ブルーフリルは、エケベリアとも呼ばれる多肉植物の仲間です。ブルーフリルは管理の手間がかからず、初心者にも育てやすい植物ですよ。
園芸部類 | 多肉植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 2~80cm |
花の色 | ピンク |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
特性・用途 | 初心者向け、常緑性がある |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ブルーフリルは、葉が縮れているような独特なフォルムが特徴的です。葉は全体的に緑色ですが、ふちは少しの赤みを帯びていて、春先から夏にかけて中心部から垂直に花を咲かせます。この姿は、エケベリア属に分類される多肉植物に共通しているといえるでしょう。
シャビアナは、ピンクフリルとも呼ばれるエケベリア属の種類です。名前とおり、葉は薄い赤色をしていて、ブルーフリルと同様にひらひらと波打っています。春先には葉の色が少し緑がかってくるため、ブルーフリルと見間違わないように気をつけてくださいね。
ミニマは大きさが5cm程度と、エケベリア属の中でも比較的小さいサイズです。葉にフリルはなく、均一に整っています。エケベリア属の原種ともいわれており、流通している多くの園芸品種のベースになっている種類です。
ブルーフリルの植え付け時期は?
ブルーフリルは気温の変化に敏感です。植え付けは、3~5月または9~10月の涼しくて気候が安定している時期に行ってください。
ブルーフリルの開花時期は?
ブルーフリルは2月頃から、ピンク色の花を咲かせます。開花時期は2~7月頃と長く、夏頃まで観賞できます。
植え付け時期 | 3~5月、9~10月 |
植え替えの時期 | 3~5月、9~10月 |
肥料を与える時期 | 3~5月、9~10月 |
葉挿し・株分けの時期 | 3~5月、9~10月 |
花が咲く時期/開花時期 | 2~7月頃 |
ブルーフリルは年間を通して鑑賞を楽しめる植物ですが、7月下旬~8月にかけてと、11月以降は休眠期に入り、成長が緩やかになります。この時期に植え替えをしたり肥料を与えたりすると、株が弱り枯れる原因になるので控えてください。管理に必要な作業は、気候が安定している春または秋に行いましょう。
ブルーフリルは暑さや寒さにやや弱いので、栽培には管理がしやすいプランターまたは鉢植えがおすすめです。春と秋は明るい軒下で、夏と冬は室内で管理するなど環境にあわせて鉢を移動させましょう。屋外でも管理できますが、雨や霜に当たらない対策をしてください。
ブルーフリルを屋外で管理する場合は、風通しがよい明るい日陰が適しています。風通しが悪いと害虫や病気の被害にあう可能性があるので、気をつけてください。室内で管理するときには、明るい窓際に置きましょう。
用土は、市販されている多肉植物用の培養土が便利です。自分で配合する場合は、鹿沼土(小粒)と赤玉土(小粒)2:2、川砂とピートモス2:2にくん炭を混ぜ合わせます。水はけのよい土を作ってくださいね。
生育期にあたる春と秋は、土の表面が乾燥してきたらたっぷり水やりをしてください。休眠期でもある夏と冬は、吸水力が落ちるため水やりは控えて乾燥気味に管理します。
夏は季節的にも株が蒸れやすいです。株が蒸れると根腐れを起こす可能性があるので、水やりは気をつけてください。できるだけ涼しい時間帯に、半日程度で土が乾く量を目安に水やりをしましょう。冬は1週間に1回を目安に水やりをします。葉水も効果的です。
肥料は、春と秋に液体タイプまたは緩効性の肥料を与えてください。夏や冬は、肥料は与えません。休眠期に肥料を与えると、肥料焼けを起こして枯れる原因になるので避けましょう。
ブルーフリルは、ハダニやカイガラムシなどの害虫がつきやすいです。ハダニは気温が高くて、植物が弱っているとつきやすく、カイガラムシは養分を吸い取って枯らしてしまいます。発見次第、早期に退治してください。
その他の害虫 | おもな特徴 |
アブラムシ | 春に発生しやすい。養分を吸い取るだけではなく、病気も媒介する。 |
ネジラミ | カイガラムシの仲間で、根につく。乾燥した状態が続くと湧きやすい。 |
ブルーフリルは病気に強いですが、水の与え過ぎや高温多湿の状態が続くと根腐れを起こす可能性があります。
ブルーフリルの開花期間は2~7月頃までと長い間観賞できますが、花をつけたままにしておくと株が疲れて弱ってしまいます。開花後は、早めに摘み取りましょう。摘み取った花は切り花として飾るのもよいですね。
苗は、葉がぎゅっと引き締まっていて色がきれいなものを選んでください。傷や虫がついていないかも確認します。反対に、葉の色が悪く株にぐらつきが見られるものは弱っている可能性があるので避けましょう。
植え替えは2年に1回、春または秋に行います。根づまりを防ぐためにも、古い根は取り除いてください。休眠期や梅雨時期は、根が傷む可能性があるので避けましょう。植え替えてから、1週間後に水やりをするのがポイントです。
夏は、屋外で管理する場合は軒下など涼しくて日陰になる場所を選びます。そのような場所の確保が難しい場合は、室内へ取り込んでください。室内で管理する場合は、明るい場所が望ましいですが、直射日光が当たらないようにカーテンなどで遮光しましょう。エアコンの風が直接当たらないように気をつけてください。
冬も、夏越しと同様、軒下か室内で管理します。霜や雪にあたると枯れてしまうためです。室内ではよく日が当たる窓際での管理がおすすめですが、窓からの冷気が当たらないようにダンボールなどで囲いを作りましょう。室温は10℃を下回らないように気をつけて管理してください。
株分けは、植え替えと同時に行うのがおすすめです。成長した株に子株がついていたら、ハサミでカットして株分けしてください。
手順
葉挿しは、手間がかからない増やし方のひとつです。葉を茎のつけ根からカットしたら、切り口が少し土に埋まるように挿してください。挿して3日後から水やりをはじめて、根が出るのを待ちます。
茎が伸びすぎてしまったら、剪定してさし芽に挑戦してみましょう。新しい芽の上部分を剪定して、下葉を数枚取り除いたら、3日ほど切り口を乾燥させてください。しっかり乾燥させたらきれいな土に挿して、1週間後から水やりをしましょう。
水やりを控えて、とにかく乾燥気味に管理することがポイントです。まったく水をやらないと枯れてしまうので、注意しましょう。