蕎麦掻き(そばがき)とは何か?フワフワに作る方法と食べ方をご紹介!

蕎麦掻き(そばがき)とは何か?フワフワに作る方法と食べ方をご紹介!

蕎麦がき(そばがき)は切ったり茹でたりする必要がなく、手軽に作れることで人気の料理です。しかも栄養価が高くてダイエットにもよい上に、スイーツとしても美味しく食べられます。今回は蕎麦がき(そばがき)の概要や作り方、食べ方やレシピについてまとめてみました。

記事の目次

  1. 1.蕎麦がき(そばがき)って何?
  2. 2.蕎麦がき(そばがき)の歴史
  3. 3.蕎麦がきの派生料理
  4. 4.蕎麦がき(そばがき)の作り方
  5. 5.蕎麦がき(そばがき)の食べ方とレシピ
  6. 6.まとめ

蕎麦がき(そばがき)って何?

出典:写真AC

蕎麦がきとは蕎麦粉を熱湯でこねて作る食べ物です。現在、蕎麦粉の料理として主流の蕎麦切り(蕎麦)と違い、茹でないので蕎麦粉本来の味が楽しめます。そのため蕎麦粉の質にこだわりを持つ手打ち蕎麦屋のメニューにもよく載せられています。酒のつまみとして提供されることも多いです。

蕎麦切りが普及する前は、蕎麦がきが蕎麦料理の主流だったんだよ。

蕎麦切りのように薬味や蕎麦つゆをつけて食べることが多いけど、あんこなどで食べても美味しいですよ。

名前の由来

蕎麦がきは「蕎麦掻き」とも表記します。調理工程で湯を加えた蕎麦粉を練り上げる際、箸や棒などで掻き回して作るからです。

おやつの定番

出典:写真AC

蕎麦切りのように茹でたり細長く切ったりする必要がないので、子供でも作れます。そのため蕎麦粉の産地では、子供のおやつの定番でした。

ダイエット食として注目

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蕎麦がきは健康食、ダイエット食としても注目されています。ここではその理由について紹介しましょう。

美容と健康によい栄養がたっぷり

蕎麦粉を熱湯でこねることで、蕎麦粉のデンプンが糊(のり)状になります。すると消化吸収力が上昇し、蕎麦に含まれている栄養を効率よく摂取することができます。蕎麦には体つくりに欠かせないたんぱく質、エネルギー代謝を助けるビタミンB1とB2、毛細血管を強化し、活性酸素を除去するルチンなど、健康と美容に優れた効果を持つ栄養素がたっぷりと含まれています。まさに美容と健康の味方と言えるでしょう。

腹持ちがよいのもダイエット食向き

お餅に似たふわふわもっちり食感は満足感が大きく、腹持ちもよいので食べ過ぎもある程度防げます。100%の蕎麦粉で作るので、つなぎとして小麦粉を混ぜることが多い蕎麦切りよりも低カロリーです。蕎麦本来の栄養と味わいをしっかりと摂ることができます。この点もダイエット向きの食材であると言えるでしょう。

蕎麦がきは茹でないから、水溶性の栄養も効率よく摂れます。この点も健康的なダイエット向きの食べ物ですね。

蕎麦がき(そばがき)の歴史

鎌倉時代には既に存在していた

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蕎麦の歴史は非常に古く、縄文土器から蕎麦を食べていた形跡が発見されているほどです。蕎麦がきについては、鎌倉時代にはすでに存在していました。石臼の普及と共に調理法が全国へ広がったと言われています。蕎麦切りが生まれる江戸時代中期頃までは、蕎麦がきが蕎麦料理の主流でした。

米飯の代用品だった

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江戸時代中期頃に生まれ、庶民の間に広がっていった蕎麦切りですが、蕎麦切りを禁止される農村が少なからず存在していました。そういった農村では蕎麦料理として蕎麦がきが食べられていたと伝わっています。また、当時の農村では米飯がめったに口にできなかった事情もあって、食べごたえのある形に調理して、米飯の代わりにしていました。

当時の蕎麦がきは主食の代わりだったから、雑穀や根菜を混ぜたり鍋料理にしたりと、ボリュームを増やして食べることが多かったんだって。

蕎麦がきの派生料理

出典:写真AC

歴史の古い蕎麦がきには、派生料理というべき料理も存在します。そのなかには無形民俗文化財に選ばれている料理もあります。ここではそんな蕎麦がき料理を紹介しましょう。

早蕎麦(はやそば)

長野県の栄村と山之内町の実で作られている蕎麦がき料理です。千切りにして硬めに茹でた大根に、蕎麦粉と熱湯を加えて掻き混ぜて作ります。名前の由来は大根を多めにすると蕎麦切りに見えることと、短時間で作れることからです。2001年(平成13年)3月に長野県選択無形民俗文化財に選ばれました。

蕎麦がき(そばがき)汁粉

餅の代わりに蕎麦がきを入れた汁粉です。主に長野県松本市周辺の店で見られます。ヘルシーな甘味として人気があります。最近では、手軽に作れるレシピが料理サイトなどで紹介されるようになりました。

蕎麦がき(そばがき)の作り方

出典:写真AC

蕎麦がきの人気の理由は、蕎麦本来の香りと味を楽しめることや、ダイエットや健康によいこともありますが、調理が簡単なこともあります。ここでは蕎麦がきの基本的な調理法や、ふわふわに作るコツなど蕎麦がきの美味しい作り方について紹介します。ぜひ覚えて、家庭で美味しいふわふわ蕎麦がきを作りましょう。

蕎麦がき(そばがき)の作り方は何種類?

蕎麦がきの基本的な作り方は「椀掻き」と「鍋掻き」の二種類です。しかし最近では、電子レンジで作る方法も用いられるようになりました。ここからは、基本的な作り方である椀掻きと鍋掻き、そして電子レンジでの作り方を紹介しましょう。

蕎麦がきの基本的な作り方①:椀掻き(わんがき)

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蕎麦がきの作り方のなかでは、最も簡単な作り方です。お椀にいれた蕎麦粉に熱湯を注いで掻き混ぜて作るので「椀掻き」と呼んでいます。素早く、かつまんべんなく混ぜないと生煮えの蕎麦がきになってしまい、食感も味も台無しになってしまうので注意が必要です。加熱しない分、蕎麦本来の香りと味を楽しめます。

  1. 材料を用意する。1人分で蕎麦粉50g、熱湯60~80ml、ある程度の深さと大きさがある器。あとは好みで、薬味とめんつゆなどを適量用意しておく。
  2. 蕎麦粉を器に入れて熱湯を少しずつ注ぎながら、箸や木べら、すりこぎなどで、素早くしっかりと混ぜていく。まんべんなく混ざるようにする。
  3. 全体が均一に混ざったら完成。硬さは好みで決めてOK。めんつゆと薬味など、好みの調味料をかけて食べる。きな粉や黒蜜、あんこなどをかけて、スイーツにしても美味しい。

上手にできると、ふわふわでトロリとした口当たりのよい蕎麦がきになるよ。

蕎麦がきの基本的な作り方②:鍋掻き(なべがき)

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鍋掻きは、鍋に入れた蕎麦粉を水でよく溶き、加熱しながら掻き混ぜていく方法です。火にかけて作るため、香りは椀掻きよりも弱いですが、より滑らかに仕上がります。2人分以上の蕎麦がきを、一度に作る時にもおすすめです。

  1. 鍋に蕎麦粉100g、水250mlを入れ、へらなどでよく混ぜ合わせる。
  2. 弱めの中火にかけ、へらなどでしっかりと練っていく。ツヤが出て、もっちりふわふわになったらできあがり。
  3. めんつゆや薬味、きな粉や黒蜜など、好みの調味料でいただく。醤油や岩塩、あんこでも美味しい。汁粉に入れるのもおすすめ。

手間がかかる分、もっとも食感がよい蕎麦がきを作れる方法です。滑らかで弾力があるふわふわ・もちもちな蕎麦がきになります。

電子レンジで作る蕎麦がき(そばがき)

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文明の利器・電子レンジを使って作る、最も新しい方法です。お手軽で少量作る場合に向いているという点では、椀掻きに近いでしょう。加熱時間に気をつけることと、最後の仕上げにしっかりと混ぜ合わせることが上手に作るコツです。

  1. 蕎麦粉50g、水150ml、ある程度の深さと大きさがある耐熱容器を用意する。蕎麦粉と水を耐熱容器に入れてよく混ぜ、ラップをかけておく。
  2. 電子レンジで加熱する。目安は600wで約1分30秒。機種によって加熱時間が異なるので、様子を見て加減する。
  3. 加熱完了後ラップを取り、全体をしっかり混ぜ合わせて完成。薬味やめんつゆなど、好みの調味料でいただく。

レンジで作った蕎麦がきは、椀掻きよりも少し弾力がある仕上がりになるよ。

蕎麦がきを美味しくふわふわに作るコツ

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しっかりと全体を均一に混ぜる

ふわふわでもちもちな食感を生み出すコツは、熱の通し方と混ぜ方です。もっちり食感は、加熱でデンプンが変化することによるものなので、全体に熱がまんべんなく行き渡るようにします。そしてしっかり混ぜて空気を含ませることで、ふわふわ食感が生まれます。均一に混ぜることで熱も全体に行き渡るので、しっかりと力を入れて練り上げるように混ぜていきましょう。

良質な蕎麦粉を選ぶ

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ふわふわ食感も大切ですが味も重要です。蕎麦がきは非常にシンプルな料理なので、材料の良し悪しで味の良し悪しもほぼ決まります。美味しい蕎麦がきを作るために蕎麦粉の質にはこだわりましょう。

続いて、蕎麦がき(そばがき)の食べ方とレシピをご紹介

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蕎麦がき(そばがき)の食べ方とレシピ

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