カリフォルニアポピー(花菱草)とは
カリフォルニアポピーはケシ科の植物で、日本名では花菱草(ハナビシソウ)といいます。あざやかなオレンジ色が有名ですが、これは原産地である北アメリカの野生種が持っている色で、園芸品種には赤色や白色、ピンク色、マーブル模様などのものもあります。
園芸分類 | 草花 |
形態 | 短命な多年草 |
原産地 | 北アメリカの西部 |
開花の時期 | 4月中旬~6月 |
花の色 | 黄色、オレンジ色、白色、赤色、ピンク色 |
暑さ / 寒さ | 普通 / 普通 |
特徴 | 開花の時期が長い |
カリフォルニアポピーの効能
ガーデニングでも大活躍のカリフォルニアポピーですが、実はハーブとしても多くの効能を持ち、古くから用いられています。効能はケシの花と似ていますが、中毒性がなく、子どもでも安全に使える点が人気です。
効能はリラックス・鎮静など
カリフォルニアポピーにはリラックス効果や鎮静効果があります。花に含まれる「プロトピン」や「ケリドニン」などの成分が不安や緊張、痛みを和らげ、不眠の改善も期待できます。緊張を和らげるので、ストレス性の疾患(緊張性頭痛や喘息、過敏性腸症候群など)にも効果的です。寝る前にお茶にして飲んでもよいですし、サプリメントでも摂取できますよ。
カリフォルニアポピーの種類
カリフォルニアポピーには原種のほか、たくさんの園芸品種が開発されています。見分け方は花色や花の大きさによるもので、それぞれ特徴がはっきりしているので区別は難しくありません。代表的な品種について、見分け方とあわせてご紹介します。
カリフォルニアポピーの種類①オレンジ・キング
キングという名を冠するとおり、パッとあざやかなオレンジ色が美しい品種です。一般のカリフォルニアポピーよりも大ぶりで背の高い花は、圧倒的な存在感で庭を彩ってくれます。
カリフォルニアポピーの種類②ローズ・シフォン
ローズ・シフォンの見分け方は、原種とは異なる花の色です。この品種はオレンジ色ではなく、ピンク色の花を咲かせます。八重咲きで、バラのようにひらひらとした花弁が可憐な印象を際立たせていますね。
カリフォルニアポピーの種類③ヒメハナビシソウ
ヒメハナビシソウは、一般的なカリフォルニアポピーよりも小柄なのが見分け方のポイントです。草の丈がやや低く、花の大きさも小ぶりな品種です。クリームイエローの花が繊細な雰囲気で、園芸品種の中でも人気があります。別名を「ミニチュア・サンデー」といいます。
カリフォルニアポピーの種類④エスコルチア・ピーチソルベ
八重咲きでフリルのような花弁が愛らしい品種がエスコルチア・ピーチソルベです。桃のシャーベットのように上品な色味が落ち着いた雰囲気ですね。合わせる花によって、かわいらしくも大人っぽくも演出できる万能さがあります。
カリフォルニアポピーの花言葉
存在感抜群のカリフォルニアポピーには、その華やかさゆえか、たくさんの花言葉がつけられています。代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
カリフォルニアポピーの花言葉①「富」「成功」
カリフォルニアポピーの花言葉の中でも特に有名なのが「富」と「成功」です。原産地のアメリカ西部であたり一面を黄金色で満たすカリフォルニアポピーの美しさが、そういった言葉を連想させたのでしょう。華やかなオレンジ色にぴったりの、前向きな花言葉ですね。
カリフォルニアポピーの花言葉②「拒絶しないで」
また、カリフォルニアポピーには「拒絶しないで」「願いを聞いて」といった、少し違った雰囲気の花言葉もあります。大ぶりの花と目立つオレンジ色のカリフォルニアポピーの様子からは、自分を強くアピールするような印象を受けますよね。
カリフォルニアポピーの育て方
カリフォルニアポピーは水や肥料に気を使う必要がなく、初心者でも簡単に育てられるので人気があります。ポイントとなる部分について、順番に見ていきましょう。
カリフォルニアポピーの育て方①日当たり
日当たりがよく、風通しのよい場所を好む植物です。湿度があまり高くならない場所を選んで植えましょう。開花の時期には花だけでなく葉も成長してぎゅうぎゅうになるので、広さも十分確保してくださいね。
カリフォルニアポピーの育て方②土
あまり神経質に考える必要はありませんが、酸性の土壌や、湿度が高すぎる環境は苦手です。石灰をまいて土を中和したり、腐葉土を混ぜて水はけをよくしたりして調整しましょう。鉢植えの場合も、水はけのよさを意識した土づくりをしてあげてください。
カリフォルニアポピーの育て方③水やりと肥料
乾燥に強い植物なので、庭植えの場合は自然に降る雨に任せておいてほとんど問題がありません。開花の時期が迫ってきたら、緩効性の肥料を少量だけ与えてあげると花が元気に育ちますのでおすすめです。鉢植えの場合には、土の表面が乾いたら水やりをしてください。こちらには、花が咲いてから水溶性肥料を与えるとよいでしょう。
まとめ
カリフォルニアポピーは象徴的なあかるいオレンジ色をはじめ、ピンク色や赤色など、暖色系のはなやかな色の花を咲かせます。同じ品種1色でまとめるもよし、複数品種を植えてカラフルに演出するのも素敵ですね。お庭の印象をパッと明るくしたいとき、育てやすいカリフォルニアポピーを取り入れてみてはいかがでしょうか。
出典:写真AC