記事の目次
- 1.グランドカバーってなんだろう?
- 2.多年草?宿根草?一年草?どれがグランドカバー向き?
- 3.グランドカバーの増え方と管理
- 4.手入れが簡単!おすすめのカバープランツ①【リシマキア・ヌンムラリア】
- 5.手入れが簡単!おすすめのカバープランツ②【グレコマ】
- 6.手入れが簡単!おすすめのカバープランツ③【アジュガ】
- 7.手入れが簡単!おすすめのカバープランツ④【ラミウム】
- 8.手入れが簡単!おすすめのカバープランツ⑤【ディコンドラ】
- 9.手入れが簡単!おすすめのカバープランツ⑥【コンボルブルス・サバティウス】
- 10.手入れが簡単!おすすめのカバープランツ⑦【バコパ】
- 11.手入れが簡単!おすすめのカバープランツ⑧【ネモフィラ】
- 12.おしゃれで手入れ不要な球根植物①【ギボウシ】
- 13.おしゃれで手入れ不要な球根植物②【アマドコロ】
- 14.グランドカバーにもなる人気のハーブ①【ナスタチウム】
- 15.グランドカバーにもなる人気のハーブ②【タイム】
- 16.グランドカバーにもなる人気のハーブ③【コモンセージ】
- 17.グランドカバーにもなる人気のハーブ④【ラムズイヤー】
- 18.グランドカバーにもなる人気のハーブ⑤【アルケミラ・モリス】
- 19.まとめ
グランドカバーってなんだろう?
グランドカバーの目的
グランドカバ―とは『雑草が生えないように庭などの土の出ている部分を植物で覆いつくすこと』と一般的にいわれています。そしてそれだけでなく、雨が降った後の泥のはね返りを防ぐ役目もあります。植物による天然の覆いが、おのずと病害虫の発生を防ぐことにもつながります。グランドカバーは庭や花壇においての大切な役割だといえるでしょう。
グランドカバーの適性条件
グランドカバーは雑草よけや泥はね防止にはもちろん、メインの植物を引き立たせる存在です。なるべく手間いらずで雑草に負けない強健さを持っていること、病害虫に強いこと、気温にあまり左右されないことがカバープランツとしての適性条件になります。それから見た目も重要なポイントです。主役の植物とぶつからないよう、あくまでも脇役として自分の好みに合った植物を選びましょう。
多年草?宿根草?一年草?どれがグランドカバー向き?
手間いらずの多年草
多年草は常緑で通年あまり変化のみられない植物です。大きな変化がみられるのは春に花をつける時期ぐらいになりますが、もちろんその間も雑草の付け入る隙を与えません。それ以外には気温が下がると葉の色が若干変化する時期でしょうか。環境さえ整っていれば手入れ不要なところも多年草の利点です。
安定感のある宿根草
常緑性の多年草に対し、宿根草は冬の間に地上部が枯れてしまう植物です。枯れてしまうのに耐寒性が強いというのはおかしいと思われるかもしれませんが、この場合の耐寒性とは地中の根の部分にあたり、また温かくなれば活動を再開します。宿根草の利点は、年を追うごとに株を拡大させていく安定感があることです。
成長の早い一年草
多年草、宿根草にくらべると一年で周期を終えてしまう一年草ですが、一年草の利点は生育の早さにあります。雑草が成長する前にスペースを埋め尽くす勢いからは頼もしさを感じられます。そしてこぼれダネで増えるものが多いということ。そういった意味では一年草も手間いらずの植物かもしれませんね。また、全く違うグランドカバーに切りかえることが容易なのも、一年草ならではの利点です。
グランドカバーの増え方と管理
グランドカバー用のカバープランツを植えてはみたものの、予想以上に広がって困ってしまうことがあります。場合によっては雑草よりもたちが悪いことも。そうなる前に、グランドカバーとよばれる植物がどのようにして増えていくかを理解しておきましょう。増え方が分かっているということは、そこを抑えれば過剰な拡大を防げるということにつながります。
なお、増え方に対応しての管理方法は、今回ご紹介する主な植物に関してです。一般的な地下茎で増える宿根草では、違った対応をしなくてはいけないものもありますのでご注意ください。
ランナーで増える
アジュガ、ラミウム、ラムズイヤー
アジュガの花穂の根元から、放射状に延びている茎のようなものがお分かりでしょうか。これがランナーと呼ばれる匍匐(ほふく)枝です。地上を這うように伸び、地面に接触したところで発根して株を定着させます。増殖を防ぐにはランナーを切って発根させなければOKですから管理は簡単です。
土に接触したところで、節から発根して増える
リシマキア・ヌンムラリア、グレコマ、ディコンドラ
こちらは匍匐枝とは少し違い、茎を長く成長させて、土に接触した節の部分から発根するタイプです。このタイプで注意しておきたいことは、頻繁に強風にさらされる場所では発根しても地面に根が定着しないということです。管理としては、発根、定着後の根はさほど深くありませんので容易に地面から剥がすことが可能です。
地下茎で増える
アマドコロ
地下茎で増えていくタイプは宿根草や球根植物に多く、一冬越すごとに確実に周囲に仲間を増やしていきます。
地下茎で増える植物を管理する場合、元株からの延長線上の地下茎を掘り起こす必要があります。とはいってもさほど深い場所ではありません。現時点で地上に出ている部分でしたら引っ張れば簡単に抜けます。今回おすすめしているアマドコロは扱いが簡単ですが、地下茎で増える植物には管理が大変なものもありますので注意してください。
株を肥大させて増える
ギボウシ
ギボウシの場合は周囲に広がる増え方ではなく、株そのものを大きくしていくタイプです。年を追うごとに株張りを20cm~50cm~1mと広げて地面を覆います。管理方法としてギボウシを小さくするには、地上部が完全に枯れた休眠期に掘り起こし、株分け後に植え直せばOKです。地植えで手入れ不要な植物ですので初心者向けではないでしょうか。

ボタニ子
次のページから、おすすめのグランドカバープランツを紹介していきます。
写真:グレコマ