セラギネラの育て方
ここからはセラギネラの上手な育て方をご紹介します。植え方や植え替え、水やりなど枯らさず管理するコツについて見ていきましょう。
セラギネラの植え方
日陰でも育つため、室内インテリアとして鉢植えで育てられることが多いセラギネラの植え方です。
植え付けに最適な時期
植え付けに最適な時期は4~6月頃と9~10月頃です。出来れば4~6月の春に植え付けるのがよいでしょう。植え方も簡単です。
植え方の手順
➀育苗ポットより一回り大きめの鉢を用意します。
➁鉢底石を底が見えない程度入れたら、観葉植物用の土を鉢の3分の2程度入れます。
➂ポットから出したセラギネラはそのまま鉢に植え替えます。
➃鉢いっぱいに土を入れず、2cm程度ウォータースペースを作りましょう。
➄鉢底から水が流れ出るくらい水やりをし、根が落ち着くまで日陰で管理します。
➅葉もしおれず元気なようなら明るい日陰に移動させ、乾燥や水切れに注意しながら育てます。
水はけのよい用土がおすすめ
セラギネラは乾燥に弱く湿った環境を好む植物ですが、根腐れを防ぐため水はけのよい土が適しています。市販されている観葉植物用の土を使うと便利です。自分で土を配合する場合は「赤玉土5に対し腐葉土3、ピートモス2」を目安にしてみてください。
- 土が常に湿った環境は根腐れの原因になり枯れる可能性があります
- 根腐れすると復活させにくいので気をつけましょう
ハイドロカルチャーもおすすめ
土を使わずに市販のハイドロボールやハイドロコーンを使って育てる「ハイドロカルチャー」もおすすめです。土で育てる場合水やりが難しいため、水やりで失敗が多いという方はハイドロカルチャーが向いています。また、害虫が苦手な方にもおすすめです。
ボタニ子
ハイドロカルチャー栽培では、専用の液体肥料がおすすめです!
水やり
水やり方法を間違えると枯れる心配があるので気をつけましょう。
春・秋の成長期の水やりはたっぷり
水切れはセラギネラが枯れる最も多い原因と言われています。春と秋の成長期には土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり与えましょう。その際、鉢皿に水が溜まったままにしないよう必ず捨ててください。根腐れの原因になります。
定期的に葉水を行う
セラギネラは乾燥が苦手です。病害虫予防にもなるので定期的に葉水を行うようにしましょう。葉水は霧吹きで葉に水を与えることで、乾燥や病害虫を防ぐ役割があります。
肥料
肥料をあまり必要としない植物です。与えすぎるとかえって株を弱め枯れる原因になります。春・秋の成長期に液肥を月に1度くらいで十分です。
切り戻し剪定
植物の大きさを調整したり形をキレイに整えたりするのに必要なのが剪定です。切り戻しとも言いますが、枯れた枝や葉を取り除く作業も含めます。高温多湿になりがちな夏場は特に葉の内側が蒸れて枯れることも。風通しを良くするためにも気がついたら切り戻し剪定を行いましょう。
植え替え
頻繁な植え替えは必要ありませんが、土を新しくするためにも2年に1度を目安に植え替えを行います。株が成長しすぎて元気がなくなっている時は植え替えのタイミングです。弱って枯れる前に植え替えを行いましょう。
植え替えの手順
➀鉢から抜いたら古い土は軽く取り除きます。
➁細すぎたり傷んでいたりする根を切り取ります。
➂茶色になっている葉や形を整えるため、全体的に切り戻し剪定します。
➃コンパクトに育てる場合は根を3mm程度切ってから植え替えます。
➄鉢底から水がでるくらいたっぷり水やり後、風通しの良い半日陰で管理します。
セラギネラの管理方法
セラギネラに適した置き場所や季節ごとの管理方法を見ていきましょう。
置き場所のポイント
- 直射日光は年間を通して避け、明るい日陰や半日陰で管理する
- 蒸れると枯れてくるので定期的に剪定を行い、風通しのよい場所で管理する
- クーラーやストーブなど冷暖房の風に当たらない場所で管理する
- 日陰でも育つが葉色が悪くなるので明るい日陰で管理する
- 暗い日陰で育てる場合、週に1~2回明るい日陰に置いて日光を当ててあげる
夏の管理
夏場は乾燥に十分注意が必要です。水やりは土が乾ききる前に与えるのがポイントです。あげるタイミングは昼間の暑い時間帯を避け、朝晩の気温が下がる時間帯に与えます。葉水もこまめに行いましょう。
冬の管理
耐寒性は強くありませんが、冬越し可能な植物です。ただし、霜や雪にあたると枯れる心配があるため、外で育てている場合はなるべく室内で管理するようにしましょう。
水やりは控えめに行う
冬の水やりは控えめします。水やりのタイミングは土の表面が乾いてから数日後を目安に行うとよいです。水切れは葉が枯れる原因になるので、乾燥にも気をつけ葉の状態をよく観察するようにしましょう。
病害虫
セラギネラに多い病害虫にはどのようなものがあるのでしょうか。
害虫のハダニに注意
セラギネラは病気が発生しにくい丈夫な植物と言われていますが、害虫のハダニには気をつける必要があります。ハダニは春から秋に発生することが多く、葉っぱに白い斑点模様が出たらハダニにかかっている証拠です。剪定では完全に駆除するのは難しいので駆除剤で処置しましょう。
枯らさず管理するコツ
セラギネラを枯らさず管理するコツを抑えよう!
- 直射日光を避け明るい日陰で管理する
- 乾燥や水切れには十分注意する
- 葉水で株周りの湿度を高める
- 成長しすぎる株は根詰まりを防ぐため植え替える
- 茶色くなっている葉は剪定を行い取り除く
セラギネラの増やし方
セラギネラは挿し木や株分けで増やせます。ここではセラギネラの増やし方について解説します。
挿し木での増やし方のコツ
ボタニ子
挿し木による増やし方は簡単です。増やし方のコツをご紹介します!
挿し木で増やす手順
➀適期は4~6月。
➁元気がよい茎を切り取ります。
➂水と発根材を入れたコップを用意し数時間つけておきます。
➃水で湿らせた市販の挿し木用の土に挿し風通しの良い日陰で管理します。
➄芽が出たら明るい日陰に移動させ、乾燥や水切れに注意しながら育てます。
株分けでの増やし方のコツ
ボタニ子
株分けによる増やし方もコツを覚えれば簡単ですよ。株分けは大きくなりすぎた株を植え替える際にも使える方法です!
株分けで増やす手順
➀適期は真夏や真冬以外の時期。
➁鉢から抜いた株は根を傷めないよう丁寧に土を落とします。
➂清潔なハサミで株元を切り分けます。
➃観葉植物用の土を入れた鉢に植えたら、たっぷり水やりし風通しの良い日陰で管理します。
まとめ
クッションモスの名で知られるセラギネラの特徴や育て方をご紹介しました。日陰でも水を切らさなければよく育ちますし、植え方も増やし方も簡単です。土で育てるのが苦手な方はハイドロカルチャーもよいでしょう。明るい日陰であれば置き場所を選ばず、形や色が室内によく映えます。かわいらしくて鮮やかな色が素敵で癒されますね。
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出典:写真AC