アングレカムとは?
基本情報
名前 | アングレカム |
別名 | ダーウィンの花 |
学名 | Angraecum |
分類 | ラン科アングレカム属 |
分布 | アフリカ |
原産国 | マダガスカル |
特徴
白い花を咲かせる
たくさん種類があるアングレカムですが、そのほとんどが白い花を咲かせます。はじめは黄緑色ですが徐々に白くなっていきます。また、夕方から夜にかけてすっきりとした香りを漂わせますよ。フレグランスに使われるほどよい香りをさせます。
着生植物である
着生植物とは土ではなく木の上や岩の上などに根を張る植物のことで、アングレカムもそのひとつです。洋ランとして栽培するときは水ゴケなどを使います。
洋ランのなかでも珍しい
アングレカムはランのなかでも珍しくホームセンターや園芸店でも取り扱いがあまりありません。手に入れたい場合は洋ラン専門店に問い合わせて探すのがよいでしょう。
ボタニ子
ボタ爺
日本では洋ランとして栽培されている希少種なんじゃよ。
距(きょ)をもっている
上の写真の花から伸びている長い管がありますね。このなかには蜜がはいっていて距(きょ)と呼ばれています。のちほどアングレカムがなぜダーウィンの花と呼ばれているか紹介するときに、この距(きょ)が関係してきますので覚えておいてくださいね。
アングレカムの名前の由来
アングレカムの名前の意味
学名の「Angraecum」(アングレカム)という名前は着生ランの意味で、マレー語の「angrek」(アングレク)に由来しています。
ダーウィンの花といわれる由来
ダーウィンは距(きょ)のなかの蜜を吸う蛾(ガ)がいるはずだと予言した
先に答えを言ってしまうとアングレカムの距(きょ)のなかの蜜を吸うキサントパンスズメガという長い舌をもった蛾(ガ)がいます。当時、キサントパンスズメガの存在は知られていませんでした。しかしダーウィンはアングレカムの距(きょ)のなかの蜜をすう蛾(ガ)がいると明言していたのです。
ダーウィンが存命中にキサントパンスズメガは発見されなかった
むなしくもダーウィンの存命中にキサントパンスズメガが発見されることはありませんでした。しかし彼の死後数十年経ってからダーウィンの遺志を継ぐ者たちによって発見されるのです。(死後20年後に発見や33年後に発見など年数には諸説あり)このことからダーウィンの花と呼ばれています。
ボタニ子
ダーウィンすごい!
ボタ爺
予言をばかにした者もおったそうじゃよ。死後に見つかるというのがなんとも悔しいのう。
アングレカムの種類
アングレカムには小型から大型まで多くの種類があります。ここでは6つのアングレカムを紹介します。それぞれに特徴があるので、ぜひ好みのアングレカムをみつけてくださいね。
レオニス
洋ランとして日本で1番流通しているのがレオニスです。開花時期は冬~春で花の大きさは縦横ともに幅5~7cmの白い花を咲かせますよ。茎が短いのが特徴です。大きさも背丈15cm~30cmほどなので管理しやすいサイズですね。
セスキペダレ
アングレカムのなかでは大型のセスキペダレ、花の直径は約20cmほどと迫力あるサイズです。開花時期が12月~1月でクリスマスのランとして親しまれています。先ほど紹介したダーウィンのエピソードに出てくるアングレカムはセスキペダレのことです。
ディディエリ
ディディエリは小型で2.5号くらいの小さい鉢でも育てられます。小型なわりにしっかりしたサイズの花をつけるので存在感がありますよ。光沢のあるきれいな白い花ですね。
エバネウム
大型のアングレカムです。ここまで紹介してきたほかのアングレカムは花を数個つけるのに対し、エバネウムは株のわりに小さめの花をたくさん咲かせます。エブルネウムと呼ばれることもあります。
ディスティクム
アングレカムのなかでも超小型でかわいらしいちいさな花をたくさん咲かせます。葉もほかのアングレカムとは違い、ぷっくりしていて愛嬌がありますね。
ビーチ
セスキペダレをもとにした交配種で大型です。花は白緑色で多くの花をつけます。日本で多く流通している大型のアングレカムはこのビーチで、育てやすく丈夫ですよ。
ボタニ子
私はディスティクムがかわいらしくて好きだなぁ。
ボタ爺
わしは大型の花を見てみたいからセスキペダレを育てたいのう。
アングレカムの花言葉
花言葉は「祈り」「いつまでもあなたと一緒」です。花の形が星に似ていることと「祈り」をささげたくなるような純白の花色から由来しているようですよ。「いつまでもあなたと一緒」はアングレカムが着生植物であることやギフトに人気なことなど諸説あります。
ボタニ子
ロマンチックな花言葉すてき~!
まとめ
今回はアングレカムについて特徴や花言葉、種類について紹介しました。ダーウィンの花と呼ばれる由来になったエピソードには驚かされましたね。種類もさまざまで、大型の立派なものから、かわいらしい小型のものまで育てがいのありそうな花ばかりです。まだまだ流通は少ない希少種なので見かけたらぜひ育ててみてください。
白い花がとてもきれい~!