土の改良方法
植物が育ちやすい土に改良するには、どのような方法があるのでしょうか。一般的に、もともとの土に改良したい性質を持っている土や薬剤を土に混ぜ込み、土質を変える方法が用いられています。
鉢植えの場合は土を交換する
鉢植えやプランターでは土を改良するのではなく、用土の交換をおすすめします。鉢植えの土は庭と比べて量が少なく性質の変化がおきやすいため、使い続けると植物の育ちが悪くなる原因になります。
改良方法①土を混ぜ込む
改良するために混ぜ込む土の種類には、基本用土と補助用土があります。基本用土は、その土だけで植物の植えつけに使われる土です。一方、補助用土は基本用土に混ぜ込み使用される土です。どちらも、園芸店やホームセンターで購入できます。
基本用土の種類と特徴
土を改良するために基本用土を混ぜ込むとき、改良したい性質をもっている土でもよいですし、植えつけ時に使用した基本用土を用いてもよいでしょう。
基本用土の名前 | 特徴 |
黒土 | 黒ボク土ともいわれる。有機物を豊富に含み、保肥性と保水性を補える |
赤玉土 | 保水性、通気性、保肥性を補える。粒の大きさが大・中・小の3種類ある |
鹿沼土 | 通気性を補い、保水性、保肥性もある。土を酸性にしたいときにも使用できる |
山砂 | 保水性、保肥性を補える |
川砂 | 通気性を補える。保水性、保肥性は砂の産地により違いがある |
水苔 | 保水性、通気性、保肥性を補える |
補助用土の種類と特徴
補助用土は、土の性質を変える助けとなる土です。混ぜ込む量が多いと性質が変わりすぎて植物の生育を悪くする原因となりますし、少ないと土の改良はできません。土の状態にあわせた量を使用しましょう。
補助用土の名前 | 特徴 |
腐葉土 | 保水性、通気性、保肥性を補え、有機物も含んでいる。土の改良にひろく利用されている |
ピートモス | 保水性を補える。通気性、保肥性もあり、土を酸性にするときにも利用される |
堆肥 | 保水性、通気性、保肥性を補える。腐葉土も堆肥の一種。空気を含みやすく土をふかふかにする |
パーライト | 通気性、排水性を補える |
バーミキュライト | 保水性、保肥性を補える |
改良方法②土壌改良剤を使用する
土壌改良剤にも、いくつか種類があります。改良したい目的に合わせ薬剤を土に混ぜ込みましょう。
おすすめの改良剤①石灰
日本は酸性雨で、雨が降り込む土は酸性になりがちです。石灰はアルカリ性で、土にまくと酸性を中和し土を弱酸性に戻す働きがあります。ただ、石灰をまきすぎると、土がアルカリ性になり植物の育ちを悪くする原因となります。まく量には注意しましょう。
土の酸性度は測定できる
植物の育ち具合だけでは、土がどれくらい酸性になっているかはわかりません。このpH測定器を使用すると、客観的に土の酸性度がわかります。石灰をまくときは、測定器を利用し酸性度を確認しましょう。
おすすめの改良剤②もみ殻
もみ殻は、稲を脱穀したあと大量に発生する米を包んでいる皮の部分です。もみ殻を混ぜ込むと、土の保水性と通気性が改善されます。もみ殻には、そのまま乾燥させた商品と焼いて炭状になった商品があります。
おすすめの改良剤③古い土のリサイクル剤
古い土のリサイクル剤には石灰と牛糞堆肥と木炭が配合されています。これにより土を中和し栄養を与え、排水性も高める効果があります。土に改良を加えるとき、見直す性質は1つではありません。この薬剤を使うと何種類かの薬剤を混ぜる手間がなく、これだけで土の改良ができます。
次のページでも改良方法を見ていきましょう!
出典:写真AC