園芸部類 | ハーブ |
形態 | 低木 |
樹高・草丈 | 1m~3m |
花の色 | 白 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | ハーブティー・薬用 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
レモンバーベナは、葉からレモンの香りが漂う落葉低木です。原産地では3mほどまで大きくなりますが、日本で出回っているレモンバーベナは1m~2mのものがほとんどです。葉はきれいなライムグリーンで、比較的丈夫な植物であることから、ガーデニングや観葉植物として人気があります。葉はハーブティーとしても使われています。
植え付け時期 | 5月~6月 |
植え替え時期 | 4月~6月 |
収穫時期 | 5月~11月 |
剪定(摘心)の時期 | 5月~7月 |
開花時期 | 6月~8月 |
レモンバーベナは寒さが苦手で暑さに強いため、温暖な環境下でよく育ちます。成長期の夏に向けて、植え付けは5月~6月に済ませましょう。寒くなってくると、葉が落葉し休眠状態に入ります。葉の収穫は5月~11月まで長い期間楽しめます。
レモンバーベナは鉢植えでも地植えでもよく育ちます。根がしっかり張ってしまえば地植えでも冬越しできますが、幼苗は根の張りがまだ弱いため、ある程度大きくなるまでの数年間は鉢植えで育てることをおすすめします。
レモンバーベナは、もともと温暖な地域に自生しているため、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。鉢植えの場合は大きく成長していたとしても、寒さで枯れないために、冬場は室内に移動させましょう。地植えしたい場合でも、少なくとも栽培を始めて1年目の冬は苗がまだ弱いため、鉢植えにして室内で管理したほうが安心です。
レモンバーベナは水はけのよい、中性~アルカリ性の用土を好みます。土が酸性に傾かないためにも、地植えの場合は植え付けの2週間前に苦土石灰を混ぜおきましょう。鉢植えの場合は、市販のハーブ用培養土で十分です。自作する場合は、赤玉土7:腐葉土3で配合し、苦土石灰を混ぜて準備してください。
レモンバーベナは乾燥を好みます。地植えの場合は、植え付け時以外は基本的に水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土表面が乾ききってから水やりしてください。ただし、水切れを起こすと、葉が茶色くなり夏でも落葉することがあるため注意しましょう。冬場は葉がないため、ほかの時期よりも乾燥気味に育ててください。
ボタニ子
葉の裏側に霧吹きで水をかけておくと、ハダニ予防になるよ!
レモンバーベナは生育期に肥料不足を起こすと、花や葉の付き方が悪くなります。植え付けの5月には元肥として腐葉土や化成肥料を、花後の8~9月には緩効性肥料や発酵油粕などを与えましょう。
レモンバーベナにつきやすい代表的な害虫は、アブラムシ、ハダニ、イモムシ、ケムシです。アブラムシやハダニはすぐに増えるため、見つけ次第すぐに取り除いてください。イモムシやケムシは葉を食害します。こまめに観察し、見つけたらすぐに捕殺しましょう。
レモンバーベナは病気に強いため、病気対策は特にありません。
レモンバーベナは乾燥を好み、多湿状態を嫌います。枯れた花をそのままにしておくと、水やりや雨で水に濡れて多湿状態になり、最悪の場合は全体的に枯れてしまいます。花後は枯れたらすぐにこまめに摘み取りましょう。
レモンバーベナの苗は、株元が太くしっかりしていて全体的に大きいものが丈夫で育てやすいです。健康な葉がたくさんついているものを選びましょう。
レモンバーベナは成長がとても早い植物です。根詰まりしやすい性質を持つため、少なくても1~2年に1回は植え替えましょう。植え替える際は、一回り大きい鉢を選んでください。植え替えの最適期は、暑くなる前の4月~6月です。
レモンバーベナは暖かくなるとグングン成長します。放っておくと葉や枝が混み合い全体に栄養が行き渡らなくなるため、適度な剪定が必要です。伸びた枝の先や重なりあう葉は、こまめに切りましょう。剪定の適期は成長期の5月~7月です。
レモンバーベナの葉は、5月~11月までの長い期間収穫を楽しめます。若い苗のうちに摘心することで、さらに収穫量を増やせます。枝の先端から2節目のところを切りましょう。あまり苗が小さいときにすると株が弱る危険性があるため、摘心は背丈が20cm以上になってから剪定してください。
レモンバーベナは暑さには強いですが、高温多湿状態は苦手です。こまめな剪定をして、蒸れにくい環境作りに努めましょう。風通しのよい場所で管理すると、多湿状態を回避しやすいです。
レモンバーベナは寒さが苦手なため、冬場は室内での管理をおすすめします。根がしっかりと張っていれば、地植えでも問題なく冬越しできますが、根の張りが弱いときは注意が必要です。寒さや冷え対策として、株元をバークチップや落ち葉、藁などでマルチングしてください。
レモンバーベナの増やし方は挿し木が簡単です。挿し木の最適期は5月~7月です。枝の先端部分を10cm~15cm切り取り、葉は2~3枚残して切り落として挿し穂を作ります。1時間ほど水に浸けて水揚げしたら、赤玉土などの清潔な土に挿しましょう。乾燥しないように水やりしながら、明るい日陰で管理してください。
冬に落葉したまま、春になっても葉がつきません。枯れてしまったのでしょうか?
レモンバーベナは、ほかの落葉樹に比べて芽吹きが遅い植物です。芽吹きは早くても5月頃です。焦らず待ちましょう。5月を過ぎても芽が付かない場合は枯れている可能性があります。
レモンバーベナは種からでも育てられますか?
レモンバーベナの種は日本ではあまり流通していません。手に入っても育苗には時間と手間がかかるため、苗から育てることをおすすめします。
出典:写真AC