バーベナの育て方!上手な肥料の与え方や挿し木や種まきでの増やし方 | 植物図鑑

バーベナ(桃花)
バーベナ(白花)
バーベナ(赤花)
バーベナ(紫花)
バーベナ(複色)
学名Verbena
和名美女桜(ビジョザクラ)
別名
英名Verbena
科・属名クマツヅラ科・バーベナ属
原産地南北アメリカの熱帯から亜熱帯
花言葉魔力、魅力

バーベナの概要

Photo bymanfredrichter

バーベナはピンク色や白色の、桜に似た小花をたくさん咲かせる植物です。耐暑性が強く、ほかの植物が枯れてしまうような真夏日でも元気いっぱいに花を咲かせ、花壇に彩りを与えてくれます。

基本情報

園芸部類 草花
形態 一年草・多年草
樹高・草丈 10cm〜150cm
花の色 ピンク、黄、紫、赤、白、複色
耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い
特性・用途 開花時期が長い、初心者向け、花壇の寄せ植え
栽培難易度 ★☆☆☆☆

特徴

バーベナは「美女桜」という別名でも呼ばれているとおり、桜に似た咲き姿が特徴です。品種によって、耐寒性が弱く冬越しできない品種もあるため、一年草扱いされる場合もあります。地面を這うように成長する「ほふく性」と、背が高く成長する「立ち木性」があり、花壇の寄せ植えやグランドカバーなど、育て方もさまざまです。

バーベナの花言葉は?

バーベナには「魔力」「魅力」という花言葉がついています。バーベナは、ローマ神話や北欧の神話にも出てくる植物です。悪魔よけや、占いにも利用されていたという伝説から「魔力」や「魅力」という花言葉がついたといわれています。

バーベナの代表品種・種類

①宿根バーベナ

【宿根草】バーベナ・リギダ「ポラリス」 5号(15cm)ポット

参考価格: 798円

出典: Amazon
Amazon798円
楽天

宿根(しゅっこん)バーベナは比較的丈夫なため、冬越しが可能な多年草タイプの品種です。一度植え付けると、放任で育てても毎年開花が楽しめるのが特徴で、グランドカバーとしても利用されています。

花色薄ピンク
草丈40cm
宿根バーベナの育て方!切り戻し剪定のコツや上手な挿し木方法とは?のイメージ
宿根バーベナの育て方!切り戻し剪定のコツや上手な挿し木方法とは?
育て方が比較的簡単なバーベナは、ガーデニングで人気です。バーベナには多年性の宿根バーベナと、一年性のものがあります。今回は宿根バーベナの切り戻しや水やりなどの育て方、挿し木による増やし方などを解説します。花や葉の特徴や花言葉もチェックしましょう。

②三尺バーベナ

三尺バーベナ 種子 50粒

参考価格: 360円

出典: Amazon
出典: Amazon
出典: Amazon
出典: Amazon
出典: Amazon
出典: Amazon
Amazon360円
楽天

三尺バーベナは「柳花笠(ヤナギハナガサ)」とも呼ばれている品種です。蜜が花弁にたくさん含まれており、蜜蜂やアゲハ蝶を呼び込む「蜜源植物」としても親しまれています。

花色薄紫
草丈100cm
三尺バーベナとは?紫の花の特徴や育て方をご紹介!のイメージ
三尺バーベナとは?紫の花の特徴や育て方をご紹介!
三尺バーベナは、クマツヅラ科クマツヅラ属のとても丈夫で草丈が高くなる植物です。花期には綺麗な淡紫色の花をつけます。もしかしたら、花は見たことがあるという人がいるかもしれませんね。そんな三尺バーベナの特徴や育て方をご紹介します!

バーベナの育て方①時期

Photo byJamesDeMers

植え付けから開花までの時期

バーベナの植え付け時期は?

バーベナは、4月〜5月か9月〜10月に植え付けます。バーベナが枯れるのを防ぐために、梅雨時期や真夏日、真冬日を避けて植え付けるのがポイントです。

バーベナの開花時期は?

バーベナは開花時期が長く、5月〜11月にかけて次々と花を咲かせます。

植え付け時期 4月〜5月、9月〜10月
植え替え時期 4月〜5月、9月〜10月
種まきの時期 9月〜10月
剪定の時期 5月〜8月
花が咲く時期/開花時期 5月〜11月

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
開花時期
種まき

バーベナの育て方②栽培環境

Photo by suneko

栽培方法

プランター・鉢植え・露地

バーベナは地植えでも鉢植えでも育てられます。草丈が150cmほどまで大きく成長するため、花壇の寄せ植えにする場合は、他の植物の背景になるように植え付けましょう。地面を這うように成長する品種は、グランドカバーとしても育てられます。鉢植えにする場合は、株間を15cm〜20cmほどあけて植え付けてください。

育てる場所

置き場所・日当たり/室内・屋外

バーベナは、日当たりと風通しのよい場所で管理してください。日当たりの悪い場所で育てると、茎だけが間延びして花付きが悪くなります。また、葉が密につく性質があるため、風通しのよい環境で管理して、病害虫被害を予防しましょう。屋外でも室内でも育てられますが、室内の場合は窓辺など日当たりのよい場所に置くのがポイントです。

葉が黄色く変色する原因は?

バーベナの葉が黄色くなる場合は、日光不足の可能性があります。ほかの植物の影になっていたり、室内の日光が全く当たらない場所で管理したりすると、変色する恐れがあるので注意しましょう。

用土

バーベナは、水もちと水はけのよさを兼ね備えた用土で育てます。市販されている「草花用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土を使用してください。地植えにする場所が粘土質の場合は、堆肥や腐葉土をたっぷりとすき込んでから植え付けましょう。

バーベナの育て方③管理のポイント

Photo byvirginie-l

水やり

地植えの場合は、完全に根付いてしまえば降雨のみで十分です。しかし、全く雨が降らずに地面が乾燥しすぎているようならば、様子をみながら水やりをします。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥してから水やりをしてください。多年草の品種は冬に休眠期に入り、水をあまり吸わなくなるため、水やりを控えめにして、やや乾燥気味に管理しましょう。

肥料

4月〜10月にかけて、肥料切れを起こさないように管理しましょう。植え付けの用土に緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおき、1ヶ月に1回〜2回程度、液体肥料を追肥してください。肥料切れを起こすと花付きが悪くなるため、定期的に花芽の様子を見ながら肥料の量を調節しましょう。1ヶ月に1回、緩効性の置き肥を株元に与えても構いません。

害虫対策

アブラムシ

アブラムシは年間を通して発生しやすい害虫です。集団で寄生し、バーベナの成長に必要な栄養分を吸汁してしまいます。数が少ないうちは、ガムテープに貼り付けて駆除しますが、数が多い場合は殺虫剤を散布して駆除しましょう。光り物が苦手なため、園芸用のシルバーテープを張り巡らせておくと予防できます。

アブラムシの退治・予防対策!花や野菜から駆除するための方法を紹介!のイメージ
アブラムシの退治・予防対策!花や野菜から駆除するための方法を紹介!
アブラムシは花や野菜などの植物に寄生する害虫で、ウイルス病を媒介するので、植物へさまざまな被害をあたえます。また、アブラムシは種類の多い害虫でもあります。この記事では、そんなアブラムシの予防対策と、アブラムシを退治・撃退するための方法を紹介します。
アブラムシ駆除に使える牛乳スプレーの作り方!実際、効果はあるか?のイメージ
アブラムシ駆除に使える牛乳スプレーの作り方!実際、効果はあるか?
アブラムシの駆除に、頭を悩ませる人は少なくありません。殺虫剤を使うのに抵抗があるという人もいるでしょう。殺虫剤の使用を回避するために、「牛乳スプレー」が使われることがあります。この記事では、アブラムシ駆除に効果的といわれる牛乳スプレーについて見てきましょう。
アブラムシを無農薬で駆除する方法18選!手軽にできる予防・対処法は?のイメージ
アブラムシを無農薬で駆除する方法18選!手軽にできる予防・対処法は?
家庭菜園などでよく見るアブラムシ。見た目も悪くせっかくの植物がダメになる引き金になるので、早く退治してしまいたいものです。ここでは安心安全に無農薬でアブラムシを手軽に予防・退治する方法をご紹介します。無農薬であれば、ペットや小さいお子さんがいても安心ですね。

ハダニ

ハダニは、やや乾燥している時期に発生しやすい害虫です。葉の裏側の見つけにくい場所に発生するのが特徴で、発見が遅れると大量発生している恐れがあります。水が苦手な性質を利用して、定期的に葉水を行い、ハダニの発生を予防しましょう。

ハダニとは?その生態や発生原因から被害症状や駆除方法まで解説!のイメージ
ハダニとは?その生態や発生原因から被害症状や駆除方法まで解説!
葉や果実に寄生して外観を損ねるどころか、株自体を弱らせてしまう赤い強敵、ハダニ。繁殖力も強く、いつの間にか駆除し切れないほど増えてしまうこともあります。そんなハダニの生態や発生原因、駆除の方法、被害や症状、対策などについてご説明します。
ハダニの駆除方法4選!無農薬での対策も含めおすすめの対処法を紹介!のイメージ
ハダニの駆除方法4選!無農薬での対策も含めおすすめの対処法を紹介!
家庭菜園の敵となる害虫、ハダニの駆除方法についてご紹介する記事です。無農薬での駆除方法と、農薬を使用した駆除方法もお届けします。また、予防法もあわせてチェックし、植物をハダニから守りましょう。「牛乳や木酢液、重曹が使えるか」といった疑問にもお答えしています。
ハダニ駆除に有効な薬剤10選!予防・治療それぞれ効果別にご紹介!のイメージ
ハダニ駆除に有効な薬剤10選!予防・治療それぞれ効果別にご紹介!
あなたは植物栽培の際にハダニと呼ばれる昆虫の被害にあったことはありませんか。ハダニは葉の養分を吸い弱らせるだけでなく、病気を発生させて枯らしてしまう害虫です。ここではハダニ対策(駆除、予防、治療)にはどんな薬剤が効果的なのかを薬剤の種類も含め解説していきます。

病気対策

うどんこ病

うどんこ病は、カビが原因で発生する病気で、春と秋に発生しやすいのが特徴です。感染した部分がうどん粉のように白く粉をふいたようになり、放置すると腐敗が始まり悪臭を放ちます。うどんこ病に感染した部分は薬剤を散布しても治せないため、ほかの部分への感染を防ぐためにも、早めに切り取って処分してください。

重曹での「うどんこ病」対策!重曹水の作り方や効果的な使い方を解説!のイメージ
重曹での「うどんこ病」対策!重曹水の作り方や効果的な使い方を解説!
うどんこ病はガーデニングや家庭菜園をしていれば必ず聞く病気ですし、発生しやすいと聞くと怖いですが、早くに発見し重曹などできちんと対策をすれば、回復も早く心配する必要はありません。今回はうどんこ病の症状や重曹での対策についてご紹介します。
うどんこ病を無農薬で防除することはできる?酢や重曹は効果があるのか?のイメージ
うどんこ病を無農薬で防除することはできる?酢や重曹は効果があるのか?
カビ菌が原因で葉っぱが白くなってしまううどんこ病。できれば無農薬で防除したいですよね。そこで今回は無農薬での予防のポイントをご紹介します。また酢や重曹の効果や、酢・重曹を使った対策スプレーの作り方をまとめたので、うどんこ病防除の参考にしてください。
うどんこ病に酢は効くのか?予防効果や駆除効果があるのかどうか解説のイメージ
うどんこ病に酢は効くのか?予防効果や駆除効果があるのかどうか解説
うどんこ病は植物好きなら知っている人も多い病気です。葉に白い粉がふいて植物の元気がなくなります。放置すると枯れてしまうこともある病気です。うどんこ病はお酢を使って予防、駆除する方法があります。お酢の使い方や、お酢スプレーの作り方などを解説いたします。

バーベナの育て方④詳しい栽培方法

Photo byNennieinszweidrei

苗の選び方

ポット苗の状態でバーベナを購入する場合は、株元までしっかりと葉がついており、病害虫被害を受けていない苗を選びましょう。グランドカバーにする場合は「ほふく性」の品種を、花壇の寄せ植えにする場合は「立ち木性」の品種を選ぶのがおすすめです。

植え替え

植え替えは、植え付けと同じ4月〜5月か9月〜10月に行います。根を傷つけないようていねいに掘り起こし、根についている古い用土を落としてから、ひと回り大きな鉢に植え替えていきましょう。

植え替えは必要?

一年草の場合は、植え替えの必要はありません。多年草の品種を鉢植えにしている場合は、根詰まりを防ぐために2年〜3年に1回は植え替えが必要です。

剪定

5月〜8月の成長期にかけて、花後に剪定を行いながら育てます。伸びすぎている茎や、葉が込み入っている部分を切り戻し剪定して、草姿を整えていきましょう。花茎から切り取ると花芽がつきやすくなり、開花をうながす効果が期待できます。

夏越し

バーベナは、直射日光が当たり多少の葉焼けを起こしても、枯れる心配が少ない丈夫な植物です。耐暑性が強く、夏越しに必要な準備はとくにありません。

冬越し

一年草の場合は冬が来る前に枯れてしまうので、冬越しの必要はありません。宿根バーベナなど多年草の品種は、霜や雪が当たると株が傷んでしまうため、ビニールやバークチップを利用してマルチングをしてから冬越しさせましょう。

マルチングとは?栽培における役割・効果から具体的なやり方まで解説!のイメージ
マルチングとは?栽培における役割・効果から具体的なやり方まで解説!
マルチングは農業や家庭栽培など、作物の栽培に便利な資材です。マルチングの素材によって使い方や効果が違うため、種類によっては寄せ植えや鉢植え、観葉植物などにも使えます。そこでマルチングの栽培における役割や効果、さらに具体的なマルチングのやり方まで解説します。

増やし方

Photo byNennieinszweidrei

挿し木

挿し木は、4月〜5月か9月が適期のため、剪定で切り落とした茎を使用して増やすのがおすすめです。若くて健康に育っている茎を選び、先端から15cm〜20cmほどの長さで切り取ります。下についている余分な葉を取り除いてから、赤玉土などの挿し木用の用土に挿してください。発根するまでは、水切れに注意しながら育てます。

種まき

バーベナは花後に種子をつけるため、放任で育てるとこぼれ種でどんどんと増えていくが特徴です。自分の思い描く場所に増やしたい場合は、花後の剪定を行わずにそのまま育てます。種子が黒くなり、完全に立ち枯れたら花茎から切り落とし、軽く振って種を採取してください。種まきに適した9月〜10月までは、種を新聞紙などに包み、風通しのよい日陰で管理します。

バーベナの関連記事

レモンバーベナの育て方!長い期間で収穫を楽しむための管理のコツのイメージ
レモンバーベナの育て方!長い期間で収穫を楽しむための管理のコツ
レモンバーベナは、さわやかなレモンの香りが特徴のハーブです。半耐寒性ですが、ある程度大きく育てば冬越しはそれほど問題ありません。香りがよく育て方も簡単なため、ガーデニングにも人気です。この記事ではレモンバーベナを長く楽しむための育て方のコツを紹介します。
レモンバーベナってどんなハーブ?特徴・効能や使い方をご紹介!のイメージ
レモンバーベナってどんなハーブ?特徴・効能や使い方をご紹介!
みなさんは「レモンバーベナ」というハーブをご存知ですか?レモンバーベナはフレッシュな香りがとても爽やかで、香水の香料にも使われている人気の高いハーブです。今回はレモンバーベナの特徴や、からだへの効能・効果、使い方や育て方などをご紹介します。
レモンバーベナの育て方!植え付けの方法から剪定・増やし方まで解説!のイメージ
レモンバーベナの育て方!植え付けの方法から剪定・増やし方まで解説!
レモンバーベナは名前のとおり、レモンのようなフレッシュな香りが魅力のハーブです。育て方が簡単で、とても丈夫なハーブなので、ガーデニングでもとても人気があります。花言葉や効能から、剪定や上手な増やし方まで、レモンバーベナのくわしい育て方についてご紹介します。