家庭菜園でも人気のミニトマト
ミニトマトはベランダでも育てられることや、育てやすさなどから「家庭菜園初心者におすすめの野菜」として紹介されることも多い野菜です。鮮やかなビタミンカラーで見栄えもよいため、旬の時期はインテリアのような感覚で楽しめるでしょう。もちろん、フルーツのような甘い味がする品種や、甘味と酸味のバランスがよい品種、栄養価の高い品種もあるため、食べる楽しみも存分に味わえますよ。
ミニトマトは種類が豊富
トマト自体が種類豊富な野菜
ミニトマトは固有の種類名ではありません。正確にいうと、果実の大きさが5g~30gほどにしかならない、小さいトマトの品種の総称です。もともとトマト自体、世界で8000種類以上、日本だけでも約200種類あるという、非常に種類・品種が豊富な野菜で知られています。ミニトマトだけでも、家庭菜園で人気が高いこともあって、たくさんの品種があるのです。
ミニトマトは形のバリエーションも豊富なんだよ。丸型だけじゃなく、卵型やイチゴ型、ハート型もあるんだ。
ミニトマトの栽培に慣れたらいろんな品種を育てて、カラフルでバラエティに富んだミニトマト料理を作ってみるのも素敵ですね。
ミニトマトの基本データ
学名 | Solanum lycopersicum |
科名 | ナス科 |
属名 | ナス属(トマト属) |
英名 | Cherry tomatoes |
原産地 | 南米北西部高原地帯 |
種まき | 2月下旬~4月 |
植え付け | 4月下旬~5月中旬 |
開花時期 | 5月~9月 |
収穫期 | 6月~11月(品種や地域によって異なる) |
ミニトマトとプチトマトの違い
種類としては同じもの
結論からいうと、ミニトマトとプチトマトは現在では同じものです。どちらも「トマトの種類・品種のなかで、小さいものを指す」という意味で使っています。ただし以前は、少し違う意味で使われていました。もともとプチトマトとは、輸入販売されていたトマトの品種名だったのです。プチトマトという輸入品種は、一時期は大変な人気を博しました。
名前だけが残ったプチトマト
一世を風靡した輸入品種プチトマトでしたが、やがて人気を失っていきます。現在では輸入販売されていません。しかし大流行の名残なのか、名前だけは残り、現在でもミニトマトと同じく「小さいトマトの品種を指す言葉」として使用されているというわけです。ちなみにプチトマトの「プチ」は、「小さい」を意味するフランス語の「petite」からつけられています。
ミニトマトとプチトマト、どちらの名前を使ってもOKだよ。好きなほうを使ってね。
ミニトマトの特徴
特徴①種類によって色・味・育てやすさが違う
ミニトマトは品種によって特徴や性質が異なっています。色は一般的な赤や黄色のほか、緑色や褐色などがあります。味もフルーツなみに甘いものや、酸味があるものなど、品種によってさまざまです。育てやすさも品種によって違います。ミニトマトは全般的に病害虫に強く、育てやすい品種が多いですが、なかには裂果しやすいものがあるので注意しましょう。
裂果とは果実が割れてしまう現象です。トマトによく起こる現象で、土の乾湿や降雨など、水分が原因であることが多いとされています。
ミニトマトは成長スピードも品種によって違うんだ。収穫するタイミングや旬の時期など、細かい点はしっかり確認しておこうね。
特徴②糖度が高くても甘くない種類もある
ミニトマトの味の基準の1つは糖度です。糖度とは果実に含まれる糖分量を専用の機器で計測した数値で、%で表示します。一般的には6%~9%で「甘い」と評価されています。9%以上は「高糖度トマト」と呼称されます。ただし、糖度が高くても強い酸味を持つ品種は、酸味で甘味が感じられなくなってしまうため、「甘味が弱い品種」と評されることが多いです。
次ページは「おいしいミニトマトの人気品種15選」です。
ミニトマトは赤や黄色が有名ですが、赤紫色や緑色、ピンク色の品種もあります。意外にカラーバリエーション豊富な野菜なんですよ。