デンドロビュームの育て方!植付けから花が終わった後の管理まで徹底紹介!

デンドロビュームの育て方!植付けから花が終わった後の管理まで徹底紹介!

洋ランを育てるのは難しいと思っていませんか?デンドロビュームは洋ランの中でも育てやすく初心者にはオススメです。デンドロビュームの育て方から、植え替えや株分けの仕方・簡単に出来る増やし方・花が終わった後の管理まで詳しくご紹介します。

記事の目次

  1. 1.デンドロビュームとは?
  2. 2.デンドロビュームの下位分類
  3. 3.デンドロビュームの育て方
  4. 4.デンドロビュームの植え替え
  5. 5.デンドロビュームの株分けの仕方
  6. 6.デンドロビュームの増やし方
  7. 7.デンドロビュームに花芽をつけるには?
  8. 8.デンドロビュームの花が終わった後の管理
  9. 9.まとめ

デンドロビュームとは?

出典:写真AC

デンドロビュームとは洋ランの一つで、コチョウランやシンビジュームと並び流通量も多くよく園芸店でも販売されています。デンドロビウムと表記されることもあります。

原産地も様々

原産地は主に熱帯アジアが中心ですが、他にも東南アジア、インド、オーストラリア、中国など実に広範囲にも分布しています。植物名の由来はデンドロン「樹木」とビオン「生活する」で、樹に着生して生息していることから名づけられたとされています。

デンドロビュームの下位分類

原種だけでも900~1400種類もあると言われます。交配された園芸品種含めると下位分類は相当な種類にのぼります。下位分類は近い種類同士をまとめて分けられます。今回は園芸店でも入手しやすい下位分類をいくつかご紹介します。

ノビル系

出典:写真AC

ノビル系はデンドロビュームの下位分類の中でもっともポピュラーで育て方も容易です。インド北部からタイ北部に自生している「ノビル」という原種をもとに交配改良された園芸種類になります。日本に自生し古くから栽培されている「セッコク」もこのノビル系に分類されます。

ファレノプシス系

出典:写真AC

デンドロビュームの下位分類の中では切り花としての流通の方が多く、花屋さんで見かける「デンファレ」はこの種類です。ニューギニアからオーストラリア北部に自生しているファレノプシスを基に交配改良されています。バルブの先端から細い穂を伸ばし赤、紫やピンク、白の花を咲かせます。

キンギアナム系

出典:写真AC

オーストラリア北部に自生する原種をもとにした種類で、他の下位分類との交雑はしないため姿は独特です。細竹のように根元から上部に向かって細くなり葉はバルブの上部につきます。葉の間の節から花芽が伸び、赤紫からピンク系、白の可愛らしい花を穂状に咲かせます。香りも良いのも特徴です。

その他の下位分類

他にはフォーミデブル系やカリスタ系、房でたわわに咲くシルシフローラムなどさまざまな種類があります。

デンドロビュームの育て方

出典:写真AC

デンドロビュームは系統によって好む生育環境も違うため、性質に合った育て方を知らなければなかなか花芽がつかない原因にもなります。今回はもっともポピュラーな「ノビル系」の育て方をお伝えします。

最適温度

Photo byPublicDomainPictures

ノビル系は中低温で良く育ち15~25℃が生育の適温とされます。冬場は夜間の温度が5~10℃以上あれば冬越しできるので、日本の気候にも合い育てやすいのです。

置き場所

出典:写真AC

春から秋の置き場所

4月くらいまでは室内管理ですが、室内では日照量が少なく風通しも悪いため5月~10月の間は戸外で管理するのがよいでしょう。5月のゴールデンウイーク頃を目安に外に出します。直射日光では光線が強すぎるため、50%の遮光ネットを張り日焼けをしないように管理します。

冬の置き場所

最低気温が5~6℃になる10月末~11月頃を目安に室内に取り込みます。この時霜には絶対に当てないようにします。取り込んだ後は最低5~10℃以上を保てる明るい風通しの良いところで管理します。あまり寒さに当てずに早く暖かいところへ入れてしまうと花芽が葉芽(=高芽)になってしまうので注意します。

水やりの仕方

出典:写真AC

デンドロビュームは着生ランのため、常に湿った状態が続くと根腐れしやすくなります。雨季と乾季があるモンスーン気候が自生地なのでそれを意識した水やりを心がけます。基本的にはしっかり乾いて鉢が軽くなったら水やりすることを繰り返します。季節や置き場所によっても水やりサイクルは変わってきます。

春から夏

成長期なので乾いたらすぐに水やりをします。4月~6月くらいはおおよそ2、3日に1回くらいを目安ですが、7月~8月の高温期は乾燥も早いので毎日水やりをします。与える時は鉢底から水が出るまで与え、しっかりと植え込み材に水を行き渡らせます。

9月下旬以降は徐々に水やりを減らしていき、2~3日に1回を目安に水を与えます。10月下旬以降寒さに当てている場合は、水の吸い上げも抑えられているため乾いてから4、5日後(10日に1回目安)に水やりをします。

室内に取り込んだ後の環境で大きく変わります。5~10℃くらいの低温で管理する場合は10日に1回を目安にします。10~15℃くらいのやや温度がある場所で管理する場合は4~5日に1回を目安にします。根腐れで失敗しやすい季節ですので、必ず一鉢一鉢乾いたことを確認してから水やりをしましょう。

肥料の与え方

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肥料の与える時期は4~7月までになります。4月~6月まで月に1回骨粉入りの油かすなどの固形肥料を与えます。それと合わせて4月~7月上旬まで2000倍に薄めた液体肥料を10日に1回与えます。花が終わった後のお礼肥もデンドロビュームには不要で春までは与えません。

次のページでは、デンドロビュームの植え替えを紹介するよ!

デンドロビュームの植え替え

購入したままの株をそのままにしておくと、根詰まりを起こしたり、植え込み材の劣化により生育が悪くなることがあります。必ず購入後は適切な時期に植え替えを行いましょう。ノビル系の植え替えについて説明します。

植え替えの時期は?

3月下旬~4月の新しい根が伸びだす頃が適期になります。根が長く伸びてしまうと植え替え時に根も傷めやすくなるので、まだ伸びだしていない頃がベストです。4月~5月に花が咲いた株を手に入れた場合は、花が終わった後なるべく早めに植え替えしましょう。生育によりますが、1年~2年に一度が植え替えの目安です。

植え替えに必要なもの

素焼き鉢

購入時の株や化粧鉢やプラスチックの鉢に植えられている場合があります。通気性が悪く根腐れのリスクも高いので、通気性の良い素焼き鉢に植えつけましょう。根の張りにもよりますが、同じ大きさか一回り大きな鉢が良いでしょう。

水ゴケ

植え込み材は水ゴケを使用します。水やりの管理がしやすくデンドロビュームには最適です。新しい水ゴケはしっかりと水で戻します。前日から袋に水と一緒に入れてゆっくり戻すと水持ちのよい水ゴケになります。やむを得ず使用する直前に戻す場合も最低1時間以上は置くようにしましょう。

鉢底網・発泡スチロール

素焼き鉢の底には大きな穴があるので、虫の侵入を防ぐために鉢底網が必要です。また水はけと通気性を良くするために発泡スチロール片を用意します。

植え替えの手順

1.植え替える株を鉢から出す

根が張り簡単に鉢から抜けない場合は、ピンセットやナイフを鉢の内壁に沿って差し込みぐるりと1周させましょう。なるべく根を傷めないないよう慎重に行います。カラカラに乾燥していると抜けにくいので、水ゴケをふやかしておくと抜けやすくなります。

2.古い水苔や傷んだ根を取り除く

古くなり劣化してしまった水ゴケは取り除きます。根が細いので傷めないように注意します。あまり劣化が少ない水ゴケならば無理にすべて取る必要はありません。この時黒く枯れた根はしっかり取り除き、長くなりすぎた根は少し短くして整理します。

3.鉢のサイズを決める

根の整理が終わったら、合うサイズの鉢を選びます。根の塊(根鉢)と新しい鉢の間が1~1.5㎝程余裕がある位も目安にします。大きすぎると乾きづらく根腐れのリスクが高まります。また小さすぎるとすぐに根が回ってしまいます。

4.鉢底網と発泡スチロールを入れる

素焼き鉢の穴を鉢底網でふさぎ、その上に発泡スチロール片を入れます。

5.水ゴケで根鉢を巻いていく

水で戻した水ゴケは水がしたたらないくらいに軽く絞っておきます。根と根の間に水ゴケを抱き込ませるように入れながら根鉢を水ゴケで包んでいきます。新芽が出ている場合は、水ゴケに埋まらないように注意します。

6.鉢へ植え付ける

鉢と同じかそれより少し大きめの塊になったら、鉢に押し込みます。株元を押すと根を傷めるので鉢の壁に沿って水ゴケを押しながら入れていくのが良いでしょう。鉢の縁から1.5cmほど根鉢が下がるようウォータースペースを取りながら水ゴケを追加していきます。軽く押しても戻ってこないくらいの硬さにしましょう。硬く植えた方が水はけが良くなります。

植え替え後の管理

植え替えたら半月ほどは風の強すぎない半日陰に置きます。水ゴケはやや乾かし気味に管理し、葉水などでまめに湿度は高めてあげるとよいでしょう。おおよそ3~4週間で根が動き出し新芽も伸び始めるので、通常の育て方で管理します。肥料もその頃から与え始めます。

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デンドロビュームの株分けの仕方

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