はじめに
みなさんはレモンバーベナというハーブをご存知ですか?あまり馴染みのない方もいるかもしれませんが、レモンバーベナは香りがとても良くアロマオイルや精油として人気が高いハーブです。今回は、レモンバーベナの特徴やからだへの効能・効果、使い方や育て方をご紹介します。まずは、レモンバーベナの概要をご紹介しましょう。
レモンバーベナとは
名前 | レモンバーベナ | 和名 | コウスイボク ボウシュウボク |
科目 | クマツヅラ科 コウスイボク属 |
草丈/樹高 | 60cm~300cmほど |
形態 | 低木 | 開花時期 | 8月~9月 |
原産地 | 南アメリカ | 栽培難易度 | ★☆☆☆☆ (初心者向け) |
耐寒性 | ふつう | 耐暑性 | 強い |
レモンバーベナは、南米原産のハーブです。南米原産とあって夏の暑さにとても強く、日本の夏でも育てやすいです。園芸店で販売される苗は小さなものが多いですが、暖かい地域で育てると樹高は3mほどに生長します。レモンバーベナの葉はレモンと同じ香りの成分が多く含まれるためレモンのような香りが強く、和名では香水木(コウスイボク)、防臭木(ボウシュウボク)と呼ばれています。
レモンバーベナの花
ボタニ子
レモンバーベナの花、白くて可愛いね!
ボタ爺
暑い8月~9月ごろに開花するんじゃよ。花よりも葉の香りが強いのがレモンバーベナの特徴じゃな。
バーベナとの違い
名前 | バーベナ | 和名 | 美女桜 (ビジョザクラ) |
科目 | クマツヅラ科 バーベナ属 |
草丈/樹高 | 20cm~150cmほど |
形態 | 一年草/多年草 | 開花時期 | 5月~11月 |
原産地 | 南北アメリカ | 栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
耐寒性 | 弱い | 耐暑性 | 強い |
バーベナは、レモンバーベナと同じクマツヅラ科の植物ですが、全く別の種類の植物です。分類としてはレモンバーベナは「低木」ですが、バーベナは「草花」として分類されています。バーベナは品種が250種類以上もあるといわれ、品種によっては寒さにも強いものもあります。花色も白、赤、ピンクや紫など色鮮やかです。
ボタニ子
名前は似てるけど、別の植物なんだね!香りも違うのかな?
ボタ爺
レモンバーベナは強いレモンの香りじゃが、バーベナはほんのり柑橘系の香りがするんじゃよ。
レモンバーベナの効能・効果
レモンバーベナの効能・効果は
- 緊張や不安をやわらげる
- 落ち込んだ気分を回復させる
- 不眠症の改善
- 消化を促進させる
妊娠・授乳中も大丈夫?
レモンバーベナのハーブティーは、妊娠中や授乳中に飲んでも大丈夫なハーブティーのひとつです。さっぱりした爽やかな香りが特徴のレモンバーベナのハーブティーは、妊娠中のつわりや、お腹が大きくなって起こる逆流性食道炎にも、ハーブティーを飲むことでさっぱりして気分転換になります。ですが、妊娠初期はいちばん気をつけないといけない時期といわれるため、飲んでもいいか医師に相談をしましょう。
レモンバーベナの使い方
レモンバーベナの使い方① ハーブティー
レモンバーベナを食べる・飲むとすれば、ハーブティーにすることが一番手軽でしょう。
- レモンバーベナの葉(生・乾燥)…お好みで
- お湯
ちょっと気分転換したい、眠る前にリラックスしたい時におすすめです。
ボタニ子
ティーパックのタイプもあるようだから、ハーブを取り扱うお店で聞いてみてね!
レモンバーベナのハーブティー
森のこかげ レモンバーベナティー (50g 内容量変更) K
参考価格: 1,058円
レモンバーベナの使い方② ハーブバス
レモンバーベナの生葉を浴室に入れて入浴すると、浴室中にレモンのようなフレッシュな香りが広がり、とてもリラックスできます。お風呂のお湯を沸かしたら、バスソルトなどを入れ、そのあとで生葉を軽くもんで入れると、より一層香りが広がります。掃除が面倒な場合は、出汁パックなどに生葉を入れると手間もかからず便利です。疲れた時、嫌なことがあって気分が落ち込んだ時はおすすめです。
レモンバーベナの使い方③ リースやスワッグとして飾る
レモンバーベナの葉は、生でも香りますが乾燥させても香るため、葉をリースやスワッグなどにして飾ってもいいでしょう。レモンバーベナは枝もしっかりしているため、長めにカットして曲げて結ぶだけです。コンパクトにまとめたい場合は、ポプリとして乾燥させた葉をサシェに入れるなど、とても簡単に飾ることができるので、お子様と一緒に工作しても楽しいですよ。
レモンバーベナの使い方④ アロマオイルとして
レモンバーベナの葉を入手するのが難しい時は、手軽にアロマオイルで芳香するのもおすすめです。アロマポットに数滴オイルを垂らし、キャンドルであたためて芳香すると、ゆらゆら揺れる炎を見て癒やされ、広がっていく爽やかな香りでも癒やされます。
レモンバーベナの使い方⑤ コーディアル
レモンバーベナを湯で煮出し、砂糖などを一緒に煮詰めてコーディアルを作るのもおすすめです。ハーブ専門店などで「コーディアル」という名のつく商品がよく並びますが、コーディアルとはハーブやフルーツを生のままシロップに漬けた濃縮ドリンクのことをいいます。コーディアルを作る時は、砂糖を少し多めに入れることで原液にお湯を足して飲んだり、炭酸で割って飲んだり季節問わず楽しめるのでおすすめです。
レモンバーベナの使い方⑥ 料理・製菓
レモンバーベナは食べても美味しいハーブなので、肉・魚料理に添えたり、シフォンケーキやパウンドケーキ、パンなどにすると香りも楽しめおすすめです。シフォンケーキやパウンドケーキ、パンなどは生地に混ぜ込んで焼くだけなので、簡単に調理することができます。肉や魚料理に添えるだけで香り付けになるほか、臭み消しとしても使えます。
レモンバーベナの育て方
場所 | 日当たりのいい場所 | 土 | アルカリ性を好む |
気温 | 20℃~30℃ | 水はけ | 水はけのいい場所 |
肥料 | 1~2ヶ月に1回 追肥を行うこと |
植え付け | 5~6月に行う |
水やり | 乾燥を好むため 水のやりすぎ注意 |
摘心 | 20cm以上育ったら |
収穫 | 葉が伸びたら | 増やし方 | 挿し木 |
レモンバーベナの苗の植え付けは5~6月の暖かくなった時期に行い、植え付けの際にしっかり元肥を施しましょう。暖かい環境を好むため、日当たりがよく水はけのいい場所に植えると育ちがよくなります。レモンバーベナはこまめな水やりも不要なため、苗が根付けば1~2ヶ月に1回、根元に追肥をし、土が乾いていたら水やりをする程度で大丈夫です。枝が20cm以上伸びたら摘心・収穫をすればいいだけなので、初心者でも簡単に育てることのできるハーブです。
まとめ
いかがでしたか?レモンバーベナは簡単に育てることができるハーブです。寒さに弱いため、寒冷地では植木鉢で栽培するなど工夫をすれば自宅で手軽に楽しむことのできる植物です。爽やかでフレッシュな香りも、生葉が収穫できればいろんな用途で楽しむことができます。気分が落ち込んでいたり、疲れがたまったときはご紹介した使い方をぜひ参考にしてくださいね。
出典:写真AC