり50gほど加えます。有機石灰は土に混ぜてからすぐに植え付けができて、pHをキュウリの栽培に適した弱酸性から中性に整えます。
キュウリを露地栽培する場合の畝(うね)の高さは、5〜10cmが最適です。キュウリは浅く広く根が張るので、畝を低くしておくのが土作りのポイントです。露地栽培の場合は1m2当たり、堆肥を2kgと有機石灰100gを混ぜ込みます。水はけの悪い土には赤玉土を混ぜ込み、畝を高めに作ると水の管理がしやすくなります。
キュウリの元肥(もとひ・もとごえ)には、小粒の油粕などの固形の有機質肥料が最適です。曲りや空洞などの生育不良が起こりやすいキュウリには、マグネシウムなどのミネラル類を含む活力液や肥料がおすすめです。元肥が多すぎでも木ボケといって茎ばかり育ってしまうので、1株あたりの適量を守って与えましょう。
キュウリを苗から育てる場合は、本葉に傷みがなく健康な苗を選び植え付けましょう。葉が大きく充実していて、色の濃い株がおすすめです。特に初心者の方は病害虫に強い品種を選ぶと、失敗が少なく管理しやすくなります。
キュウリの露地栽培での株間は60cm〜70cmです。プランター栽培での株間は30〜40cmなので、大型のプランター栽培でも2株がおすすめです。定植後は仮支柱を立てるか行灯で苗を囲って、柔らかく折れやすい茎を強風から守りましょう。
キュウリのタネの発芽適温は25〜30℃です。気温が十分に暖かくなったのを確認してから、種まきをしましょう。キュウリは病害虫の発生が比較的多い野菜です。春まきと夏〜秋蒔きを組み合わせると、農薬に頼らず収穫期間が長く楽しめますよ。
キュウリの直まきでは、1箇所に3〜4粒ずつ種をまきます。種まき後は適度な温度と湿度を保って管理しましょう。条件が揃っていれば、4〜5日で発芽します。
キュウリは乾燥が苦手なので、マルチや敷きワラで株元をおおうと、湿度を保ち泥はねも防げます。マルチには土の温度を高める効果もあるので、定植時や種まきでのマルチングが効果的です。乾燥しやすいプランター栽培には、虫除けを兼ねた銀色の反射フィルムや防草シートを活用しましょう。
キュウリの水やりで気をつけたいのは梅雨時期です。土が湿っていたり天気が悪かったりしたら水やりは控えて、徒長(つるが間延びする)を防ぎます。天気のよい日の早朝にたっぷりと与えましょう。充実したキュウリの株は1日に1〜2Lもの水を必要とします。夏は朝と夕方に水やりをして、曲がりや空洞のないみずみずしいキュウリを収穫しましょう。
キュウリの仕立て方は支柱とネットの組み合わせや、支柱を格子に組んだものが一般的です。露地栽培では2条植え(2列)の合掌式、鉢植えやプランター栽培ではタワー支柱やリング支柱も向いています。プランターで支柱を高くすると倒れやすくなるので、支柱を固定するなどの注意が必要です。コンパニオンプランツを活用して、病害虫に負けない丈夫なキュウリを育てましょう。
キュウリの整枝(せいし)はよい実を収穫するための大切な作業です。キュウリは上に伸びる主枝を親づる、横に伸びた側枝を子づると呼び、子づるを下から順に1節目・2節目と数えます。
キュウリの整枝のポイントは?
キュウリの追肥は定植してから1〜1.5ヶ月後から与え始めます。その後はつるの成長に応じて、2〜3週間に1回のタイミングで少量ずつ追肥します。水やりのときに野菜用の活力液を薄めて加えるなど、ミネラル補給も効果的です。肥料を多くしても収穫量が増えるわけではありません。適量を守って与えましょう。
キュウリの収穫は開花から1週間後が目安です。キュウリの長さが20cmぐらいになったら、早朝に収穫しましょう。お店で売っているものとは、香りと歯ごたえ・みずみずしさが違いますよ。
下の方から葉が黄色から茶色く枯れてくるのは、生理現象です。枯れた葉は切り取っても生育に問題ありません。全体に茶色くなっているのは、立ち枯れや踏みつけによって根がダメージを受けているかもしれません。様子をみて対処しましょう。
日照不足や低温による交配不良が考えられます。株を大きくしてから、実をならせましょう。実が小さいまま落ちてしまうのは、肥料過多が考えられます。追肥を遅らせて脇芽を伸ばして様子をみましょう。
キュウリの実が曲がってしまうのが、水分不足・ミネラル不足・日照不足が原因です。水やりは朝と夕方に、肥料だけでなく活力液も活用し、葉水でミネラル補給をしましょう。余分な葉や脇芽をかいて株を日当たりよく整えます。
キュウリの葉が白く粉をはたいたようになるのは、うどんこ病です。他の植物にも移るので、見つけたら葉を切り取って殺菌剤をスプレーします。
キュウリに多いべと病は葉の表面がまだらに変色する病気です。薄黄色から茶色く変わって、乾燥すると葉がパリパリになり、湿度でベトベトした状態になります。殺菌剤をスプレーして、予防と対策をしましょう。
その他の病気 | |
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炭そ病 | 葉に褐色の病斑が出て、広がると葉に穴が空きます。湿度の高い時に発生しやすく、降雨で周囲に移ります。 |
スリップスとも呼ばれるアザミウマは、葉や花芽にも帰省する害虫です。アブラムシと同じく吸汁する害虫で、始めは葉に小さな白〜褐色の斑点が出て、その後実に奇形が出ます。浸透移行性の殺虫剤で予防と対策をしましょう。
ウリハムシは5mmぐらいの大きさの甲虫です。幼虫は根を食害して、成虫は葉を食害します。浸透移行性の殺虫剤で予防と対策をしましょう。
その他の害虫 | |
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アブラムシ | 小さな虫が葉や新芽に群生して吸汁加害します。繁殖力が強くモザイク病などを媒介するため、注意が必要。 |
夏植えキュウリのおすすめ品種は?
秋植えキュウリのおすすめ品種は?
キュウリの種まきは筋まきがおすすめです。プランターや発泡スチロールに種まき用土を入れて、深さ1cmの溝に1〜2cmの間隔で種を蒔きます。種まき専用のセルトレーやポット蒔きもできます。キュウリの発芽適温は22〜30℃です。春は十分に地温が上がってから種を蒔くか、ハウスなどで湿度と温度管理をします。
キュウリのタネが発芽したら、適度に間引きしてよい株を残しましょう。キュウリの本葉が出たら、温度を徐々に生育適温に整えていき、本葉4〜5枚以上で定植します。
台木のかぼちゃもウリ科ですが、連作障害が起きにくいため接木苗に利用されているんですね!