ヤマユリ(山百合)の育て方!植え方や上手に花を咲かせるコツを紹介!

ヤマユリ(山百合)の育て方!植え方や上手に花を咲かせるコツを紹介!

ヤマユリは日本固有のユリの1つで、ユリ科のなかでも大きくて豪華な花と、強い香りを持っています。その美しさから多くの人が魅了され、品種改良でも大いに活躍しました。今回はヤマユリの特徴や種類・品種に花言葉、育て方や増やし方を紹介します。

記事の目次

  1. 1.ヤマユリの概要
  2. 2.ヤマユリの特徴
  3. 3.ヤマユリの種類・品種
  4. 4.ヤマユリの花言葉
  5. 5.ヤマユリの育て方
  6. 6.ヤマユリの増やし方
  7. 7.まとめ

ヤマユリの概要

Photo by yto

ヤマユリ(山百合)はユリの1種で、日本原産の球根植物です。おもに本州中部地方から北の平地~山地と、東日本を中心に分布し、特に日陰が多い斜面や林縁、草原などで自生しています。開花時期は7月~8月です。

ユリは種類が豊富で、原種だけでも100種類以上あります。そのうちの15種類が、日本に分布しているんですよ。

その15種類のうちの8種類が日本固有種なんだ。ヤマユリも日本固有種の1つだよ。

名前の由来

ヤマユリの名前は「山に咲く百合の花」と、そのままの意味です。実際に日陰がちの山地で咲いている姿がよく見かけられます。ヤマユリは「ハコネユリ(箱根百合)」「ヨシノユリ(吉野百合)」など、別名が多いことでも知られていますが、これらは自生している地名に由来します。学名の「Lilium auratum」は「黄金のユリ」という意味です。花びらに入っている黄色い筋模様に由来しています。

ヤマユリは「コウユリ(香百合)」「ニオイユリ(匂い百合)」とも呼ばれています。ヤマユリが持つ独特の強い香りが由来です。

神奈川県の県花

ヤマユリは1951年(昭和26年)に、神奈川県から県花に指定されました。県花となった理由は、神奈川県が国内有数のヤマユリの自生地であることと、神奈川県に戦前の日本の主要貿易品だった生糸とユリの球根の輸出港(横浜港)があることがあげられます。意外に知られていない話ですが、明治~昭和初期にかけて、ヤマユリやテッポウユリなどの日本原産のユリの球根は、盛んに海外へ輸出されていたのです。

ヤマユリやテッポウユリなどの日本原産のユリが海外に知られるようになったきっかけは、1873年(明治6年)のウィーン万博で紹介されたことです。

ヤマユリやテッポウユリなどの日本固有のユリたちは、その美しさを称賛され、のちに重要な輸出商品になったんだよ。

ヤマユリの基本データ

学名 Lilium auratum
科名 ユリ科
属名 ユリ属
別名 エイザンユリ(叡山百合)、ホウライジユリ(鳳来寺百合)、ヨシノユリ(吉野百合)、ハコネユリ(箱根百合)、コウユリ(香百合)など多数
原産地 日本(日本固有種)
草丈・樹高 120cm~200cm
開花時期 7月~8月
花色 白地に黄色い筋、紅色、または茶褐色の斑点模様が入る(種類や品種によっては、斑点の色が違ったり、なかったりする)

ヤマユリの特徴

特徴①豪華で大きい花

ヤマユリの最大の特徴といえば、何といっても豪華な花姿でしょう。開花期には花径20cm以上の大きな花を、1輪~10輪咲かせます。ヤマユリの花の大きさは、ユリ科の植物のなかでも最大級のものです。このことから「ユリの王様」と称されています。

特徴②強い香り

ヤマユリのもう1つの大きな特徴は、甘く濃厚な香りです。群生している場所なら、近くを通るだけでも香りを感じられるでしょう。この香りは、受粉のために蝶々などの虫を引き寄せるためのものです。夜行性の虫を引き寄せるためなのか、夜になるとさらに香りが強くなる特徴もあります。

特徴③球根が食べられる

懐石料理やおせち料理などで、よく食べられているユリ根とは、ユリの球根(鱗茎)のことです。古代中国では漢方薬として用いられていたなど、古くから食べられていた記録が残されています。ただしすべてのユリの球根が食べられるわけではありません。食べられるのはヤマユリ・オニユリ・コオニユリ・カノコユリの4種類です。それ以外のユリはアクが強くて食用には向いていません。

現在はコオニユリが主流

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ヤマユリの球根は食べられますが、現在流通しているユリ根は、コオニユリ系品種のものが多数を占めています。なお、園芸品種として販売されているユリの球根は、病気の予防のために薬剤を使用している場合が多いです。食用可能な品種であっても、食べるのはおすすめできません。ユリ根が食べたいときは、きちんと食用として流通している品物を購入しましょう。

特徴④園芸品種の交配親を担う

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カサブランカです

日本のユリたちの美しさが西洋の人々の心をとらえたことは、のちのユリの品種改良につながっていきました。誰もが魅了されるような、豪華で大きな花をつける品種を生み出すための交配親として、ヤマユリはうってつけだったのです。ヤマユリやカノコユリなどの日本固有種を交配親として誕生した品種群を「オリエンタル・ハイブリッド」と呼んでいます。

オリエンタル・ハイブリッドは、豪華な花を咲かせる品種が多いのが特徴です。人気品種のカサブランカも、オリエンタル・ハイブリッドの1品種なんですよ。

ユリの歴史と人気の品種一覧!それぞれの特徴や見分け方までご紹介!のイメージ
ユリの歴史と人気の品種一覧!それぞれの特徴や見分け方までご紹介!
たった一輪でも圧倒的な存在感を放つユリ。その種類は100種近くともいわれています。純白のカブランカ、橙赤の鮮やかなスカシユリ、淡いピンクのオリエンタルリリー。今回はそんなユリの歴史から品種の性質と特徴、そしてその種類の見分け方までをご説明します。

特徴⑤種まきすると開花に時間がかかる

球根植物のヤマユリは種まきからでも育ちますが、開花までに5年の歳月が必要です。ヤマユリの種まきは秋に行いますが、一枚葉が出てくるのは1年半後の春です。しかしその葉は秋になると枯れてしまいます。翌年の春にまた芽吹きますが、それも秋になると同じように枯れます。翌年の春になって、ようやく30cmほどに成長しますが、開花するのはその1年後です。

種まきからだと、とにかく時間がかかり過ぎるのが難点なんだよね。

ヤマユリの増やし方でも、種まきは方法の1つとして紹介はされますが、開花に時間がかかるため、ほかの方法が取られることが多いです。

ボタ爺

ボタ爺

次のページでは、ヤマユリの品種を見ていくぞい!

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ヤマユリの種類・品種

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