バナナも腐る!
バナナの黒い部分はほとんどの場合、食べても問題はありませんが、中には腐っていることがあります。バナナが腐ると見た目や味などに変化が起き、腹痛や下痢を起こす危険性がいなめません。バナナが腐っていると判断する基準を知り、バナナに起きている変化が熟成か腐敗かを見分けましょう。
バナナが腐るとどうなるの?
腐る状態①皮にカビが生える
バナナのヘタや軸の部分に白くふわっとしたものが付いていたら、それは白カビです。カビがどのくらい中身まで入り込んでいるのか見た目での判断は難しいですが、へたや先のほうに少量であればその部分を切り落として食べられます。皮の部分にカビが多く付着し、身の部分が変質しているときには食べるのを控えましょう。
腐る状態②触るとぶよぶよで汁が出る
バナナの皮が黒いだけでは腐っているかの見分けはつきませんが、触ってみるとぶよぶよとして皮がむけないほど柔らかかったり、中身がドロドロに溶けて汁が出てきたりしたら腐っている目安になります。バナナが広範囲に黒く変色しているときには、まず触感を確かめてみましょう。
腐る状態③異臭がする
熟したバナナは甘くてよい香りがしますが、バナナが腐ると酸っぱい臭いや生ごみのようなツンと鼻をつく臭いがします。バナナの異臭は腐っていると判断する基準になります。
腐る状態④苦味や酸味を感じる
腐ったバナナは、味の変化も目安になります。食べると苦い味がする、甘味より酸味を強く感じる、舌がピリピリするなど味が変化しているバナナは腐っています。腐ったバナナは美味しく食べられないだけでなく、健康にも被害を及ぼすので、食べずに破棄しましょう。
バナナが腐っている状態の特徴
- 見た目:白いカビが生えている、ドロドロに溶けて汁が出ている
- 臭い:生ごみのような臭い、酸っぱい臭い、ツンと鼻をつくような臭い
- 触感:ぶよぶよしている、皮がむけないほど柔らかい
- 味:苦い、酸っぱい、舌がピリピリする
腐ったバナナを食べてしまうとどうなるの?
バナナが腐っていると、食中毒の原因となるさまざまな細菌が付着して増殖しやすくなるため、下痢や腹痛、嘔吐などの食中毒症状を引き起こすことがあります。バナナが腐る状態の特徴を基準に腐敗がないかを見極め、誤って食べないよう注意しましょう。
バナナが黒くなる原因とは?
バナナは置いておくと皮に斑点が出始め、黒い変色も広がります。ほとんどの場合、バナナの腐敗によって起きているものではないため、すぐに食べられないと判断しないよう、バナナが黒くなる原因を正しく知りましょう。
原因①ポリフェノールの酸化
ワインや緑茶などに多く含まれるポリフェノールは、バナナの皮や中身にも含まれています。バナナは収穫後も呼吸をして酸化するため、酸素とバナナに含まれる酵素の働きによって、ポリフェノールが酸化します。バナナの黒い変色は、この酸化したポリフェノールが原因です。
原因②傷や衝撃などの刺激
バナナをぶつけて衝撃を与えたり、皮を剥いたり切ったりすると、あっという間に黒く変色します。バナナに刺激が加わって細胞が壊れると、空気中の酸素と反応しやすくなり、バナナに含まれるポリフェノールの酸化が早まるために起きています。
ボタニ子
切ったバナナの黒い変色を防ぐためには、レモン汁をかけたりヨーグルトと混ぜたりするといいのよ。
原因③低温障害
バナナは熱帯で育つ植物なので冷気に弱いという特徴があります。13℃以下の環境にバナナを置くと、バナナの皮の細胞が壊れてポリフェノールが生成されるため、皮が黒く変色する「低温障害」を起こします。冷蔵庫でバナナを保存すると低温障害を起こしやすく、黒い皮のバナナになってしまうことが多いです。
出典:筆者撮影