オオタニワタリとはどんな植物?
オオタニワタリは人気の観葉植物ですが、どのような植物であると思いますか?まずは基本情報をご紹介します。
オオタニワタリの基本情報
分類 | シダ植物、観葉植物 |
学名 | アスプレニウム |
科属名 | チャセンシダ科 チャセンシダ属 |
原産地 | 日本南部(紀伊半島以南~南西諸島)、台湾の森林 |
別名 | タニワタリ |
長さ | 1m近く |
植替時期 | 5月~6月、9月~10月 |
耐暑性 | 高い(40℃位) |
耐寒性 | 低い(10℃位) |
オオタニワタリの特徴
オオタニワタリは、つやつやとした光沢のある緑~黄緑色の長く大きい葉が特徴です。葉の縁が緩やかに波打っており葉の中央に太い葉脈があり、放射状に広げて育ちます。幼芽はシダ植物特有の渦を巻いたようなゼンマイ型をしてします。葉が生長すると根元から広がり、最終的に先端もきれいに広がって色が濃くなっていきます。
沖縄では自生している
オオタニワタリは、もともと岩肌や樹上に着生して育つ植物です。耐寒性はないのですが亜熱帯気候でよく育つので、沖縄などでは森林内の日当たりがよい樹上で自生しており、葉の長さは1mを超えるものもあります。谷を渡るように広く分布しており、タニワタリともいわれているようです。
シマオオタニワタリとの違い
似たような見た目でシマオオタニワタリという植物もあります。アスプレニウム属の中でも特に大きい種類ですが、見た目はオオタニワタリとよく似ています。しかし、大きな違いは葉の裏を見ると判断できます。葉の裏には胞子が付いていますが、シマオオタニワタリは、葉の幅2分の1以下くらいしか付いていない所、オオタニワタリは縁の近くまで胞子が付着しています。
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オオタニワタリの育て方
オオタニワタリは春から秋にかけてホームセンターや園芸店などで鉢植えにされた状態で出回るので、鉢植えで入手・管理するのが一般的です。日本南部が原産ということで、耐寒性は低くやや暖かい所が適していますが、本州以南ではコツをつかめば育てやすい観葉植物といえます。日当たりや水やりの方法など、詳しい育て方をご紹介します。
育てる場所
オオタニワタリは日光が好き
オオタニワタリは暖かい地域の森林で自生しているので、木洩れ日のようなやさしい日光が好きな植物です。特に寒さの心配のない春~秋にかけて気温が15℃以上になるくらいになったら、日当たりのよい玄関先やお庭など、外へ出すとよいです。
夏場の管理は半日陰で
日光が好きな植物ですが、真夏の強い日差しは刺激が強すぎて葉が焼けたり枯れてしまう原因になりかねません。そのため、夏場は屋根の下へ移動するか、遮光ネットやすだれ・よしずなどで日光を遮ってあげるといいです。
冬場は室内へ
オオタニワタリは、耐寒性が低く寒さにはあまり強くないため、冬場は室内で管理します。15℃を下回ると生長が緩やかになるので、それくらいになったら鉢植えのまま室内の日当たりがよい窓辺へ移動します。冬場は日差しが弱くなるため、より日光が当たる場所で管理するといいです。
水やり
オオタニワタリは岩肌や樹上に自生していることもあり、多くの水を必要とする植物ではありません。水やりをしすぎると腐ってしまうことがあるので、土の表面が乾いてから水やりを行います。特に冬場は、15℃以下くらいになると生長が緩やかになるので、土の表面が乾いて2~3日後に水やりを行うといいです。葉の表面はときどき霧吹きで水やりをします。
肥料
オオタニワタリは冬は休眠している状態になるため、生育が旺盛な春~秋にかけて肥料を与えます。固形の緩効性肥料であれば月に1回程度、液体肥料であれば規定の濃さに希釈し月に1~2回程度あげるといいです。
植え替えの方法
流通しているものは鉢植えの状態が一般的ですが、自生しているものは葉の長さが1mを超えるものも多く、数年経つと鉢が小さくなってきます。2~3年に一度くらい植え替えをして鉢と用土を変えてあげると、根詰まりすることなくのびのび育ちます。
植え替えは春先がおすすめ
春になると生長を始めるので、大きく伸びる根のために春先に植え替えをすると、その後よく育ってくれます。
用土は水はけがよいものを使用する
大きくなって植え替えをする際は、水はけがよい用土へ植え替えます。用土として、赤玉土と腐葉土を6:4くらいの割合で混ぜたものに緩効性の肥料を混ぜ込んでおいたものか、観葉植物用の土をしようするといいです。
植え方
ひと回り大きい鉢を用意し、鉢底に根腐れを防ぐために鉢底石を入れます。その後、赤玉土と腐葉土を混ぜた用土を入れます。葉が広がって倒れやすいので、株を押さえながら四方から少しずつ用土を足していくとうまくいきます。ウォータースペースをとるため、鉢の上から3~5cmくらい下まで用土を入れます。
出典:写真AC