大麻とは
大麻は、アサの花や葉っぱの部分を乾燥させたり、液体化させたりしたものです。「マリファナ」や「カンナビス」という別名でも呼ばれています。そんな大麻の種類や歴史、野生のケシの見分け方や、吸引するとどうなるのか、などを解説していきます。
大麻(アサ)の基本情報
科名 | アサ科 |
属名 | アサ属 |
別名 | 大麻草 |
学名 | カンナビス・サディバ |
原産地 | 中央アジア |
ネガティブなイメージを持たない「カンナビス」とも呼ばれる
「大麻」や「マリファナ」と聞くと、どうしてもネガティブなイメージがありませんか?原因として、歴史的にみても、大麻やマリファナが治安の悪化に繋がってしまうことが多いからといわれています。しかし大麻を合法化する国も増えてきたことから、あまりネガティブなイメージを持たない「カンナビス」という呼び方も広まっています。
大麻の特徴
大麻はとても成長が早く、大きいものは草丈が3mを超えることもあります。しかし、種をつけるとすぐに枯れ込んでくる植物です。野生の大麻は枯れたあと、落ちた種からまた増えていきます。そんな大麻の葉っぱや花、花の芽や樹脂の特徴は以下の通りです。後述する大麻の特徴については、以下2つのリンク先を参考にしています。
大麻の花(ガンジャ)
大麻は夏になると穂のような形の花をつけます。大きな花弁などはなく、雄花と雌花がそれぞれ違う茎に付くのが特徴です。葉っぱの付け根部分に花が咲くので、見つけにくいこともあります。また、雌花を摘むとネバネバの樹液が出るので注意が必要です。また、大麻の花の部分から生成された麻薬は「ガンジャ」とも呼ばれます。
大麻の葉っぱ(リーフ)
大麻の葉っぱは奇数に伸びているのが特徴です。そのため3枚、5枚、7枚、9枚の小葉が集まり、手のひらを広げたような形になっています。葉っぱのふちがギザギザとしていて、葉脈に溝があります。また、葉っぱ全体は10cm〜20cmほどの大きさです。大麻の葉っぱの部分は「リーフ」と呼ばれています。
大麻の花の芽(バッツ)
大麻の花の芽の部分は「バッツ」と呼ばれています。バッツには小さな毛のような突起が付いているのが特徴です。この突起は「トライコーム」という名前で、粘着質があり、触ると糸を引くようにネバネバします。トライコームには大麻の有効成分「テトラヒドロカンナビノール」が多く含まれているため、麻薬としての効果が高い部分です。
大麻の樹脂(ハシシ、チャラス)
大麻の樹脂は「ハシシ」や「チャラス」と呼ばれています。大麻の花の部分から落ちた樹液が固まった部分で、黄緑色で粘着性があり、大麻独特の強いにおいがするのが特徴です。時間が経過した大麻の樹脂(ハシシ、チャラス)は、茶褐色になりツヤがでます。
大麻の種類
大麻を、味や香りを楽しむ「嗜好品」として、吸引する加工方法は、主に3種類に分けられます。原料は同じですが、乾燥させたり、液体状にしたりとさまざまな種類があります。大麻の種類は以下の通りです。後述する大麻の種類については、以下のリンク先を参考にしています。
種類①乾燥大麻
「マリファナ」や「ガンジャ」「バング」が乾燥大麻に分類されます。乾燥大麻の特徴は以下の通りです。
原料の花や葉っぱを乾燥させたもの
乾燥大麻は、大麻の花穂の部分(バッズ)と葉っぱ(リーフ)を乾燥させたものです。また、無受精の雌花の花穂(シンセミア)を乾燥させたものには、大麻の有効成分「テトラヒドロカンナビノール」と「カンナビジオール」が多く含まれているため、愛好家も多いといわれています。
種類②大麻樹脂
「ハシシ」や「チャラス」「チョコ」が大麻樹脂に分類されます。大麻樹脂の特徴は以下の通りです。
原料の花や葉っぱの樹液を加工したもの
大麻樹脂は固形状の大麻加工品です。花穂(バッズ)や葉っぱ(リーフ)から絞った樹液を圧縮して作られています。原料を手もみしたり、受粉させたりする方法が一般的です。西ヨーロッパで広く利用され、犯罪に結びついた大麻樹脂の約74%が西ヨーロッパで押収されています。
種類③液体大麻
「ハシシオイル」「ハッシュオイル」「ハニーオイル」が液体大麻に分類されます。液体大麻の特徴は以下の通りです。
原料の花や葉っぱを溶かし液体状にしたもの
上で解説した「乾燥大麻」や「大麻樹脂」から、アルコールや油、石油エーテルなどを使用して、液体を抽出したものを「液体大麻」と呼びます。テトラヒドロカンナビノールを多く含むため、吸引すると多幸感を覚えるなどの効果があるとされています。
ボタニ子
次のページでは、見分け方や、大麻合法国とその歴史をご紹介します。