苔盆栽におすすめの苔②ハイゴケ(這苔)
ハイゴケはハイゴケ科ハイゴケ属で道端や屋根、地面を覆うようにはえます。ボリュームがあるため、ディスプレイや装飾にも多用され、室内でも簡単に育てられる苔として人気が高いです。ハイゴケは強い性質で成長も早く管理も簡単なので育てやすくおすすめです。
特徴
ハイゴケの色は黄緑色またはやや褐色がかり、長さは約10cmで、規則的に羽のような枝をのばします。乾燥すると枝が反り返り、立ち上がったように見えるのが大きな特徴です。
適した場所
ハイゴケは日当たりを好みます。4~10月は木漏れ日程度の半日陰で管理しますが、真夏の直射日光で枯れることもあるので、夏はよしずの下など、暗めの場所で管理することをおすすめします。室内で管理する場合も直射日光を避け、カーテン越しなどで日当たりを管理しましょう。
用土
ハイゴケの栽培には樹皮培養土の単体を使うか、または用土の樹皮培養土などの繊維質が多いものを混ぜ込んで使用しましょう。
植え方
ハイゴケは地をはうように成長する匍匐性(ホフクセイ)の苔なので、用土に置くだけでは定着できません。貼り苔法で植え付けたら、目土(水はけがよくきめ細かい芝生管理用を土)などをのせて、安定させ活着を促進します。樹皮培養土の上に広げて目土をかけてもよいでしょう。小さな面積なら少々時間はかかりますが、まき苔法で均一に広がる美しい苔になります。
水やり
用土が乾燥しているときに勢いよく水をかけてしまうと、水圧でハイゴケがはがれてしまうことがあるので、水やりは細めのじょうろや霧吹きなどで丁寧にやさしく行いましょう。蓋のある瓶などの中で、高湿度な環境をつくるのもおすすめです。
手入れのポイント
他の種類の苔と比較するとハイゴケは室内で育てられ、管理や手入れも簡単です。雑草の生育を妨げるなどのメリットもありますが、他の苔を圧倒する勢いもあるので、はえてほしくない場所に転移したら、早めに取り除いておくことがポイントです。
次のページでは、苔盆栽におすすめの苔、スナゴケと苔の目的別購入法をご紹介します。
出典:写真AC