サントリナとは?
主に地中海沿岸が原産のキク科植物
サントリナは主に地中海沿岸を原産とする、キク科ワタスギギク属の常緑性低木です。草丈は30~60cmほどで、さわやかな香りを持つことからハーブに分類されます。
開花時期は6月~7月
初夏に黄色い花を咲かせます
サントリナは6月~7月が開花時期で、直径2cmほどの大きさの黄色や淡黄色の花を咲かせます。
「ワタスギギク」「ラベンダーコットン」「コットンラベンダー」の別名も
サントリナは別名の「綿杉菊」、「ラベンダーコットン」、「コットンラベンダー」でも呼ばれます。ラベンダーの名前がつきますが、ラベンダーとは全く別の植物です。
サントリナの種類
サントリナ属には約20種類あるといわれますが、葉っぱの形や大きさは種類によって異なり、色は銀白色のものから鮮やかな緑色のものまでさまざまです。また全種類に香りがあります。
最もポピュラーなカマエキパリス種
「サントリナ・グレー」として流通
カマエキパリス種(Santolina chamaecyparissus)の中でさらに品種が分かれますが、いずれもシルバーリーフと黄色い花が可愛らしい、最もポピュラーな種類です。「サントリナ・グレー」の名前で知られています。
「サントリナ・レモンライム」
レモンライム色のカラーリーフが特徴
葉っぱがレモンライム色の品種です。カラーリーフとして地植えや鉢植えに人気があります。
「グリーン・サントリナ」
茎と葉っぱが緑色のカラーリーフ種
「サントリナ・グリーン」とも呼ばれる、緑色の茎と葉っぱが特徴の品種です。
サントリナの基本情報
- 科名・属名:キク科ワタスギギク属(サントリナ属)
- 学名:Santolina chamaecyparissus
- 和名:ワタスギギク(綿杉菊)
- 別名:ラベンダーコットン、コットンラベンダー
- 形態:常緑性低木
- 園芸分類:ハーブ、庭木・花木
- 原産地:主に地中海沿岸
- 草丈:30~60cm
- 開花時期:6月~7月
- 花色:黄~淡い黄色
- 耐暑性:強い(ただし多湿には弱いので真夏は半日陰で管理)
- 耐寒性:強い(-15℃くらいまで)
- 用途:花壇や鉢植え、ハーブとしてリース、ポプリ、虫除けに利用される
- 花言葉:移り気な人、さりげない魅力、悪を遠ざける
サントリナの特徴
一年中楽しめるカラーリーフ
サントリナは常緑性のカラーリーフをアクセントとして寄せ植えに利用されます。カラーリーフの色はシルバーからレモンライム色まで品種によってさまざまです。
さわやかな香りをもつ
サントリナは全種にさわやかな香りがあります。ヨーロッパでは昔から香水の香料やポプリ、ドライフラワー、薬用にも使われてきました。防虫効果も期待できるとされ、コンパニオンプランツとしても利用されます。
暑さ、寒さに強いものの、多湿に弱い
サントリナの葉っぱは多肉質で水分をため込みやすいため、暑さと寒さともに強いのですが、多湿に弱いです。真夏は半日陰で管理し、水やりは控えめに、乾燥気味に管理します。
サントリナの利用法
サントリナには香りを活かしたドライフラワーからガーデニングまで幅広い用途があります。
使い方①ポプリやドライフラワーに
さわやかな香りを存分に活用
サントリナの香り成分は特に茎や葉っぱに多く含まれ、乾燥させてポプリやドライフラワーとして年中利用できます。花も香るので、花の季節には黄色い花のポプリも楽しめます。サントリナは花、葉、茎のすべての部分が乾燥させても色変わりしません。吊るしておくだけでお部屋の空気をリフレッシュしてくれますよ。
使い方②リースやクリスマスツリーに
クリスマスの季節に大活躍!
サントリナは色変わりしないカラーリーフを活かし、特にクリスマスの季節にリースやツリー作りの用途で用いられます。
使い方③花壇や寄せ植えに
カラーリーフは寄せ植えに相性◎
サントリナはキク科植物の中でも草丈がそれほど大きくならず、寄せ植えに使いやすい植物です。常緑性で寒さに強いので、寂しくなりがちな冬の庭に彩りを添えてくれます。
サントリナはコンパニオンプランツとして人気!
サントリナはその香りから他の植物に害虫を寄せ付けない防虫効果を期待できるので、コンパニオンプランツの用途で寄せ植えに利用されます。
使い方④虫除けに
天然の防虫剤として
サントリナの香りには虫を寄せつけない効果があるとされ、ヨーロッパでは昔からサントリナの葉っぱや茎をタンスやクローゼットに入れて、衣類の虫除けに用いてきました。また書架の虫除けとしても有効です。
使い方⑤染料に
サントリナはさまざまな物を染める染料としても利用されます。
虫除けの効果はある?
「天然の防虫剤」として虫除けに有効!
クローゼットやタンスにサントリナの茎や葉っぱを入れておくと、衣類の虫除け効果を発揮します。ラベンダーなど、虫除け効果の高い他のハーブと一緒に用いてもよいでしょう。また、カーペットの下に乾燥させたサントリナの葉や茎を敷いておく方法もあります。
お庭の虫除けに
サントリナと寄せ植えにすることで、他の植物に害虫を寄せつけない効果があります。
サントリナでリースを作ってみよう!
サントリナを使ってリースを作ってみてはいかがでしょうか。リースの土台は100円ショップでも手に入り、サントリナだけでもシンプルで素敵なリースが出来ます。また、アクセントになる飾りをつけてアレンジも可能です。サントリナは切り戻しなどで切り取った枝が使えます。使う前に大体同じくらいの長さになるよう切りそろえておきましょう。
準備するもの
サントリナ、リースの土台、巻き付けに使うワイヤー、アクセントに使う葉っぱや実(なくても可、お好みで)
作り方
サントリナをリースの土台に巻き付けていきます。乾燥すると生のときよりも縮んでしまうので、少しきつめに、しっかりと巻き付けます。まとまりが悪い箇所をワイヤーを使って固定しながら巻きましょう。アクセントに木の実やリボンなどをつけても可愛いですね。
サントリナを寄せ植えしてみよう!
サントリナは草丈がそれほど大きくならず、地植えで寄せ植え花壇も作れますし、プランターや鉢でも育てられます。地植えする場合はあっという間にこんもりと茂ってくるので、こまめに剪定してあげましょう。
植え方のポイント①相性のよい植物を選ぼう!
寄せ植えにする植物が日なたと日陰どちらを好むのか、水やりの頻度はどのくらいが最適かなど、性質や相性を確認しましょう。同じような性質の植物を寄せ植えすると管理も楽ですし、丈夫に育てることができます。
植え方のポイント②生育旺盛なハーブは区切って植えよう
ラベンダー、ローズマリーなどはサントリナと相性のよいハーブです。ミントなど特に生育が旺盛なものは区切りを作って植えるとよいでしょう。
植え方のポイント③日当たりのよい場所に植えよう
サントリナは日当たりのよい場所を好みます。真夏の直射日光は苦手なので、鉢植えは半日陰に移動させます。地植えの場合は遮光してあげるとよいです。
植え方のポイント④水はけのよい土を使って、水やりは控えめに
サントリナは多湿に弱いです。水はけのよい土に植え付けましょう。水やりは一年を通じて控えめにします。
まとめ
乾燥させても色変わりせず、周年カラーリーフを楽しめ、天然の虫除けとしても効き目が期待できるサントリナ。サントリナはお部屋に吊るしておくだけで気分をリフレッシュさせてくれます。一年中好きな時に切り取って使えるので、お庭に一株あると便利ですね。
出典:写真AC