蓄圧式噴霧器とは
庭先で園芸を楽しんだり、家庭菜園に励んだりとガーデニングライフを楽しんでいると、ふとした時に気になり始める雑草や害虫はいませんか?そんなときに、活躍する道具の1つとして紹介したいのが噴霧器です。噴霧器は庭木などに水撒きを行なう場合や、殺虫剤や除草剤などを広範囲に使用したい場合に活躍します。ここではそんな噴霧器の選び方や使い方をご紹介します。
噴霧器の選び方
噴霧器には様々な大きさや機能があり、用途に合わせて購入できます。一般家庭向けに作られた小型な手動で圧力をためる蓄圧式噴霧器や、電源があればスイッチ1つで楽に使える電気式噴霧器、農業など非常に広範囲に薬剤を噴霧する際に使用されるエンジン式噴霧器などさまざまです。ここではそれぞれの噴霧器の特徴をご説明します。
蓄圧式噴霧器
蓄圧式噴霧器は手動噴霧器とも呼ばれ動力のついていない噴霧器です。蓄圧式噴霧器には自転車の空気入れのようなポンプが付いていて、そのポンプを手動でピストンしてタンク内の圧力を高め、ノズルの先から細かい液体を噴霧します。容量も4Lから8Lなどの小型なものが多く、価格も非常に安いため園芸初心者でも手が出しやすい噴霧器です。動作音もないため、住宅地で使用するのであればおすすめの噴霧器といえるでしょう。
蓄圧式噴霧器は体力が必要
蓄圧式噴霧器は価格が安く、メンテナンスが簡単なので好まれます。しかし、噴霧のたびにピストンを繰り返さなければならないため、体力に自信がない方や、連続使用には不向きです。また、手動なのでどうしても噴霧距離が短くなってしまうため、背の高い樹木などには使用できません。そのため初心者の方や、少しだけ使用したという方におすすめの噴霧器です。
エンジン式噴霧器
ガソリンを動力にして動作するのがエンジン式噴霧器です。農業などで広範囲の除草や農薬の散布に活躍する噴霧器で、本体にタイヤのついたキャリータイプなどがあります。パワーも非常に強力で1回で広範囲に薬剤を散布できるため、他の噴霧器に比べ作業効率が高い噴霧器です。ただし、本体価格は高額で、動作音も大きいためプロ向けの噴霧器といえるでしょう。
電気式噴霧器
電気式噴霧器はその名の通り電気を動力とした噴霧器です。価格はやや高めですが、電源さえあれば長時間使用することも可能です。コード式であればパワーも強力なため、蓄圧式噴霧器と比べてさまざまな場面で使用できます。また小型で家庭用ととしても使いやすい電池式や充電式の噴霧器もあります。重量は蓄圧式噴霧器に比べるとやや重いですが、連続して噴霧し続けられるため作業を素早く行えます。
蓄圧式噴霧器の使い方
簡単に噴霧器の使用までの流れを理解するために、ここでは蓄圧式噴霧器の使用方法を説明します。蓄圧式噴霧器はポンプを使ってピストンを行ない、タンク内の圧力を高めることでノズルの先から細かくなった液体を噴霧します。特に難しい作業は必要なく、初めて使用する方でも問題なく使えるでしょう。ここでは使用開始から、散布が終わった後の手入れまでを簡単に説明します。
液体(薬剤)を入れる
噴霧器の多くはタンク内に入れている液体(薬剤)を噴霧するようにできています。タンクについたフタをあけて必要な量の薬剤を入れて使用します。この際、使用する薬剤の量に注意しましょう。殺虫剤や除草剤などの薬剤には法令に基づいた処分や管理が必要となります。そのため、不用意にたくさん用意してしまうとあまった薬剤の処理に困ってしまいます。
圧力をかける
蓄圧式噴霧器には自転車の空気入れのようなポンプが付いており、そのポンプをピストンすることでタンク内の圧力を高めていきます。ピストンする回数はタンク内の液体が少ないほど多く、液体が多いほど少ない回数で噴霧できます。また、必要以上に圧力がかかったとしても安全弁が付いているため、故障することはありません。
レバーを引く
ピストンを行ない圧力が十分にかかった状態で、ノズルの手元にあるレバーを引くことでノズルの先から噴霧し始めます。蓄圧式噴霧器の種類によっては連続動作をするためのロックがついていたり、噴霧角度を調整するための先端パーツがついていたりと、作業しやすいように工夫がしてあります。
洗浄
薬剤の噴霧が終わった後は、噴霧器を十分に洗浄することが必要です。これは噴霧器の故障を防ぐという意味と、噴霧器内に薬剤を残留させないという意味合いがあります。噴霧器内に薬剤が残っていると、次回噴霧器を使用する際に薬剤同士が反応してしまう恐れがあります。薬剤の種類によっては有毒なガスなどが発生する危険性もあるのです。洗浄する時にはホース内の薬剤が残っている可能性も高いため、きれいな水を入れて数回噴霧しましょう。
メンテナンスについて
噴霧器は頻繁に使う道具ではないため、使用後の手入れを怠ると次に使うときにうまく動作しないなど故障の原因となってしまいます。噴霧器の使用後は必ず説明書に沿ったメンテナンスを行ってから片付けるようにしましょう。メンテナンス不足での故障はメーカーの保証を受けられない可能性が高いため注意が必要です。