マツバランの育て方・準備編
古典園芸植物として日本独自の発展を遂げたマツバラン。その「いき」な美しさを園芸に取り入れてみませんか。
入手方法
マツバランは一般的なお花屋さんにはあまり置いていません。古典園芸植物を扱っているお店を探してみたり、植物即売会に行ってみたりするとよいでしょう。マツバランを扱っているお店であれば、栽培に必要な資材も一通り揃えていると思われます。
適切な日当たりを確認
マツバランは様々な形の系統があるので、自分の美の琴線に触れるものを探してみてください。ただし、選んだ系統が明るい場所を好むのか暗い場所を好むのかを確認しておきましょう。暗い場所を好む系統の場合、遮光が必要になります。
必要な資材
山野草栽培に使う資材と同じようなものを使います。水はけのよさと保湿の両立、そして直射日光対策が重要です。
用土
鹿沼土と赤玉土をメインに配合します。桐生砂を入れると水はけがよくなりますが、桐生砂は細かい砂を多く含むことがあるので、一度水洗いしてから使ってください。
用土配合の例
- 鹿沼土:赤玉土:桐生砂=1:1:1
- 鹿沼土:赤玉土=1:1
ボタ爺
鹿沼土・赤玉土・桐生砂の等量配合土は、山野草栽培でよく使われるぞ。
乾燥防止材
鹿沼土や赤玉土は水はけがよい一方、保水力が低く乾燥しやすい短所があります。夏場の乾燥を防ぐため、土の表面に敷く水苔やわらがあるとよいでしょう。
遮光シート
マツバランが光合成をしやすいのは、木漏れ日くらいの自然光。直射日光では焼けて枯れることがあり、LEDでは強すぎて茎の形が変わってしまうことがあります。そこで便利なのが農業用の遮光シート。遮光率30%くらいのものから70%以上のものまであるので、育てる品種がどれくらいの暗さを好むのか確認して選びましょう。
ボタ爺
「鳳凰柳」など暗い場所を好む品種は50%くらい遮光しよう。
ボタニ子
次のページでは普段の管理と増やし方を紹介するよ。
品種「錦糸折鶴」(出典:手柄山温室植物園ブログ)