スノードロップとは?
スノードロップは東ヨーロッパを原産とするヒガンバナ科マツユキソウ属(ガランサス属)の多年草植物です。耐寒性が高く、球根で増えるのが特徴です。日本で一般的な「ガランサス・エルウェシー」という種類をはじめ、ヨーロッパで代表的な種類の「ガランサス・ニバリス」など、約15種類が知られます。
スズランに似た白い花が特徴
スノードロップは早春に、スズランに似た白い花を下向きに咲かせます。最盛期は2月~3月です。草丈は5cm~30cmほどで、雪の割れ目から健気に茎を伸ばして咲く姿が特徴的です。また、スノードロップは夜になると花弁を閉じ、昼間に吸収した暖かな空気を溜め、約5日間ほど咲き続けるのも特徴です。
名前の由来
学名「Galanthus nivalis」の「Galanthus」はギリシャ語で「乳のように白い花」、「nivalis」はラテン語の「雪(nivis)」を語源とします。このことから和名では「雪待草(待雪草)」、英語では「雪のしずく」という意味の「Snowdrop」と呼ばれるようになりました。
スノードロップの基本情報
- 学名:Galanthus
- 科・属名:ヒガンバナ科マツユキソウ属(ガランサス属)
- 和名:待雪草、雪待草
- 草丈:5cm~30cm
- 開花時期:2月~3月
- 花色:白
スノードロップの花言葉
花言葉「希望」「慰め」「逆境の中の希望」
エデンの園を追放されたアダムとイヴ。寒い冬の中を、二人が凍えながらさまよっていると、天使が「もうすぐ春がきます。絶望してはいけませんよ。」と、降る雪をスノードロップの花に変え、彼らを慰めたという言い伝えがあります。花言葉の「希望」「慰め」「逆境の中の希望」はこの伝説に由来すると考えられます。
花言葉「もしもの時の友」
ドイツでは、「雪にはもともと色がなく、花たちに色を分けてくれないかと頼んだところ、スノードロップだけが応じて、その白い色を雪に分けてあげた」という伝説が残り、これがスノードロップの花言葉「もしもの時の友」の由来といわれます。
花言葉「楽しいお告げ」
スコットランドに、「新年が明ける前に花開いたスノードロップを見つけられたら翌年は幸せになる」という言い伝えがあり、「楽しいお告げ」という花言葉はこれに由来します。
スノードロップは「死」を意味する?
スノードロップは「死」の象徴とされる地域も
イギリスの一部地域には、スノードロップは「死を象徴する花」として、家に持ち込むと不幸を呼び、贈ると「あなたの死を望む」という意味になると考えられています。これはこの地方に伝わる「ケルマの伝説」に由来します。
ケルマの伝説とは?
「昔ケルマという女性の恋人が亡くなったとき、ケルマが恋人の亡骸にスノードロップの花を置いた。花が恋人に触れたとたん、恋人は雪のかけらになってしまった。」という「ケルマの伝説」がイギリスの一部地域に言い伝えられ、この地域ではスノードロップを贈ることは非礼とされます。
スノードロップを贈る際の注意点
スノードロップは明るいイメージの花言葉を持つとともに、地域によっては「死」を象徴する花とされます。そのため、スノードロップの花束を贈られた人がインターネットで検索すると、「死」を意味する花言葉に結びついてしまうことも。スノードロップを贈る際には、「希望」など伝えたい花言葉を添えてプレゼントすると、誤解を招かなくて済みますね。
まとめ
1月1日の誕生花でもあるスノードロップ。雪の割れ目から咲く様子はまさに早春の花ですね。幸運の花言葉とともにプレゼントするとよいでしょう。土が合えば比較的丈夫に育ちますので、花束だけでなく、ガーデニング好きの方であれば苗でプレゼントしても喜ばれそうですね。
出典:BOTANICA