ポピーは4月〜7月にかけて、ピンク色やオレンジ色、白色や黄色の花を次々と咲かせます。北アメリカが原産の多年草で、和紙のように繊細な花弁が魅力的な植物です。ポピーは育て方が簡単で、花壇の寄せ植えや切り花などに幅広く利用されています。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 20cm〜80cm |
花の色 | 赤、白、黄、ピンク、オレンジ、複色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
特性・用途 | 開花時期が長い、耐寒性が強い、落葉性、寄せ植え |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
ポピーは薄くて繊細な花弁が特徴で、一重咲きや八重咲きなど咲き姿もさまざまです。茎やつぼみには短い毛がびっしりと生えています。すらっと伸びた茎の先に、赤色や黄色の鮮やかな花を咲かせるため、花壇のアクセントカラーにもぴったりです。
ポピーの花言葉は?
ポピーには「いたわり」「思いやり」「恋の予感」「陽気で優しい」という花言葉がついています。また、ポピーには色別に違った花言葉がつけられており、ギリシア神話が元になっている花言葉が多いのが特徴です。
株式会社トーホク アイスランドポピー 09534
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アイスランドポピーは「シベリアヒナゲシ」とも呼ばれている品種で、光沢のある花弁が人気です。茎が長く、水もちがよいため切り花にもよく利用されています。
花色 | 白、黄、オレンジ |
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草丈 | 50cm〜60cm |
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【輸入種子】Johnsons Seeds Californian Poppy(Eschscholzia) Single Mixed エスコルシア(カリフォルニアポピー) シングル・ミックス ジョンソンズシード
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カリフォルニアポピーは、扇状の花弁を4枚合わせた咲き姿が特徴です。代表的な色はオレンジ色ですが、品種改良が進み黄色やクリーム色の品種も出てきています。
花色 | クリーム色、黄、オレンジ |
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草丈 | 30cm |
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植え付け時期 | 3月〜4月、10月〜11月 |
植え替え時期 | 3月〜4月、10月〜11月 |
肥料の時期 | 3月〜7月、10月〜11月 |
剪定の時期 | 4月〜8月 |
花が咲く時期/開花時期 | 4月〜7月 |
ポピーは地植えでも鉢植えでも育てられます。花壇の寄せ植えにする場合は、草丈が80cmほどまで大きく成長するため、ほかの植物の後ろ側に植え付けましょう。プランターの場合は、株間を10cm〜15cmほどあけて植え付けてください。
ポピーは、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。日当たりの悪い場所で育てると、茎だけがヒョロヒョロと間延びして、花付きが悪くなります。室内で育てる場合も、日光の差し込む窓辺で管理してください。
葉が黄色くなる原因は?
ポピーを日当たりの悪い場所で育てると、葉が黄色く変色する場合があります。原因は日光不足のため、ほかの植物の陰になっていないか確認しましょう。
ポピーは、排水性の高い用土で育ててください。市販されている「草花用培養土」や「山野草用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土を使用してください。地植えにする場所の水はけが悪いようならば、川砂や砂利を混ぜ込んでから植え付けましょう。
ポピーを地植えで育てている場合は、降雨のみで十分です。鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから水やりをしてください。多湿を嫌うため、やや乾燥気味に管理するのがポイントです。
肥料は3月〜11月の間に、真夏日をのぞいて1カ月に1回〜2回程度の割合で、緩効性の化成肥料を施してください。植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおいても構いません。肥料の与えすぎは、肥料やけを起こし枯れる原因となるため注意しましょう。
アブラムシは、年間を通して発生しやすい害虫です。集団で寄生し、ポピーの成長に必要な栄養分を吸汁しながら成長します。発見が遅れると栄養不足で枯れる恐れがあるため、定期的にアブラムシが発生していないか確認しながら育てましょう。
灰色かび病は、梅雨時期に発生しやすいカビが原因の病気です。感染した部分が灰色の楕円形状に変色するのが特徴で、放置すると腐敗が始まり悪臭を放つようになります。薬剤を散布しても感染した部分は治せないため、ほかの部分への感染を防ぐためにも、早めに切り取って処分しましょう。
ポット苗の状態でポピーを購入する場合は、葉の色が鮮やかでつやのある苗を選びましょう。葉の裏側までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない苗を購入してください。
ポピーは4月〜8月にかけて、花後に切り戻し剪定をしながら育てます。花がらを花茎から切り落としたり、伸びすぎた茎を剪定したりして草姿を整えていきましょう。
耐寒性が強いため、冬越しに必要な準備はとくにありません。
ポピーの株が大きく育ってきたら、株分けで増やしていきましょう。根を傷付けないように丁寧に掘り起こし、手でほぐして簡単に分かれる部分で株分けしていきます。新しい用土に植え付け、完全に根付くまでは水切れに注意しながら管理してください。
ポピーは花後に種子をつけるため、種を採取する場合は立ち枯れるまでそのまま育てます。種子が黒くなり完全に立ち枯れたら、花茎から切り落とし、軽く振って種を採取してください。種まきに適した時期は3月〜4月か10月〜11月のため、それまでは種を新聞紙などに包んで風通しのよい日陰で保管しておきましょう。
出典:写真AC